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ANAと日航:飛行計画の中国提出を中止-政府の要請受け

ANAホールディングスと日本航 空は、中国政府への飛行計画の報告を27日から取りやめた。両社は、中 国が東シナ海に防空識別圏を設定したことで中国側から同計画の提出を 求められ、いったん報告を始めたが、日本政府は航空会社に提出しない よう行政指導をしていた。

ANAの広報担当、伊藤麻帆氏と日航の広報担当、ヤン・ジェン氏 がそれぞれ電話取材で明らかにした。ANAは24日から、日航は23日か ら中国の防空識別圏内を通過する香港・台湾便の飛行計画の報告を中国 政府に行っていた。

中国政府は23日、沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海上空に防空識別 圏を設定したと宣言した。中国国防省スポークスマンは「中国が自衛権 を行使するために必要な措置だ」としているが、豪シドニー大学中国研 究センターのエグゼクティブディレクター、ケリー・ブラウン氏は、昨 年9月に日本が尖閣諸島を国有化したことへの象徴的な報復だと指摘し ている。

太田昭宏国土交通相は26日午前の会見で、中国が同計画提出など 「不当な義務を課すのは受け入れられない」として航空会社に自制を求 めた。菅義偉官房長官は同日午後の記者会見で航空会社への要請の法的 根拠について「国土交通大臣の行政指導の中で行った」と述べた。

国交省が26日夜に発表した資料によると、同設定は中国が特定国を 対象としたものではなく、民間航空機を含め飛行の自由を妨げるもので はないことを中国側から確認した。ANAの広報担当、野村良成氏によ ると、航空関連会社で構成される定期航空協会では同日夜、会合を開催 し、運航の安全が確認されたとして業界として一致して中国への提出を 取りやめることを決めた。

民間機の安全性

菅官房長官は26日の会見で民間機が攻撃される可能性について聞か れ「全くそうしたことは考えていない。通常の飛行ルートどおり、日本 の航空機だけでなく、世界の数十社の航空機がその空域を飛んでいる」 と述べ、安全性に問題ないとの考えを示した。

米軍当局者によると、中国が東シナ海に設定した防空識別圏内を米 軍のB-52爆撃機2機が中国への告知なしに飛行した。当局者が匿名で 語ったところによると、非武装の爆撃機2機は年次訓練の一環としてグ アムから発進してきたもので、同圏内を飛行したのは1時間弱だった。 飛行中に中国機は確認されず、何も起こらなかったという。

日本時間の27日午前11時15分すぎ、ANAが筆頭株主の格安航空会 社ピーチの台湾便が、桃園空港に到着した。飛行計画の中国への提出を 取りやめて以降、日本の民間機で中国の防空識別圏を通過するのは同機 が最初で、関西国際空港を離陸したあと、予定通りの航路を通過したと いう。ピーチも26日に国交省に飛行計画提出取りやめを連絡していた。 百目木直人広報部長が電話取材で明らかにした。

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