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日本株続落、過熱警戒残り通信や金融安い-為替推移もにらむ

東京株式相場は続落。相場の短期過 熱に対する警戒感が残り、情報・通信株のほか保険、その他金融など金 融セクター、金属製品といった直近の好パフォーマンス業種が売られ た。為替相場に神経質な展開も続き、午後はドル・円の値動きに並行 し、先物主導で上下動する場面も見られた。

TOPIXの終値は前日比5.94ポイント(0.5%)安の1247.08、日 経平均株価は65円61銭(0.4%)安の1万5449円63銭。

損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの中尾剛也シニアイン ベストメントマネジャーは、「日本株上昇の原動力であった米国株高と 円安が足踏みし、日本株も同じく足踏み状態」と指摘。米国株について は、「金融緩和の長期化で、ファンダメンタルズがどの程度改善するか どうかを見極めるのに時間がかかる状態に入った」と見ている。

きょうの日本株は、日経平均が100円以上下げて取引を開始。前日 の海外為替市場でドル・円相場が一時1ドル=101円15銭と、週初に付 けた101円92銭から円高水準に振れたことが懸念された。また、日経平 均は8日安値から25日までの2週間で11%(1532円)上昇。きのうは反 落したが、上昇分に比べ調整は小幅で、25日移動平均線からの上方乖離 (かいり)も5.7%と、過熱圏を示す5%をなお上回っていた。

そうした中、日本銀行の白井さゆり審議委員は徳島市内で27日に講 演し、経済・物価見通しについて、下振れリスクを意識する必要がある と発言。白井氏は午後の会見で、今は追加緩和の必要がないなどとの見 方も示した。きょうのドル・円は、朝方の1ドル=101円10銭台からは 徐々に円安方向に戻し、午後2時すぎには同65銭となっていたが、その 後再び円高基調となり、日本株もこの動きと並走、取引終盤にかけて再 度売りに押された。

TOPIXプラス場面も

株価指数は続落したが、TOPIXは午前の取引で一時プラスに転 じるなど、下げ幅は限られた。「足元で円安は一服しているとはいえ、 想定レートからは円安で、業績は上方修正期待が高まっている。株価は 一方的には下がりにくい」と、SMBC日興証券・株式調査部の西広市 部長は言う。

東証1部の業種別33指数は通信、その他金融、金属製品、保険、化 学、卸売、電気・ガス、建設、銀行、サービスなど25業種が下落。売買 代金上位ではソフトバンク、ダイキン工業、ドワンゴ、スタートトゥデ イ、NKSJホールディングスが安い。日経平均が直近安値を付けた8 日から高値を付けた25日までの業種別騰落を見ると、保険、その他金 融、通信、金属製品は上昇率上位に並んでいた。

一方、不動産や鉱業、石油・石炭製品、海運、電機など8業種は上 昇。不動産では、景気拡大を早期に享受する商業施設や中古マンション 仲介などが好調とし、三菱UFJモルガン・スタンレー証券がセクター 判断「オーバーウエート」を確認。さらに、27日付の日本経済新聞朝刊 が、不動産投資信託(REIT)による不動産取得は初の2兆円を超 え、7年ぶりに年間最高額を更新すると報じる材料もあった。

電機では、国内の半導体主力3工場を分社した上で、イスラエル企 業に株式の過半を売却することで交渉を進めていることが分かったパナ ソニックが高い。国内新興市場では、ジャスダック市場の楽天が売買を 伴い急伸。12月3日付で東証1部への市場変更が決まり、1部上場とプ ロ野球保有球団の初優勝の記念配当の実施を前日発表した。

東証1部の売買高は21億6709万株、売買代金は1兆9263億円で、代 金は5営業日ぶりの2兆円割れ。値上がり銘柄数は552、値下がり は1071。国内新興市場では、楽天上昇の効果でジャスダック指数 が0.7%高の97.04と続伸した。

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