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11月26日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロが主要通貨に対して上昇-ECB緩和先送り観測で

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロが主要通貨の大半に対して 上昇。ユーロ押し下げ要因となり得る追加緩和を欧州中央銀行 (ECB)が近く実施することはないとの観測が広がっている。

円はドルに対し4日ぶりに上昇。日本銀行が公表した金融政策決定 会合(10月31日開催)の議事要旨では、一部の審議委員が経済見通しに 対するリスクを指摘したことが明らかになった。ユーロは対ドルで上 昇。中国人民銀行(中央銀行)総裁が、中国の外貨準備の管理でユーロ は重要な部分を占めると述べたことが手掛かり。また欧州中央銀行 (ECB)の政策当局者がインフレ率は徐々に上向くとの見通しを示し たことも材料視された。ブラジル・レアルは主要通貨の大半に対して値 下がりした。

野村ホールディングスの外国為替ストラテジスト、チャールズ・サ ンタルノー氏(ニューヨーク在勤)は、ECBは「追加緩和を向こう 2、3会合見送る可能性が高い。きょうの相場ではそうした見方がユー ロにプラスとなっている」と分析。「ECBが今後2、3会合で何を決 定するかについて、市場では強いコンセンサスはない」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前日比0.4%高 の1ユーロ=1.3572ドル。一時1.3575ドルと、20日以来の水準に上げ た。対円ではほぼ変わらずの1ユーロ=137円46銭。円は対ドルで0.4% 高の1ドル=101円28銭。一時0.5%高となった。

オーストラリア・ドルは円に対し0.8%安の1豪ドル=92円44銭。 一時1%安の92円25銭と、10月10日以来の安値を付けた。

主要10通貨に対するドル相場を反映するブルームバーグ米ドル指数 は0.2%下げて1018.83。

外貨準備とユーロ

ユーロはドルに対し、過去4日間で3回目の上昇。マーケット・ニ ュース・インターナショナル(MNI)が報じた中国人民銀の周小川総 裁のコメントに反応した。

みずほ銀行の欧州ヘッジファンドセールス責任者、ニール・ジョー ンズ氏は「人民銀総裁のコメントは市場に対し、世界の主要中銀がドル で保有する外貨準備の多様化を目指していることをあらためて認識させ るものだ。これはユーロにとって有利に働く面もある」と分析。 「ECB政策当局者がディスインフレへの懸念に疑問を投げ掛け、域内 の経済成長についてより明るい予想を示せば、それもユーロの押し上げ 材料だ」と続けた。

ECBのクーレ理事は米経済専門局CNBCとのインタビューで、 「ECBはディスインフレが深まり悪化する可能性は低いと考えてい る」とし、ユーロ圏の成長回復に伴いインフレ率は上昇するというのが メーンのシナリオだと説明した。

「下振れリスク」

日銀が公表した金融政策決定会合(10月31日開催)の議事要旨によ れば、同会合で採択した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」の 物価見通しに対し、白井さゆり審議委員が「下振れリスクを意識する必 要がある」と表明。白井委員は経済情勢の上振れ・下振れ要因について 「海外経済の動向と家計の雇用・所得動向等の不確実性が大きい」と指 摘した。

ゲイン・キャピタル・グループのシニア為替ストラテジスト、エリ ック・ビロリア氏は「円はここ数週間に非常に大きく下げていた。よっ て若干のリリーフ・ラリーとなっている」と分析。「日銀の政策当局者 の一部は、成長見通しについて若干懸念を強めている可能性がある」と 続けた。

原題:Euro Gains Versus Major Peers on ECB Speculation; Real Tumbles(抜粋)

◎米国株:終了間際に上げ幅縮小、資産ポートフォリオの組み替えで

26日の米国株は取引終了間際に上げ幅を削った。投資家が資産ポー トフォリオを組み替えたことが影響した。ナスダック総合指数は13年ぶ りに4000を上回った。

住宅建設のレナーやパルトグループは上昇。高級宝飾品小売り2位 ティファニーは利益がアナリスト予想を上回ったほか、利益予想を引き 上げたことが好感された。米紳士服小売りチェーンのジョス・A・バン ク・クロージャーズは11%急伸。同業のメンズ・ウェアハウスが約15 億4000万ドルでの買収案を提示したことが手がかり。

一方、ビデオゲーム制作を手掛けるテイクツー・インタラクティ ブ・ソフトウエアは下落。投資会社アイカーン・グループから自社 株1200万株すべてを買い戻した。

S&P500種株価指数は前日比1ポイント未満上げて1802.75。ダウ 工業株30種平均は0.26ドル高の16072.80ドル。ナスダック総合指数 は0.6%高の4017.75。これは2000年9月以来の高水準となった

BKDウェルス・アドバイザーズのジェフ・レイマン最高投資責任 者(CIO)は、「米国はかなり良好な勢いに乗っている。これが相場 を押し上げている。相場は今年初めに大半の投資家が予想していたより も高い」と述べた上で、「相場の上昇は根本的な業績の伸びが支えてい るのではなく、株価収益率(PER)の上昇によるものだ。年末を迎え て2014年にかけて、この動向は恐らく変化するだろう。利益の伸びを注 視する動きに回帰すると考えている」と続けた。

米国株は引け前30分で上げ幅を縮小した。この日の引け後から適用 となるMSCIの構成銘柄入れ替えに合わせて投資家が米国株を売った ことが影響した。

米住宅統計

9月の全米20都市の住宅価格は前年比で2006年2月以来で最大の上 昇だった。借り入れコストの上昇にもかかわらず、住宅市場が持ち応え ていることが示された。また、10月の米住宅着工許可件数は5年ぶり高 水準となった。

一方、11月の米消費者信頼感指数は前月から低下し、7カ月ぶりの 低水準となった。労働市場の先行きについて悲観が強まった。

エドワード・ジョーンズの投資ストラテジスト、ケイト・ウォーン 氏は、「トレンドは明るい方に向かっている」と述べ、「良好な統計が 発表されている。これは明るいニュースだが、金融当局が早期に緩和策 縮小に動くかどうかの点から見ると、それほど明るくはない。経済統計 は景気にある程度の勢いがあることを引き続き示している」と続けた。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)はこの日0.2 %上昇して12.81。

住宅株やティファニーが高い

S&P500種産業別10指数のうち3指数が上昇。テクノロジー株や 選択的消費株が上昇した。

S&Pの住宅建設株で構成される株価指数は4.1%上昇。構成す る11銘柄はいずれも上昇した。レナーは5.1%高、パルトグループ は4.4%値上がりした。

ティファニーは8.7%高。8-10月(第3四半期)決算では、利益 がアナリスト予想を上回った。同社は通期の利益見通しを引き上げた。 米株式相場の上昇を背景に、富裕層による高級製品の購入意欲が高まっ たことが寄与した。

一方、テイクツーは5.4%安。発表資料によると、同社は25日の終 値である1株16.93ドルで買い戻す。アイカーン・グループはテイクツ ーの最大株主だった。

原題:U.S. Stocks Pare Gains Amid Rebalancing to Offset Housing Gains(抜粋)

◎米国債:続伸、5年債落札利回り予想下回る-低金利の長期化観測で

米国債相場は4日続伸。5年債入札(発行額350億ドル)では需要 が予想より強かった。米連邦公開市場委員会(FOMC)が短期金利を 低い水準で維持するとの見方が背景にある。

5年債入札の最高落札利回りは1.340%。入札直前の市場予想 は1.347%だった。投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.61倍と、過 去10回の平均2.67倍を下回った。

CIBCワールド・マーケッツのマネジングディレクター兼米国債 トレーディング責任者、トム・トゥッチ氏(ニューヨーク在勤)は「米 国債は低金利長期化の見通しから最も恩恵を受けている資産の一つだ。 景気は脱出速度に達しておらず、しばらくそうならないだろう」と述べ た。

ニューヨーク時間午後5時現在、既発5年債(償還2015年10月)の 利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下 の1.31%。10年債利回りは2bp低下の2.71%。利回り低下は4営業日 連続。

債券購入規模の縮小は金融引き締めではないと金融当局は強調して いる。バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長は先週、債券購入 プログラムが終了した後も政策金利は低位で維持されるとの見通しを示 した。

政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利誘導目標は5年近 くゼロから0.25%のレンジで維持されている。

グロース氏

パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の ビル・グロース氏は「不確実性の世界でPIMCOが最も確信している のは、25bpの政策金利が2015年12月15日まで続くことだ。それに基づ いて利益を上げることは可能だ」とツイッターに投稿した。

この日の5年債入札で、海外の中央銀行を含む間接入札者の落札全 体に占める割合は50%。過去10回の平均は45.3%となっている。プライ マリーディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接入札者の比率 は10.8%だった。過去10回の平均は13.4%。

ブルームバーグがまとめた米財務省のデータによると、年初からの 中長期債の入札(発行総額1兆9350億ドル)の応札倍率は2.87倍。昨年 (同2兆1530億ドル)は3.15倍と過去最高だった。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によれば、 5年債のリターンは年初からマイナス1%。米国債全体ではマイナ ス2.4%。2012年は5年債がプラス2.3%、米国債全体はプラス2.2%だ った。

今週の入札での発行総額は960億ドル。27日には7年債入札(発行 額290億ドル)が実施される。

住宅価格指数

米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住 宅価格指数は9月に前年同月比で13.3%上昇(前月は12.8%上昇)し た。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査の予想中央値は13%上 昇だった。

グッゲンハイム・セキュリティーズの米政府債トレーディング担当 マネジングディレクター、ジェーソン・ローガン氏は「売りを誘うには もっと強いデータが必要だ。相場を動かすには、予想をわずかに上回る 指標よりも強いものが必要になるだろう」と話した。

ブルームバーグが金融機関を対象に実施した調査によると、10年債 利回りは来年年央までに3.05%に上昇すると予想されている。

FTNファイナンシャル(テネシー州メンフィス)の機関債調査責 任者、ジム・ボーゲル氏は「今は緩和縮小よりもフォワードガイダンス の方が勝っている」と述べた。

原題:Treasuries Rise as Five-Year Auction Yield Lower Than Forecast(抜粋)

◎NY金:下落、米住宅着工許可件数の増加を受け緩和縮小を警戒

ニューヨーク金相場は下落。米経済が強さを増しつつある兆しを背 景に金融当局が緩和縮小に踏み切るとの観測が強まり、直物相場は3営 業日ぶりに下げた。10月の米住宅着工許可件数は前月比6.2%増の103万 件と、2008年6月以降で最高だった。

エバーバンク・ウェルス・マネジメントのシニアマーケットストラ テジスト、クリス・ギャフニー氏(セントルイス在勤)は電話インタビ ューで「米指標で景気が改善している可能性が示唆されているため、価 格は引き続き圧迫されている」と指摘。「金に強気になれる理由は現在 のところほとんど見当たらない」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時24分現在、金直物相場は前日比0.8%安 の1オンス=1241.58ドル。ニューヨーク商業取引所(NYMEX) COMEX部門の金先物2月限は0.1%未満下げて1241.50ドルで終了し た。

原題:Gold Declines as U.S. Building Data Boosts Tapering Concern(抜粋)

◎NY原油:3日続落、週間統計を控え在庫増観測が強まる

ニューヨーク原油先物相場は3日続落。27日の米エネルギー情報局 (EIA)週間統計を控え、米在庫が週間ベースで10週連続で増加する との観測が強まった。

IAFアドバイザーズ(ヒューストン)の商品調査ディレクター、 カイル・クーパー氏は「原油在庫は非常に高い水準にある」と指摘。 「米国での生産は次々と記録を更新している。イランとの合意で市場へ の原油供給が増えるとの観測も、売り圧力を強めている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物1月限は前日 比41セント(0.44%)安の1バレル=93.68ドルで終了。年初来では 2%の値上がり。

原題:WTI Oil Falls on Forecast Supply Gain as Discount to Brent Grows(抜粋)

◎欧州株:3日ぶり下落、大幅減益見通しでレミー・コアントローに売り

26日の欧州株式相場は反落。指標のストックス欧州600指数は3営 業日ぶりに下げた。フランスのレミー・コアントローを中心に食品・飲 料銘柄が下げた。

酒造メーカーのレミー・コアントローは2009年1月以降で最もきつ い値下がり。通期が少なくとも10%減益との見通しが売り材料。一方、 スペインの石油会社レプソルは1年1カ月ぶりの大幅上昇。ノルウェー の製薬会社アルジェタは2年余りで最大の上げとなった。同社の買収を 目指すドイツのバイエルと協議に入ったことが手掛かり。

ストックス欧州600指数は前日比0.6%安の322.24で終了。年初来で は15%上げている。

クレアインベスト(ジュネーブ)の共同創業者、イオンマーク・バ ラフ氏は電子メールで、「飲料セクターで発表された決算への失望で、 小幅な相場調整が進んでいる」とし、「これまでのところ、短期的な下 落にとどまりそうだ」と語った。

この日の西欧市場では、スペインとアイスランドを除く16カ国で主 要株価指数が下落。英FTSE100指数は0.9%、仏CAC40指数 は0.6%それぞれ下げ、独DAX指数は0.1%安となった。

原題:European Stocks Drop as Remy Cointreau Forecasts Falling Profit(抜粋)

◎欧州債:イタリア債上昇、入札で借り入れコスト低下-英独債も上昇

26日の欧州債市場ではイタリア国債が上昇し、2年物利回りは約3 週間ぶりの大幅低下となった。この日実施された入札では借り入れコス トが下がった。同国上院では27日、ベルルスコーニ元首相の議員資格剥 奪の是非をめぐり採決が実施される。

ポルトガルとスペインの国債も上昇。欧州中央銀行(ECB)のク ーレ理事は中銀預金金利の引き下げについて、「可能性はある」との見 方を示した。ドイツ国債も買われた。29日発表の11月のユーロ圏インフ レ率は4年ぶり低水準付近にとどまるとエコノミストらは予想し、これ が国債需要を支えている。イタリア財務省は先週、2015年と17年に満期 を迎える計34億ユーロの既発債を買い戻した。

サンライズ・ブローカーズの債券調査担当エグゼクティブディレク ター、ジャンルカ・ ジグリオ氏(ロンドン在勤)は「イタリアがこの 日実施した国債入札は需要面でかなり順調だった」とし、「特に2015年 償還債が政府の買い戻し対象になるということが、短期債の利回りを抑 えている」と語った。

ロンドン時間午後4時30分現在、イタリア2年債利回りは前日比7 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し1.13%と、7日以来 の大幅低下となった。一時は1.12%まで下げ、5月3日以来の低水準を 付けた。同国債(表面利率3%、2015年11月償還)価格は0.13上 げ103.545。10年物利回りは2bp下げて4.07%。

ベルルスコーニ元首相は8月に脱税での有罪が確定し、上院委員会 が議員資格剥奪を勧告。これに向けた手続きを元首相の支持者はストッ プさせようと試みたが、レッタ首相率いる民主党が最大野党と組みベル ルスコーニ氏追放に向け動いており、上院本会議で採決が行われる。

ドイツ10年債利回りは前日比3bp下げ1.69%。先月31日に は1.65%と、8月8日以来の低さとなっていた。

英国債相場は3営業日続伸。イングランド銀行(英中央銀行)のカ ーニー総裁は英景気回復の勢いが増しつつある兆候が出ているものの、 利上げを急がない方針をあらためて示した。

ロンドン時間午後4時43分現在、英10年債利回りは4bp低下 の2.73%。前日までの2営業日で5bp下げていた。同国債(表面利 率2.25%、2023年9月償還)価格はこの日0.37上げて95.94。

原題:Italian Bonds Gain After Auction as Berlusconi Prepares for Vote(抜粋) U.K. Gilts Advance as Carney Signals Interest Rates to Stay Low (抜粋)

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