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NY外為:ユーロが対主要通貨で上昇-ECB緩和先送り観測

ニューヨーク外国為替市場では、ユ ーロが主要通貨の大半に対して上昇。ユーロ押し下げ要因となり得る追 加緩和を欧州中央銀行(ECB)が近く実施することはないとの観測が 広がっている。

円はドルに対し4日ぶりに上昇。日本銀行が公表した金融政策決定 会合(10月31日開催)の議事要旨では、一部の審議委員が経済見通しに 対するリスクを指摘したことが明らかになった。ユーロは対ドルで上 昇。中国人民銀行(中央銀行)総裁が、中国の外貨準備の管理でユーロ は重要な部分を占めると述べたことが手掛かり。また欧州中央銀行 (ECB)の政策当局者がインフレ率は徐々に上向くとの見通しを示し たことも材料視された。ブラジル・レアルは主要通貨の大半に対して値 下がりした。

野村ホールディングスの外国為替ストラテジスト、チャールズ・サ ンタルノー氏(ニューヨーク在勤)は、ECBは「追加緩和を向こう 2、3会合見送る可能性が高い。きょうの相場ではそうした見方がユー ロにプラスとなっている」と分析。「ECBが今後2、3会合で何を決 定するかについて、市場では強いコンセンサスはない」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前日比0.4%高 の1ユーロ=1.3572ドル。一時1.3575ドルと、20日以来の水準に上げ た。対円ではほぼ変わらずの1ユーロ=137円46銭。円は対ドルで0.4% 高の1ドル=101円28銭。一時0.5%高となった。

オーストラリア・ドルは円に対し0.8%安の1豪ドル=92円44銭。 一時1%安の92円25銭と、10月10日以来の安値を付けた。

主要10通貨に対するドル相場を反映するブルームバーグ米ドル指数 は0.2%下げて1018.83。

外貨準備とユーロ

ユーロはドルに対し、過去4日間で3回目の上昇。マーケット・ニ ュース・インターナショナル(MNI)が報じた中国人民銀の周小川総 裁のコメントに反応した。

みずほ銀行の欧州ヘッジファンドセールス責任者、ニール・ジョー ンズ氏は「人民銀総裁のコメントは市場に対し、世界の主要中銀がドル で保有する外貨準備の多様化を目指していることをあらためて認識させ るものだ。これはユーロにとって有利に働く面もある」と分析。 「ECB政策当局者がディスインフレへの懸念に疑問を投げ掛け、域内 の経済成長についてより明るい予想を示せば、それもユーロの押し上げ 材料だ」と続けた。

ECBのクーレ理事は米経済専門局CNBCとのインタビューで、 「ECBはディスインフレが深まり悪化する可能性は低いと考えてい る」とし、ユーロ圏の成長回復に伴いインフレ率は上昇するというのが メーンのシナリオだと説明した。

「下振れリスク」

日銀が公表した金融政策決定会合(10月31日開催)の議事要旨によ れば、同会合で採択した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」の 物価見通しに対し、白井さゆり審議委員が「下振れリスクを意識する必 要がある」と表明。白井委員は経済情勢の上振れ・下振れ要因について 「海外経済の動向と家計の雇用・所得動向等の不確実性が大きい」と指 摘した。

ゲイン・キャピタル・グループのシニア為替ストラテジスト、エリ ック・ビロリア氏は「円はここ数週間に非常に大きく下げていた。よっ て若干のリリーフ・ラリーとなっている」と分析。「日銀の政策当局者 の一部は、成長見通しについて若干懸念を強めている可能性がある」と 続けた。

原題:Euro Gains Versus Major Peers on ECB Speculation; Real Tumbles(抜粋)

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