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ANA、日航:政府自制要請受け、中国へ計画提出の対応を検討

ANAホールディングスと日本航 空は、中国政府への飛行計画の報告について今後の対応を検討してい る。両社は、中国が東シナ海に防空識別圏を設定したことで中国側から 同計画の提出を求められ、いったん報告を始めたが、日本政府は航空会 社に提出しないよう求めている。

ANAの広報担当、野村良成氏は同計画の提出について「当局の意 向なども確認した上で、当社として今後判断していきたい」と電話取材 で語った。日航の広報担当、宝本聖司氏は国交省から「明確な指示があ れば、対応を検討したい」と述べた。ANAは24日から、日航は23日か ら中国の防空識別圏内を通過する香港・台湾便の飛行計画の報告を中国 政府に行っているという。太田昭宏国土交通相は26日午前の閣議後の会 見で、中国が同計画提出など「義務を課すのは受け入れられない」とし て航空会社に自制を求めた。

中国政府は23日、沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海上空に防空識別 圏を設定したと宣言した。中国国防省スポークスマンは「中国が自衛権 を行使するために必要な措置だ」としているが、豪シドニー大学中国研 究センターのエグゼクティブディレクター、ケリー・ブラウン氏は、昨 年9月に日本が尖閣諸島を国有化したことへの象徴的な報復だと指摘し ている。安倍晋三首相は25日、設定は「何ら効力を有するものではな い」として厳重に抗議し、関連措置の撤回を求めていることを明らかに した。

偶発的トラブル

航空経営研究所の稲垣秀夫主席研究員は「国土交通省から航空法に 基づいた形で航空各社へ要請や指示が出れば、航空会社は従わざるを得 ない」という。安全の確保について「個人的な見方としては、これだけ 国際的に注目を集めている領域では中国も民間機を対象に強硬な態度に 出ることはほぼあり得ないだろう。むしろ偶発的なトラブルの発生を懸 念している」と述べた。

菅義偉官房長官は26日午後の記者会見で民間機が攻撃される可能性 について聞かれ「全くそうしたことは考えていない。通常の飛行ルート どおり、日本の航空機だけでなく、世界の数十社の航空機がその空域を 飛んでいる」と述べ、安全性に問題ないとの考えを示した。航空会社へ の要請の法的根拠については「国土交通大臣の行政指導の中で行った」 と述べた。

航空経営研究所の稲垣氏は「航空会社としては、中国に飛行計画を 提出しない場合、危険な領域を回避して飛ぶことや、その対象の路線を 停止するなど方法はいくつもある」と述べた。

--取材協力:. Editors: 宮沢祐介, 中川寛之

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