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フィリピンの自然災害からの復興、出稼ぎ労働者の送金が頼り

フィリピンにあるリン・リン・ラエ ルさん(30)の3部屋ある住宅が超大型台風30号の被害に遭い、夫と5 人の子供たちが住む場所を失った。ラエルさんは家族に送金するため、 シンガポールの勤務先から2カ月分の給与に相当する2万5000ペソ(約 5万8000円)を借りた。

「家族は皆、私に頼っている。子供たちの教育費とコメ農地の費用 を支払うため、私は2年前に出国しなければならなかった。今はそれに 加えて家を建て直す必要がある」。フィリピン中部のレイテ州出身でシ ンガポールでベビーシッターとして働くラエルさんは電話インタビュー でそう語る。

野村ホールディングスは今月の文書で、2004年以降の7件の自然災 害のデータを利用し、過去の大規模災害後の3カ月間に送金が3.7パー セントポイント増加したと指摘。世界銀行の推計によれば、ラエルさん のように国外で働くフィリピン人約1050万人から母国への送金は同国の 国内総生産(GDP)の約10%を占める。東南アジアの主要経済国のう ち、最も高い成長を遂げるフィリピンが、これらの資金に依存している 実態が示された。

HSBCホールディングスのエコノミスト、トリン・グエン氏(香 港在勤)は「被害を受けた家族が国外で働く親類に助けを求めるため、 災害が発生すると、フィリピンが国内消費の資金を国外からの送金に頼 っている現実が浮き彫りになる」と説明。「政府が国内で雇用を増やせ なければ、フィリピン人はより良い雇用機会を求めて出国しなければな らず、送金に依存する状況は続くだろう」と述べた。同氏は国外からの 送金が今年、6%増加すると予想している。

原題:Philippine Diaspora to Rescue Shows Remittance Reliance: Economy(抜粋)

--取材協力:Michael Munoz、Sharon Chen、James Mayger. Editor: Rina Chandran

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