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日銀・白井委員が2%物価目標の道筋「順調」削除要求-10月31日会合

日本銀行は26日午前、10月31日に開 いた金融政策決定会合の議事要旨を公表した。同会合で採択した「経 済・物価情勢の展望(展望リポート)」の物価見通しに対し、白井さゆ り審議委員が「下振れリスクを意識する必要がある」と表明。金融政策 運営について、2%の「物価安定の目標」の実現に向けた「道筋を順調 にたどっている」との表現を削除するよう求めていたことが分かった。

同会合では、展望リポートに対して、白井委員のほか、佐藤健裕、 木内登英両審議委員も見通し期間後半にかけての物価見通しについて 「2%程度に達する可能性が高い」との記述の修正を求めるなどして、 反対票を投じた。採決は賛成6、反対3の賛成多数で可決。3人はそれ ぞれ独自提案を行ったが、いずれも1対8の反対多数で否決された。

白井委員は経済情勢の上振れ・下振れ要因について「海外経済の動 向と家計の雇用・所得動向等の不確実性が大きい」と指摘。物価情勢の 上振れ・下振れ要因では「中長期的な予想物価上昇率の動向とマクロ的 な需給バランスに対する物価の感応度等の不確実性が大きい」と主張し た。

展望リポートは委員の中心的な見通しについて、経済は「リスクは 上下にバランス」、物価も「リスクは上下に概ねバランスしている」と していた。会合では何人かの委員が「自身の経済・物価に関するリスク 認識は全体として下方に厚い」と指摘。ある委員は、米連銀の資産買い 入れ縮小開始時期が不透明になったことや、米国の財政問題が先送りさ れたことなどから「先行きの不確実性はむしろ高まった」と述べた。

物価の上昇ペースも鈍化

1人の委員は消費者物価について「食料・エネルギーを除くベース を3カ月前比でみると、急速な円安進行の一巡とともに既にピークを迎 えており、今後、前年比の上昇ペースも鈍化する」と指摘。別の委員は 「円安やエネルギー価格上昇による物価押し上げの影響は、目先、徐々 にはく落していく可能性」を指摘した。

さらに、1人の委員が「2%に向かって予想物価上昇率が上昇する ことは不確実性が高い」として、「見通しが下振れた場合、日銀の見通 しや金融政策に対する信認をき損する惧れが大きい」と述べた。別の委 員は「足元までの予想物価上昇率の推移を踏まえると、『物価安定の目 標』である2%に向かって予想物価上昇率が上昇し、収れんしていくの は難しい」との見方を示した。

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