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日本株は4日ぶり反落、円安一服と過熱警戒-輸出一角や鉄鋼

東京株式相場は4営業日ぶりに反 落。為替市場で円安の勢いがやや一服、海外株式も高安まちまちと支援 材料に乏しく、連騰による過熱警戒感もあった。直近の上昇が目立って いた輸送用機器など輸出関連株の一角に加え、情報・通信や証券株も安 く、鉄鋼株も売られた。

TOPIXの終値は前日比6.59ポイント(0.5%)安の1253.02、日 経平均株価は103円89銭(0.7%)安の1万5515円24銭。

富国生命保険の山田一郎株式部長は、「きょうは短期で上がり過ぎ た分の当然の一服。現在は需給など株式投資環境が悪くなく、株価が過 熱し過ぎることの方が心配だった」と言う。先高期待が強い中では、む しろ休みが入ることは「居心地が良い」と話していた。

東京外国為替市場の円相場は、対ドルで101円台半ば、対ユーロ で137円前半ときのうの東京株式市場の終値時点101円88銭、137円96銭 から終始円高方向で推移した。直近までの急ピッチの円安の勢いはやや 鈍っていることで、このところ日本株を先導している株価指数先物にも 買いが入りにくかった。

きのうの米国株は、S&P500種株価指数が小幅安の半面、ダウ工 業株30種平均は小幅高と高安まちまち。欧州は総じて堅調、ブラジルは 下げるなどグローバルでも方向感に欠けた。「今の日本株は国内に手掛 かり材料が乏しく、外部環境頼みで先物中心に動いている。為替や米国 株の動きが乏しいと方向感が出ない」と、東洋証券の大塚竜太ストラテ ジストは指摘する。

また、日経平均は前日時点で25日移動平均線に比べ6.6%上方乖離 (かいり)し、オシレーター系のRSI(株価相対力指数)などテクニ カル分析面からも短期過熱が意識されやすかった。

海外勢動き見極め、下値も限定

さらに、日本時間今夜には米国でS&P/ケース・シラー住宅価格 指数や米消費者信頼感指数が発表予定で、28日の米国株は感謝祭の祝日 休場となる。証券ジャパンの大谷正之調査情報部長は、感謝祭前後で 「このところ株を支えていた海外投資家の買いも細るだろう、という見 方から少し売りが出やすい状況」としていた。

日本銀行は26日、先月31日に開いた金融政策決定会合の議事要旨を 公表。同会合で採択した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」の 物価見通しに対し、白井さゆり審議委員が金融政策運営について、2% の物価安定の目標の実現に向けた「道筋を順調にたどっている」との表 現を削除するよう、求めていたことが分かった。

もっとも、直近の連騰に比べると下げ幅も限定的。「5月高値の信 用期日を通過した上に、米ファンドの解約売りも終わり、今は需給が良 い。債券の投資収益率が低い中で、株式を買いたい投資家が多い」と、 富国生命の山田氏は見ている。

東証1部33業種は鉄鋼、その他製品、空運、海運、食料品、電気・ ガス、輸送用機器、証券・商品先物取引、パルプ・紙、その他金融な ど27業種が下落。石油・石炭製品、ゴム製品、倉庫・運輸、銀行など6 業種は小幅に上げた。売買代金上位ではトヨタ自動車、ホンダ、 KDDI、ファナック、ソニー、任天堂、新日鉄住金、三菱地所が安 い。一方、医療機器を中心に再評価が進むとし、メリルリンチ日本証券 が投資判断を「買い」に上げたほか、一部報道でがん治療薬参入の観測 が広がった富士フイルムホールディングスは急伸した。

東証1部の売買高は概算24億8596万株、売買代金は2兆2788億円。 値上がり銘柄数は670、値下がりは976。

--取材協力:竹生悠子  Editor: 院去信太郎

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