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11月25日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:円が対ドル半年ぶり安値-イラン核開発計画めぐる合意で

ニューヨーク外国為替市場では、円がドルに対しほぼ半年ぶりの安 値に下落。イランの核開発計画の制限と引き換えに経済制裁の緩和で同 国と英米独仏ロ中の6カ国が合意し、円の安全需要が後退した。

円は対ユーロでは4年ぶり安値。エコノミスト調査によれば、今週 発表される日本の10月の消費者物価指数(CPI)ではインフレ加速が 示されそうだ。ユーロは対ドルで下落。欧州中央銀行(ECB)政策委 員会メンバーが、中銀預金金利をマイナスにする準備が技術的にできて いると発言したことを受けた。ドルは主要16通貨の過半数に対して上 昇。タイ・バーツは11週ぶり安値に下落。反政府運動が影響した。

ウェスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニア市場 アナリスト、ラビ・バラドワジ氏(ワシントン在勤)は電話取材で、 「リスクオンの地合いに加え、イラン核開発計画をめぐる合意もあり、 円のような逃避通貨への上昇圧力は確実に弱まっている」と指摘。 「ECB当局者らはこのところ、域内の成長押し上げに向けた利下げの 可能性について盛んに発言している」と加えた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円はドルに対し前週末比0.4%安 の1ドル=101円67銭。一時101円92銭と、5月29日以来の安値を付け た。対ユーロでは0.1%値下がりし1ユーロ=137円43銭。一時137円99 銭と、2009年10月以来の安値となった。ドルは対ユーロで0.3%値上が りし、1ユーロ=1.3517ドル。

主要10通貨に対するドル相場を反映するブルームバーグ米ドル指数 は0.2%上昇し1020.95。

バーツ下落

前日に10万人を超える規模に拡大したタイでの反政府デモはこの日 日、軍の基地や政府機関、テレビ局にも広がった。公式データによれ ば、世界のファンドは今月に入り22日までにタイの債券および株式市場 から21億ドル相当(純ベース)を引き揚げた。

バーツは0.7%安の1ドル=32.04バーツ。一時32.08バーツと、9 月11日以来の安値を付けた。

ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査では、29日発表の日 本の10月の生鮮食品を除くCPI(コアCPI)は前年比0.9%上昇が 見込まれている。古沢満宏財務官は25日、日本のデフレは終わりを迎え つつあるとの認識を示した。

日本のCPI見通し

日本銀行の黒田東彦総裁は25日、14年度後半から15年度前半のどこ かで2%の物価安定目標に到達すると期待していると述べた。

BNPパリバの為替戦略世界責任者、スティーブン・セイウェル氏 (ロンドン在勤)はブルームバーグテレビジョンで、「今週、日本の CPIのさらなる上昇が見られそうだ」とし、「日銀はインフレ目標の 達成に極めて集中して取り組んでおり、それはつまり円の下落が続くと いうことだ」と述べた。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重指数によれ ば、円は年初から13%下落。一方でドルは4%、ユーロは6.8%それぞ れ上げている。

ECB政策委員会メンバー、ハンソン・エストニア中銀総裁は22 日、タリンでのインタビューで「利下げの選択肢は使い果たされていな いし、その他の措置も検討可能だ」と述べた。これに反応し、ユーロは 下落した。

原題:Yen Drops to 6-Month Low on Iran Nuclear Accord; Baht Declines(抜粋)

◎米国株:下落、イラン核計画めぐる合意が影響-エネルギー株安い

25日の米国株市場では、S&P500種株価指数が下落。イランが核 開発プログラムに制限を設けることに合意したことが影響し、エネルギ ー株が下落した。

油田サービス最大手シュルンベルジェと石油・ガス掘削業者ノーブ ルはいずれも下落。原油安に反応した。航空株で構成される株価指数は 約7年ぶりの高水準に上昇した。燃料価格が下落するとの楽観が手がか りだった。アルミ生産アルコアや建機メーカーのキャタピラーも上昇。 アナリストによる買い推奨が材料となった。

S&P500種株価指数は前営業日比0.1%安の1802.48。ダウ工業 株30種平均は7.77ドル(0.1%)高の16072.54ドルで、最高値を更新し た。

ウィルミントン・トラストの投資アドバイザリー部門資産配分ディ レクター、キャム・オルブライト氏は「米国株は必ずしも買われ過ぎて いるわけではないが、恐らくある程度は相場が押し上げられているだろ う」と述べ、「今のような良好な企業決算や経済成長が継続しない限り は、株式相場がこれ以上大きく値上がりすると予測することは難しいだ ろう。少なくともイランとの合意は、ある程度のリスクプレミアムを市 場から取り除く」と続けた。

イランの合意

イランは前日、石油や自動車部品、金、貴金属を対象に科されてい る制裁の一部緩和と引き換えに核開発プログラムに制限を設けることで 合意した。

S&P500種は年初から26%上昇。11月22日には初めて1800を上回 って終えた。米金融当局が継続する月間850億ドルの緩和策が背景にあ る。

全米不動産業者協会(NAR)が発表した10月の中古住宅販売成約 指数(季節調整後)は前月比0.6%低下した。これで5カ月連続のマイ ナス。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査の予想中央値は前月 比1%上昇だった。

フォート・ピット・キャピタル・グループのチャーリー・スミス最 高投資責任者(CIO)は、「2011年から今年第1四半期にかけて見ら れた住宅市場のかなり力強い回復は今や衰えてしまった」と述べた。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は4.3%上昇して12.79。

S&P500種産業別10指数のうち7指数が下落。エネルギー株が最 も下げた。シュルンベルジェは3.2%安、ノーブルは4.1%下落した。

航空株は高い

ブルームバーグ米航空指数は1.6%上昇して、2007年2月以来の高 水準となった。デルタ航空は2%高、ユナイテッド・コンチネンタル・ ホールディングスは3.4%上昇した。

アルコアは3.8%高。ゴールドマン・サックス・グループはアルコ アの株式投資判断を「ニュートラル」から「買い」に引き上げた。ゴー ルドマンのアナリスト、サル・タラニ氏とチェルシー・ボルトン氏は 「航空産業や自動車産業向けの付加価値が高く利益率の高いアルミ製品 が成長しており、アルコアはこの分野で強固な基盤を築いているが、市 場はこのことを完全には認識していないと考えている」と指摘した。

キャタピラーは1.8%高。バンク・オブ・アメリカ(BOA)が同 社の投資判断を「ニュートラル」から「買い」に引き上げた。パワーシ ステム事業が来年の利益に貢献することを理由に挙げた。

原題:U.S. Stocks Fall Amid Iran Deal After Rallying for Seven Weeks(抜粋)

◎米国債:2年債入札、需要が平均上回る-金融緩和継続との期待で

米国債市場では2年債入札(規模320億ドル)で過去の平均を上回 る需要が集まった。利回り抑制に向けた米金融当局の取り組みが支援材 料になるとの見方が背景にある。

入札結果に対する相場の反応は鈍かった。投資家の需要を測る指標 の応札倍率は3.54倍と、過去10回の平均3.28倍を上回った。最高落札利 回りは0.3%。入札直前の市場予想は0.299%だった。バンク・オブ・ア メリカ(BOA)メリルリンチの指数によると、10年債相場はこのまま 月末を迎えれば月間ベースで6月以来の悪い成績となる。

マニュライフ・アセット・マネジメントのシニアトレーダー、マイ ケル・ロリジオ氏(ボストン在勤)は「市場の米金融当局への信頼は強 まっている。事実上のゼロ金利政策の解除を検討するためにでさえ、大 幅で持続的な経済改善の必要があると当局は考えている」と指摘した。

ニューヨーク時間午後5時現在、既発2年債(償還2015年10月)の 利回りは前週末比ほぼ変わらずの0.28%。10年債利回りは1ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)低下の2.73%。利回り低下は3営業日 連続。

財務省は26日に5年債入札(規模350億ドル)、27日に7年債入札 (同290億ドル)を実施する。

BOAメリルリンチの指数によれば、2年債のリターンは年初か ら0.4%。米国債全体はマイナス2.5%となっている。

入札

海外の中央銀行を含む間接入札者の落札全体に占める割合 は22.5%。過去10回の平均は24.2%となっている。プライマリーディー ラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接入札者の比率は27.3%だっ た。過去10回の平均は22.7%。

ブルームバーグがまとめた米財務省のデータによると、年初からの 中長期債の入札(発行総額1兆9000億ドル)の応札倍率は2.88倍。昨年 (同2兆1530億ドル)は3.15倍と過去最高だった。

今週の入札で調達された資金は644億ドルを償還に充て、新規資金 の調達額は316億ドルとなる。

ユナイテッド・ネーションズ・フェデラル・クレジット・ユニオン (ニューヨーク)の最高投資責任者(CIO)、クリストファー・サリ バン氏は「金融当局が緩和縮小に乗り出しているというだけで、早急に 利上げを実施するようなことはないはずだ。短期債は現在の水準で引き 続き底堅く推移するだろう」と語った。

同氏は緩和縮小観測が強かった9月上旬と現在では状況が正反対だ と指摘した。2年債利回りは9月6日に0.53%と2年3カ月ぶりの水準 に上昇した。

利上げ時期

金融当局は債券購入規模の縮小は金融引き締めではないと強調して いる。バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長は先週、債券購入 プログラムが終了した後も政策金利は低位で維持されるとの見通しを示 した。

政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利誘導目標は5年近 くゼロから0.25%のレンジで維持されている。

FRBは月額850億ドルの債券購入終了から9カ月後となる2015年 後半まで政策金利を引き上げないと、先物からデリバティブ(金融派生 商品)までさまざまな市場のトレーダーらは判断している。バークレイ ズによると、米国債価格が下落した9月には、その間隔は2カ月と見込 まれていた。

バーナンキ議長が5月22日に初めて購入終了に言及した際、「『大 変だ。これで終わりだ』。最後の購入のすぐ後に」利上げが実施される とのコンセンサスがあったが、「それはもはやコンセンサスではなくな った」と、ダブルライン・キャピタルで国債投資にかかわるグレゴリ ー・ホワイトリー氏が19日の電話インタビューで語った。

原題:Treasury $32 Billion 2-Year Note Sales Draws Above-Average Bids(抜粋)

◎NY金:4カ月ぶり安値付近、イラン核協議合意で逃避需要が減退

ニューヨーク金先物相場は4カ月ぶり安値付近で推移した。イラン と米英独仏ロ中の6カ国がイランの核開発プログラムの限定と引き換え に、同国に対する経済制裁の一部緩和で合意したことを背景に、安全逃 避資産としての買いが後退した。

アバ・キャピタル・マーケッツ(ダブリン)のチーフマーケットア ナリスト、ナイーム・アスラム氏は電子メールで、「安全逃避の需要が 弱まったため、投資家はショートポジションを積み増している」と指 摘。「金にとって好ましいニュースではなかった」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物2 月限は前週末比0.2%安の1オンス=1241.60ドルで終了。一時は1.5% 安の1226.40ドルと、7月8日以来の安値をつけた。

原題:Gold Trades Near Four-Month Low as Iran Deal Damps Haven Appeal(抜粋)

◎NY原油:続落、イラン核開発協議の暫定合意で

ニューヨーク原油先物相場は続落。イランの核開発プログラムの限 定と一部制裁緩和で暫定合意が成立したことが影響した。ただ、同国の 原油輸出を日量約100万バレルとする現行規制は維持される。

ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ(マ サチューセッツ州)のマイケル・リンチ社長は「イランをめぐる合意が 原油価格を押し下げている」と指摘。「きょうの市場は慎重かつ弱気 だ。すべての問題が解決したわけではないが、第一歩が踏み出された」 と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物1月限は前営業 日比75セント(0.79%)安の1バレル=94.09ドルで終了した。

原題:WTI Crude Declines for a Second Day After Iran Nuclear Agreement(抜粋)

◎欧州株:上昇、原油安で航空株が高い-イラン核協議合意を好感

25日の欧州株式相場は上昇。イランが核開発計画の縮小で合意した ことが好感された。

英・スペイン系航空会社、インターナショナル・エアラインズ・グ ループ(IAG)と、フランス・オランダ系航空会社エールフランス・ KLMグループが旅行関連銘柄の上げを主導。イラン核協議合意を手掛 かりに原油相場が下落したことが買い材料。仏自動車メーカーのプジョ ーシトロエン(PSA)は5.1%上昇。同社が新しい最高経営責任者 (CEO)を指名すると、事情に詳しい関係者らが明らかにした。

ストックス欧州600指数は前週末比0.4%高の324.18で終了。18日に 付けた2008年5月以来の高値まで0.5ポイントに接近した。年初来で は16%上げている。

アッシュバートン(英ジャージー)の投資マネジャー、ベロニカ・ ペクラナー氏は「イランとの協議はようやく進展が見られるようになっ た」とし、「合意は長期的に大きな影響を及ぼす可能性がある。消費へ の圧迫を軽減し、回復加速を支援すると考えられるものは何でも朗報と みなされるだろう。例年相場が好調となるクリスマス・シーズンに入り つつある」と語った。

25日の西欧市場では、18カ国中15カ国で主要株価指数が上昇。英 FTSE100指数は0.3%、仏CAC40指数は0.6%それぞれ上昇、独 DAX指数は0.9%高となった。

原題:European Stocks Rise on Iran Nuclear Accord as Air France Gains(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債上昇、インフレ統計控え-ECB追加利下げ観測も

25日のドイツ国債は3営業日ぶりに上昇。今週発表の11月のユーロ 圏インフレ率は低水準にとどまると、エコノミストらは予想している。 また、欧州中央銀行(ECB)が追加利下げに踏み切るとの観測が広が った。

オーストリアとオランダ、フランスの国債も買われた。ECB政策 委員会メンバー、エストニア中銀のハンソン総裁は、ECBには追加利 下げの用意があり、中銀預金金利をマイナスにする準備が技術的にでき ていると発言した。スペイン国債の利回り曲線はスティープ化し、3年 物利回りが過去最低まで下げた一方、10年物利回りは2週間ぶりの大幅 上昇となった。

ダンスケ銀行のアナリスト、オーウェン・カラン氏(ダブリン在 勤)は「欧州で議論になっているのはインフレ率をめぐるもので、どれ だけ低下するかが話題となっている」とし、「ECBは来年、想定以上 の措置を講じるだろう。ドイツ債は下がったら買いを入れるべきだ」と 発言した。

ロンドン時間午後4時22分現在、ドイツ10年債利回りは前週末比2 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.73%。同国債(表 面利率2%、2023年8月償還)価格は0.195上げ102.44。

ブルームバーグがまとめたアナリスト調査では、29日発表される11 月のユーロ圏インフレ率は0.8%が見込まれている。10月は0.7%で、約 4年ぶりの低水準だった。

スペイン国債の3年物利回りはほぼ変わらずの1.71%。一時 は1.685%と、ブルームバーグが1993年にデータ集計を開始してから記 録した水準としては最低となった。10年物利回りは6bp上昇の4.16% となり、3年債との利回り格差が5bp拡大し245bpと、2月26日以 降では最大となった。

英国債相場は上昇し、10年債利回りは前週末比3bp低下 の2.77%。21日には2.87%と、9月24日以来の高水準となっていた。同 国債(表面利率2.25%、2023年9月償還)の価格はこの日、0.215上 げ95.61。

原題:German Bonds Rise Amid ECB Outlook; Spanish Yield Curve Steepens(抜粋) Pound Falls From One-Month High as Mortgage Approvals Decline (抜粋)

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