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日本株は3日続伸、米欧景気改善と円安加速-輸出、通信中心

東京株式相場は3日続伸。米国、欧 州の景気統計の改善、為替の円安加速が好感され、電機や輸送用機器、 精密機器など輸出関連、情報・通信や小売など内需関連株が幅広く買わ れた。シティグループ証券が目標株価を上げた保険株も上昇。

TOPIXの終値は前週末比11.04ポイント(0.9%)高 の1259.61、日経平均株価は237円41銭(1.5%)高の1万5619円13銭。 ともに5月以降の戻り高値を付け、日経平均は終値での年初来高値(5 月22日、1万5627円26銭)にあと8円余りとなった。東証1部の売買高 は25億3156万株、売買代金は2兆2569億円。上昇銘柄数は1209、下 落427。

明治安田アセットマネジメントの黒田恒国内株式運用部長は、「開 始時期はともかく、米量的緩和が縮小ステージに入れば、大局的には世 界中でこれ以上債券を買うのは難しい」と言う。その上で、長期金利と の比較や企業収益の増益率から見て、「日米欧3極の中でも、日本株は 安心して買える」と話した。

米欧景気の改善や株高によるリスク選好の流れから、週明けの東京 外国為替市場では円売りが加速。ドル・円は一時1ドル=101円92銭と 5月29日以来、半年ぶりの円安水準に振れた。ユーロ・円も、1ユーロ =137円98銭と2009年10月以来、4年1カ月ぶりの円安。前週末の東京 株式市場の終了時点は101円6銭、136円17銭だった。

パリー・インターナショナル・トレーディングのマネージング・デ ィレクター、ギャビン・パリー氏(香港在勤)は「米連邦準備制度理事 会(FRB)のイエレン副議長が穏健色をあまり出さず、欧州中央銀行 も金利を激しく下げない限り、円の下落傾向は続く」と予想。テーマと して重要なのは、「米国の量的緩和縮小が到来する、ドルが強まり、円 が弱まるということだ」としている。

日本銀行の黒田東彦総裁は25日、東京都内で講演し、2014年度後半 から15年度前半のどこかで2%の物価安定目標に到達すると期待してい るなどとし、日銀は必要なら政策を調整する準備があると表明してき た、とあらためて強調した。

1株利益上昇への期待

米国の9月求人件数は391万件と08年5月以来の高水準となり、ド イツのIfo経済研究所による独企業景況感指数は109.3と、10月 の107.4から改善。これらの統計を受けた22日の米S&P500種株価指数 は、0.5%高の1804.76と最高値を更新した。

円安、米国株高を好感し、週明けの日本株は続伸して取引を開始。 朝方の買い一巡後も堅調展開が続き、終盤一段高のTOPIX、日経平 均ともこの日の高値で引けた。立花証券顧問の平野憲一氏は、「米国で は景気を浮揚させるための金融政策が雇用に効いている。欧州景気も金 融危機による景気の底が見えたため、これ以上の落ち込みはないだろ う」と指摘。国内企業業績も、「日経平均ベースの1株利益は先週末時 点で976円と過去最高水準。1ドル=100円定着の動きが出ていることか ら、来年1-3月には1000円を突破しそう」と予想する。

東証1部の業種別33指数は通信、保険、電機、精密、パルプ・紙、 輸送用機器、小売、電気・ガス、機械など31業種が上昇。下落はその他 金融と海運の2業種。輸出関連企業について、明治安田アセットの黒田 氏は「為替が安定していれば、円高の際に行ったコスト削減効果が出て くる上、国内への投資も増加し、円安は二重の意味で日本経済にプラ ス」との認識を示した。日本株は、春の理想買いから足元で現実買いに 移っており、株価指数の5月高値更新は時間の問題としている。

保険株は、シティグループ証券が損害保険、生命保険4社の業績予 想を見直し、目標株価を上げた。投資判断は「買い」を継続。東京海上 ホールディングスやNKSJホールディングス、MS&ADインシュア ランスグループホールディングスなど損保は資産運用収益の大幅な上振 れ、生保のT&Dホールディングスは運用収益の好調が理由とした。

--取材協力:Anna Kitanaka. Editor: 院去信太郎

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