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11月22日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ユーロが対円で上昇、独Ifo景況感を好感

22日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが対円で約4年ぶりの 高値に上昇。ドイツのIfo経済研究所がまとめた独企業景況感指数か ら欧州景気回復の勢いが増している可能性が示された。これを受けて欧 州中央銀行(ECB)による追加利下げの観測は弱まった。

円は対ドルで4カ月ぶり安値をつけた。日本銀行の黒田東彦総裁が 衆院財務金融委員会で答弁し、「できるだけ長期金利の上昇を抑制す る」と述べたことが手掛かりとなった。金利先物動向によると、トレー ダーの間では円が対ドルで下落するとの見方が強まっている。

ミラー・タバクの主任経済ストラテジスト、アンドリュー・ウィル キンソン氏は、「ユーロ圏は2014年に本当の成長軌道に回帰するだろ う」と述べ、「ECBの利下げ幅にも限界がある。もはや投資家のユー ロ離れを促す材料ではない」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対円で0.7%上昇して1 ユーロ=137円28銭。一時は137円35銭と、2009年10月以来の高値をつけ た。ユーロは対ドルで0.6%高の1ユーロ=1.3558ドル。ドルは対円 で0.1%上昇して1ドル=101円27銭。一時は101円35銭と、7月8日以 来の高値となった。

ブルームバーグ米ドル指数は0.2%下げて1018.56。週間ベースでの 上げを0.2%に削った。

黒田総裁の発言

円は週間ベースでドルに対して4週連続安。2月以来で最長となっ た。

黒田総裁は衆院財務金融委員会での答弁で、現時点でバブル的に異 常な円安になっているとは考えてないと述べた。

米10年債利回りは20日、同年限の日本国債の利回りを2.19ポイント 上回った。これは終値ベースで9月12日以来で最大となる。この日の利 回り格差は2.12ポイントだった。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、円は年初から13%下落。ドルは3.7%上昇、ユーロは6.9%上昇 した。

円のネットショート

米商品先物取引委員会(CFTC)の週間建玉報告によると、ヘッ ジファンドなど大口投資家の円のネットショート(売り越し)は19日 に11万2216枚と、前週の9万5107枚から増加した。

Ifo経済研が発表した企業景況感指数は109.3と、10月の107.4か ら上昇。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの調査中央 値では107.7への小幅上昇が見込まれていた。

FXプロ・グループのチーフエコノミスト、サイモン・スミス氏 (ロンドン在勤)は「ユーロに関しては比較的前向きにみている」と述 べ、「実際の背景がそれほど悪いとの印象はない。足元のトーンはまず まずだ」と続けた。

ECBのドラギ総裁が「私の言葉からマイナス金利の可能性につい て何かを推測しようとするのはやめてほしい」と発言したことを受け て、前日にユーロは上昇した。

原題:Euro Rises as German Confidence Increases; Aussie Dollar Weakens(抜粋)

◎米国株:S&P500は週間で7週連続高、ヘルスケア上昇

米株式相場は続伸。S&P500種株価指数は週間ベースで7週連続 高となった。求人件数の増加を背景に買いが優勢になった。欧州規制当 局の判断を好感し、薬品株が上げた。

S&P500種のヘルスケア株指数は1.2%高。バイオジェン・アイデ ックとギリアド・サイエンシズがけん引役となった。身売り観測が再浮 上したタイム・ワーナー・ケーブル(TWC)は10%上昇。ユナイテッ ド・コンチネンタル・ホールディングスは3.9%高。資産家デービッ ド・テッパー氏は航空株に注目していることを明らかにした。一方、 IBMは1.5%下落。資産家スタンレー・ドラッケンミラー氏はIBM 株を空売りしていることを明らかにした。

S&P500種は前日比0.5%高の1804.76と最高値を更新。ダウ工業 株30種平均は54.78ドル(0.3%)高の16064.77ドル。

ING・USインベストメント・マネジメントのマーケットストラ テジスト、カリン・キャバナー氏は「相場が上昇しない理由は見当たら ない。悪いニュースは全くない。少し下げたが、参加者は上昇の動きに 乗り遅れまいと市場に戻っている」と語った。

ダウ平均は週間で0.6%高と、7週連続で上昇。2011年1月以降で 最長の上昇局面となった。S&P500種は0.4%上げた。

「バブルではない」

ヘッジファンド運用会社アパルーサ・マネジメントを率いるテッパ ー氏は、欧米中の景気が「底堅さ」を保っており、株式相場は暴騰とは 言えないと指摘。米国株には強気を維持するが、米金融当局が緩和策を 縮小すれば5-10%の下落はあり得ると述べた。

同氏は前日のニューヨークでの会議でブルームバーグテレビジョン に対し、「バブルを指摘する声があるのは知っているが、これはそうで はない」と話した。

9月の米求人件数は391万件と2008年5月以来、5年ぶりの高水準 となった。新規雇用者は全雇用者の3.4%と、前月の3.3%から上昇し た。

ミューチュアル・ファンド・ストアのクリス・ボウファード最高投 資責任者(CIO)は電話インタビューで、「全ての追い風を無視する ことは困難だ。特に年末商戦を前に原油安は明らかに個人消費への一助 となる。自社株買いや増配も非常に活発だ」と述べた。

個別銘柄

バイオジェンは13%上昇し、約2年ぶりの大幅高となった。ギリア ドは3.7%高。

ゴールドマン・サックス・グループはユナイテッド・コンチネンタ ルの投資判断を「中立」から「買い」に引き上げた。

コムキャストとチャーター・コミュニケーションズはタイム・ワー ナー・ケーブルの共同買収提案について協議している。事情に詳しい複 数の関係者が明らかにした。

原題:S&P 500 Posts Seventh Weekly Gain as Health-Care Shares Advance(抜粋)

◎米国債:上昇、2カ月ぶり高利回りで10年債に買い

米国債相場は上昇。10年債が2カ月ぶり高利回りとなったことが買 い手を引き付けた。市場では、金融当局は来年に入るまで債券購入の縮 小を開始しないとの観測が広がっている。

5年債と10年債の利回り格差は前日から縮小。前日はここ2年で最 大に拡大していた。インフレ率を差し引いた10年債の実質利回りは、約 2年ぶりの高水準付近。債券利回りが上げた一方で、消費者物価の上昇 は引き続き抑えられていることが背景にある。財務省は来週、発行総 額960億ドルの国債入札を予定している。

ソシエテ・ジェネラルのトレーダー、ショーン・マーフィー氏(ニ ューヨーク在勤)は「当局の緩和縮小および今後の政策をめぐり懸念が 広がっている。大切なのは、緩和縮小が市場に大きなボラティリティを 引き起こさないようにするため、当局がどのようなツールを新たに用い るかということだ」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは4ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)低下の2.74%。同年債(表面利 率2.75%、2023年11月償還)価格は11/32上げて100 2/32。利回りは今 週4bp上げた。

先物取引

米商品先物取引委員会(CFTC)の週間建玉報告によると、ヘッ ジファンドなど大口投機家による10年債先物の持ち高は、19日終了週で ショート(売り持ち)がロング(買い持ち)を18万363枚上回ったが、 その差は前週より716枚少なかった。

米政府債のディーラー間ブローカーで最大のICAPによると、米 国債の売買高は54%減の1936億5000万ドル。前日は4200億ドルだった。 年初来の平均は3145億ドル。

ブルームバーグ米国債指数によれば、米国債の今月のリターンは前 日までの段階でマイナス0.7%。

5年債に対する10年債の上乗せ利回りは1.39ポイント。前日は1.45 ポイントと、11年8月以降で最大となった。

三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス 氏は「イールドカーブ(利回り曲線)は極めてスティープ化していた」 とした上で、「若干行き過ぎだったかもしれない」と続けた。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、インフレ率を差し引い たベースでの10年債利回りは約1.78%。前日は一時1.84%と、11年2月 以来の高水準となった。

労働省が20日発表した10月の消費者物価指数(CPI)は前年比で 1%上昇。09年10月以来の小幅な伸びにとどまった。

緩和縮小見通し

前日の市場では10年債利回りが一時2カ月ぶり高水準を付けた。先 週の新規失業保険申請件数が市場の予想以上に減少し、金融当局による 債券購入の縮小が近くなるとの観測が広がった。連邦公開市場委員会 (FOMC、10月29-30日開催)議事録では、経済が予想通りに改善し た場合、月額850億ドルで実施している債券購入の規模を縮小させる可 能性があることが示された。

ING銀行のシニア金利ストラテジスト、アレッサンドロ・ジアン サンティ氏は「雇用市場のモメンタムは継続し、来年1-3月(第1四 半期)に金融当局が債券購入の縮小を開始すると見込んでいる」と説 明。「緩和縮小は時間の問題だ。米国債利回りには一層上昇の余地があ る」と述べた。

原題:Treasuries Rise as 2-Month High Yields Lure Buyers on Fed Views(抜粋)

◎NY金:小じっかり、ドル指数の下落で3日ぶりのプラス圏

ニューヨーク金先物相場は小じっかり。3日ぶりにプラス圏で引け た。ドル指数の下落が代替投資先としての金の需要を支えた。

貴金属関連の調査などを手掛けるキトコ(モントリオール)のシニ アアナリスト、ジム・ウィコフ氏はリポートで、「金が小高くなったの はショートカバーが入ったほか、押し目を拾う動きが加わったからのよ うだ」と指摘。「ドル指数の軟調も強気要因だった」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物12 月限は前日比0.1%弱上げて1オンス=1244.10ドルで終了した。

原題:Gold Advances for First Time in Three Days as Dollar Declines(抜粋)

◎NY原油:反落、在庫増加が圧迫-ブレントとの価格差は拡大

ニューヨーク原油先物相場は反落。米国での在庫増加が重しとなっ た。イランの核開発問題をめぐる協議で進展が見られないことが影響 し、北海ブレント原油は上昇。ブレントに対するウェスト・テキサス・ インターミディエート(WTI)のディスカウントは8カ月ぶりの幅に 拡大した。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キ ャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「米国 では原油の在庫が積み上がっている」と指摘。「WTIは圧迫されてい る。(イランをめぐる協議で)合意は成立しそうにないと市場はみてい る。ブレントが不釣り合いに上げているのはそのためだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物1月限は前日 比60セント(0.63%)安の1バレル=94.84ドル。週間では1.1%の値上 がり。

原題:Brent-WTI Spread Reaches Eight-Month High on U.S. Supply Gains(抜粋)

◎欧州株:総じて高い、独景況感改善で-デーリー・メールに買い

22日の欧州株式相場は総じて高い。ドイツの11月の企業景況感 が2012年4月以来の高さとなったことが好感された。

英メディア企業、デーリー・メール・アンド・ゼネラル・トラスト は3.5%上昇。同銘柄の投資判断をバークレイズが上方修正した。英ホ テル・外食大手のウィットブレッドは3%高。JPモルガン・チェース による投資判断の引き上げが買い材料。一方、ドイツで病院経営に携わ るルーン・クリニコムは3.3%下げた。

ストックス欧州600指数は前日比0.1%高の322.77で終了。騰落比率 はほぼ3対2。前週末比では0.1%下げた。ドイツのIfo経済研究所 が発表した11月の独企業景況感指数は109.3と、前月の107.4から上昇 し、ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値(107.7)も上 回った。

サクソバンク(コペンハーゲン)の株式ストラテジスト、ピータ ー・ガーンリ氏は電話インタビューで、「ドイツの企業景況感のデータ は、来年に入るに当たり経済成長が強まる可能性があるとの見方を裏付 けた」とし、「株式が大きく上げたが、その大部分は相場の勢いに好影 響をもたらすポジティブなデータに裏付けられている」と続けた。

22日の西欧市場では、18カ国中13カ国で主要株価指数が上昇。英 FTSE100指数は0.1%安となったが、独DAX指数は0.3%、仏 CAC40指数は0.6%それぞれ上げた。

原題:Most European Stocks Rise Amid German Business Confidence Report(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債が下落、景況感改善-伊債とのスプレッド縮小

22日の欧州債市場ではドイツ国債が下落し、2年債利回りは11週間 ぶりの大幅上昇となった。同国で11月の企業景況感が約1年半ぶりの高 水準となったことから、域内で最も安全とされる同国債の需要が後退し た。

イタリア10年債の同年限のドイツ国債に対する利回り上乗せ幅(ス プレッド)は縮小。イタリア財務省は21日、今月26日と12月12日に予定 していた入札の取りやめを発表し、調達ニーズの低下を理由に挙げた。 スペイン国債の5年物と10年物の利回り格差は2012年9月以降で最も小 幅となった。欧州中央銀行(ECB)が長期にわたり低金利を継続する との観測が背景だ。

KBCバンクの債券ストラテジスト、マティアス・ファンデルユフ ト氏(ブリュッセル在勤)は「より力強い経済データに対し、ドイツ国 債は普通に反応しただけだ」と述べ、利回りは「まだ若干上昇する余地 がある」と続けた。

ロンドン時間午後5時現在、ドイツ2年債利回りは前日比4ベーシ スポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.14%。これは9月5日以 来の大幅上昇。同国債(表面利率ゼロ%、2015年12月償還)価格は0.07 下げ99.725。10年債利回りはほぼ変わらずの1.75%。前日は1.78%まで 上昇した。

ドイツのIfo経済研が発表した独企業景況感指数は109.3と、10 月の107.4から上昇し、12年4月以来の高水準。ブルームバーグ・ニュ ースがまとめたエコノミスト43人の予想中央値は107.7だった。

イタリア10年債利回りは2bp下げ4.08%。ドイツ10年債とのスプ レッドは3bp縮小し233bpとなった。

英国債相場は上昇し、週間ベースの下げ幅を削った。英10年債利回 りは前日比2bp低下の2.80%。前週末比では5bp上昇した。同国債 (表面利率2.25%、2023年9月償還)価格はこの日、0.175上 げ95.345。

原題:German Notes Drop After Ifo Report as Italy Yield Spread Narrows(抜粋) Pound Weakens Against Euro After Dale Comments, German Sentiment (抜粋)

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