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米国債(22日):上昇、2カ月ぶり高利回りで10年債に買い

米国債相場は上昇。10年債が2カ月 ぶり高利回りとなったことが買い手を引き付けた。市場では、金融当局 は来年に入るまで債券購入の縮小を開始しないとの観測が広がってい る。

5年債と10年債の利回り格差は前日から縮小。前日はここ2年で最 大に拡大していた。インフレ率を差し引いた10年債の実質利回りは、約 2年ぶりの高水準付近。債券利回りが上げた一方で、消費者物価の上昇 は引き続き抑えられていることが背景にある。財務省は来週、発行総 額960億ドルの国債入札を予定している。

ソシエテ・ジェネラルのトレーダー、ショーン・マーフィー氏(ニ ューヨーク在勤)は「当局の緩和縮小および今後の政策をめぐり懸念が 広がっている。大切なのは、緩和縮小が市場に大きなボラティリティを 引き起こさないようにするため、当局がどのようなツールを新たに用い るかということだ」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは4ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)低下の2.74%。同年債(表面利 率2.75%、2023年11月償還)価格は11/32上げて100 2/32。利回りは今 週4bp上げた。

先物取引

米商品先物取引委員会(CFTC)の週間建玉報告によると、ヘッ ジファンドなど大口投機家による10年債先物の持ち高は、19日終了週で ショート(売り持ち)がロング(買い持ち)を18万363枚上回ったが、 その差は前週より716枚少なかった。

米政府債のディーラー間ブローカーで最大のICAPによると、米 国債の売買高は54%減の1936億5000万ドル。前日は4200億ドルだった。 年初来の平均は3145億ドル。

ブルームバーグ米国債指数によれば、米国債の今月のリターンは前 日までの段階でマイナス0.7%。

5年債に対する10年債の上乗せ利回りは1.39ポイント。前日は1.45 ポイントと、11年8月以降で最大となった。

三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス 氏は「イールドカーブ(利回り曲線)は極めてスティープ化していた」 とした上で、「若干行き過ぎだったかもしれない」と続けた。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、インフレ率を差し引い たベースでの10年債利回りは約1.78%。前日は一時1.84%と、11年2月 以来の高水準となった。

労働省が20日発表した10月の消費者物価指数(CPI)は前年比で 1%上昇。09年10月以来の小幅な伸びにとどまった。

緩和縮小見通し

前日の市場では10年債利回りが一時2カ月ぶり高水準を付けた。先 週の新規失業保険申請件数が市場の予想以上に減少し、金融当局による 債券購入の縮小が近くなるとの観測が広がった。連邦公開市場委員会 (FOMC、10月29-30日開催)議事録では、経済が予想通りに改善し た場合、月額850億ドルで実施している債券購入の規模を縮小させる可 能性があることが示された。

ING銀行のシニア金利ストラテジスト、アレッサンドロ・ジアン サンティ氏は「雇用市場のモメンタムは継続し、来年1-3月(第1四 半期)に金融当局が債券購入の縮小を開始すると見込んでいる」と説 明。「緩和縮小は時間の問題だ。米国債利回りには一層上昇の余地があ る」と述べた。

原題:Treasuries Rise as 2-Month High Yields Lure Buyers on Fed Views(抜粋)

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