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11月20日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドルが主要通貨に対して上昇、数カ月内の緩和縮小観測で

20日のニューヨーク外国為替市場ではドルが主要通貨の大半に対し て上昇。米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した連邦公開市場委員 会(FOMC、10月29-30日開催)の議事録で経済の改善に伴い、月 額850億ドルで実施している債券購入の規模を「数カ月内」に縮小する 可能性があるとの認識が示されたことが背景。

ユーロは対円で4年ぶりの高値から下落。欧州中央銀行(ECB) は追加緩和が必要ならマイナスの預金金利を検討していると、事情に詳 しい関係者2人が明らかにしたことが影響した。円は上昇。政府の有識 者会議は年金基金の資産構成について、見直す必要があるとの見解を示 したことが手掛かりとなった。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズの市場アナリ スト、ジョー・マニンボ氏(ワシントン在勤)は「米金融当局はハト派 的な度合いが弱まった」と述べ、「緩和策の縮小時期をめぐる綱引きの 展開に市場参加者は巻き込まれている。ハト派的な見方に傾いた議事録 は、来年3月かそれ以前の緩和策縮小を見込んでいる市場参加者にとっ ては若干のレバレッジをもたらす。それがドルにとっての追い風を強め た」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時、ブルームバーグ米ドル指数は4日ぶり に上昇して0.4%高の1019.07。ユーロは0.8%安の1ユーロ=134円43 銭。ユーロは対ドルで0.7%下げて1ユーロ=1.3439ドル。ドルは対円 で0.1%安の1ドル=100円03銭。

FOMC議事録

FOMC議事録では、当局者らは「労働市場の状況改善に関する委 員会の見通しと整合性がある経済データになり、よって数カ月内の購入 ペース減速が正当化されると、おおむね予想した」と記された。

セントルイス連銀のブラード総裁は20日、ブルームバーグテレビジ ョンのインタビューで、「緩和縮小が議論されることは確実だ。ただ決 定するかどうかはデータ次第になるだろう」と述べた。

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は前日、極めて緩 和的な金融政策を取る姿勢を示し、同議長の後任に指名されたイエレン 副議長が最近発言した内容と同様の見解を示した。

通貨・金利リスク管理を手掛けるロックフォード・キャピタルのマ ネジングディレクター、トーマス・アバリル氏(シドニー在勤)は「バ ーナンキ議長とイエレン副議長は、米国の低金利はしばらく続くという 点において、互いに一致した見解を維持するだろう」と述べ、「この展 開はドルにとっての下げ材料だと考える。わたしは全般的なドル売りを 助言するだろう」と続けた。

GPIF

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など合計200兆円を 超える公的・準公的資金の運用・リスク管理の高度化を議論してきた政 府の有識者会議は、デフレ脱却を前提に国内債に偏った資産構成の見直 しや金利リスク管理、新たなリスク資産への投資などを求める提言をま とめた。これを受けて円は主要通貨の大半に対して上昇した。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、円は年初から11%下落。ユーロは6%上昇。ドルは3.9%高。

米銀が決済機関デポジトリー・トラスト・アンド・クリアリング (DTCC)へ提出したデータをブルームバーグがまとめたところによ ると、この日の外為オプションの店頭取引は570億ドルと、前日の630億 ドルから縮小した。

原題:Dollar Gains Versus Major Peers on Fed Taper in Coming Months(抜粋)

◎米国株:S&P500種が3日続落、議事録は緩和縮小の可能性を示唆

米株式相場は下落。S&P500種株価指数は3日連続で下げた。米 連邦準備制度理事会(FRB)が公表した連邦公開市場委員会 (FOMC、10月29-30日開催)の議事録で、当局者らが債券購入の規 模を「数カ月内」に縮小する可能性があるとの認識を示したことが明ら かになり、売りが出た。

JCペニーは上昇。第3四半期に売上高の減少ペースが和らいだこ とを明らかにした。自社株買いの規模を50億ドル(約5000億円)拡大す ると発表したヤフーも高い。農業機械メーカー最大手のディーアは上昇 した。米国での建設機器の需要増加を背景に、利益見通しが市場予想を 上回った。一方、利益がアナリスト予想を下回ったホームセンター大手 のロウズは下落。

S&P500種は前日比0.4%安の1781.37で終了。ダウ工業株30種平 均は66.21ドル(0.4%)安の15900.82ドルで終えた。

ウェルズ・ファーゴ・プライベート・バンクの株式戦略・調査責任 者、ポール・マンガス氏は電話インタビューで、「今年の株式相場はか なり堅調なため、高いリターンを得た投資家は決断の時かもしれない。 議事録はFOMCがこれまでに言ってきたことの継続だ」と語った。

S&P500種は年初から25%上げており、年間では10年ぶりの大幅 高になる勢いだ。株価収益率(PER、実績ベース)は15日時点で約17 倍と、2010年5月以来の高水準となっている。

議事録

FOMCの議事録では、当局者らは「労働市場の状況改善に関する 委員会の見通しと整合性がある経済データになり、よって数カ月内の購 入ペース減速が正当化されると、おおむね予想した」と記された。

セントルイス連銀のブラード総裁は12月のFOMC会合について、 「緩和縮小が議論されることは確実だ」と述べた。

ブルームバーグの直近の調査によると、19日現在で投資家5人のう ち4人の比率で債券購入の縮小開始時期が2014年3月以降に先送りされ るとみていることが明らかになった。12月の緩和縮小を予想しているの は20人のうち1人(5%)にとどまっている。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数( VIX)はこの日、ほぼ変わらずの13.40だった。年初からは26%低下 している。

個別銘柄

JCペニーは8.4%高。マイク・ウルマン最高経営責任者 (CEO)は年末商戦を前に業績立て直しを進めている。

ヤフーは2.9%上昇。成長回復を図る中、株主への還元を強化して いる。

ディーアは2.1%上昇。通期の機器販売は約10%増を見込んでい る。米経済の回復と住宅着工の増加が背景にある。

ロウズは6.2%安。第3四半期の1株当たり利益は47セントと、ア ナリスト予想の48セントに達しなかった。

原題:S&P 500 Drops for Third Day as Fed Minutes Signal Less Stimulus(抜粋)

◎米国債:10年債利回りが2カ月ぶり高水準付近-緩和縮小見通しで

米国債市場では10年債利回りが2カ月ぶり高水準付近に上昇。この 日公表された連邦公開市場委員会(FOMC、10月29-30日開催)の議 事録によれば、政策当局者らは経済の改善に伴い、月額850億ドルで実 施している債券購入の規模を「数カ月内」に縮小する可能性があるとの 認識を示した。

3年債と30年債の利回り格差はここ2年余りでの最大に拡大。セン トルイス連銀のブラード総裁は債券購入の縮小が12月のFOMC会合で 議論の対象になると述べた。ブルームバーグ・グローバル・ポールによ れば、12月の縮小決定を予想する市場参加者は調査対象全体のうちの 5%となっている。

キャボット・マネー・マネジメント(マサチューセッツ州セーラ ム)の債券ポートフォリオマネジャー、ウィリアム・ラーキン氏は「当 局者の見通しは一般の市場参加者よりも明るい」とした上で、「緩和縮 小が割合早く決定されるかもしれないとの見方が広がる要因になる」と 続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは前日比9ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇の2.80%。同年債(表面利率2.75%、2023年11月 償還)価格は25/32下げて99 18/32。利回りは9月18日以来の高水準を 付けた。

イールドカーブ拡大

3年債に対する30年債の上乗せ利回り(イールドカーブ)は3.34ポ イントに拡大し、2011年8月以来の最大。過去1年の平均は2.83ポイン ト。イールドカーブのスティープニングは、経済成長とインフレの加速 兆候を受けて投資家が期間の長い債券に高い利回りを求めていることを 示唆する。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォード) の米国債ストラテジー責任者、デービッド・エーダー氏は「失業率の基 準を公然と引き下げなかった事実」がイールドカーブの拡大に寄与した と述べた。

議事録では、「2、3人は6.5%という失業率の基準の引き下げを 支持した。一方で、変更すれば金融当局による基準の順守徹底をめぐり 懸念を引き起こす恐れがあるとの見方もあった」と指摘した。

最新のブルームバーグ・グローバル・ポールでは、5人のうち4人 の割合で債券購入の縮小が始まるのは2014年3月以降だと予想。12月縮 小を予想しているのはわずか5%だった。

バーナンキFRB議長は19日、債券購入プログラムの開始以来、労 働市場が大幅な改善を示したが、指標金利は債券購入終了後も長期間低 水準にとどまるだろうとの見解を明らかにした。この日は米共和党の上 院議員5人がイエレン氏のFRB議長就任を支持する意向を示した。こ れで上院本会議での指名承認に必要な60票が確保される見通しとなっ た。

米国債利回りは午前の取り引きで下げる場面もあった。欧州中央銀 行(ECB)は追加緩和が必要となれば中銀預金金利をマイナスにする ことを検討しているとのブルームバーグ・ニュースの報道が影響した。 事情に詳しい関係者2人によると、当局者らは市中銀行が中銀に滞留さ せる余剰資金への金利をマイナス0.1%と、現在のゼロから引き下げる ことを検討している。

原題:U.S. 10-Year Yields Rise to Two-Month High on Fed Taper Outlook(抜粋)

◎NY金:反落、5週間ぶり安値-緩和策の行方を警戒

ニューヨーク金先物相場は反落。5週間ぶりの安値となった。米連 邦公開市場委員会(FOMC)の議事録公表を前に、緩和策の行方が材 料視された。セントルイス連銀のブラード総裁は債券購入の縮小は12月 の会合で議論の対象になるとの認識を示した。

ペンション・パートナーズのチーフ投資ストラテジスト、マイケ ル・ゲイド氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビューで、「環境が不 利な方向に変わり、金にとって状況は非常に厳しい」と指摘。「消費者 物価指数、小売売上高とも支援材料にはならなかった。当局からのさら なる情報を待っている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物12 月限は1オンス=1258ドルで終了した。一時は前日比1.4%安の1255.30 ドルと、10月15日以来の安値をつけた。

原題:Gold Falls to Five-Week Low as Investors Weigh Stimulus Outlook(抜粋)

◎NY原油:上げを消す、引け前30分でFOMC議事録受け

ニューヨーク原油先物相場はほぼ変わらず。米連邦公開市場委員会 (FOMC)議事録を受けて、引け前30分で上げを消した。議事録で は、数カ月内に債券購入を縮小する可能性があるとの認識が示された。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物12月限は前日比 1セント安の1バレル=93.33ドルで終了。12月限はこの日が最終取 引。中心限月の1月限は4セント安の1バレル=93.85ドル。

ロンドンのICEフューチャーズ・ヨーロッパで取引されるブレン ト先物1月限はニューヨーク時間午後2時42分現在、1.01ドル(1%) 高の1バレル=107.93ドル。ウェスト・テキサス・インターミディエー ト(WTI)1月限に対するプレミアムは14.08ドルだった。

原題:Crude Gives Up Advance on Nymex After Release of Fed Minutes(抜粋)

◎欧州株:一時の下げ消す-米経済指標とECB金利めぐる報道で

20日の欧州株式相場は一時の下げを消し、前日からほぼ変わらずと なった。米国の小売売上高など経済指標が注目された。また、欧州中央 銀行(ECB)が追加緩和が必要な場合に中銀預金金利をマイナ ス0.1%と、通常より小幅に引き下げることを検討していると、事情に 詳しい関係者が明らかにしたことも手掛かり。

ドイツの小売り企業メトロは2.4%上昇。同銘柄の投資判断をバー クレイズが引き上げた。一方、英酒造メーカーのディアジオは1.2%下 げた。同社のアイバン・メネゼス最高経営責任者(CEO)が世界経済 の不透明感が売り上げへの重しとなると指摘した。フランスの通信機器 メーカー、アルカテル・ルーセントは3.5%安となった。

ストックス欧州600指数は前日比0.1%高の322.91で終了。同指数 は18日に5年半ぶり高値を付けた後、前日は下げ、この日も一時 は0.4%下げていた。ブルームバーグがまとめたデータによると、同指 数の株価収益率(PER、予想収益ベース)は15.1倍と、2009年末以来 の高水準に近く、10年平均の12.1倍を上回っている。

ランプ・アセット・マネジメント(デュッセルドルフ)で株式運用 に携わるミヒャエル・ボイシュネック氏は電話インタビューで、ECB に関する報道について「消費が促進され、融資が再び回るようにするた めにECBが何でもやるとの姿勢が示され、市場では前向きに受け止め られるだろう」と発言。さらに「金融面からこれが賢明な措置かは分か らないが、マクロ面ならびに最新のインフレ統計に基づき、ECBは本 気で銀行マネーが機能するようにしたいのだろう」と語った。

20日の西欧市場では、18カ国中13カ国で主要株価指数が下落。スペ インのIBEX35指数とギリシャのアテネ総合指数はそれぞれ0.7%下 げた。

米商務省が発表した10月の米小売売上高は前月比0.4%増と、予想 を上回る伸びとなった。同日発表された10月の米中古住宅販売件数は前 月比3.2%減少し、4カ月ぶりの低水準。

原題:European Stocks Little Changed After U.S. Data, ECB Rate Report(抜粋)

◎欧州債:ドイツ国債が上昇-ECBがマイナス金利を検討との観測

20日の欧州債市場ではドイツ国債が上昇し、2年債利回りは1週間 ぶり低水準を付けた。欧州中央銀行(ECB)が景気支援とデフレ回避 のためマイナス金利を検討しているとの見方が広がった。

イタリア10年債は下げ幅を削った。ECBは中銀預金金利をマイナ スにする場合は通常よりも小幅な引き下げとすることを検討している と、事情に詳しい関係者2人が明らかにした。この日は10月の米連邦公 開市場委員会(FOMC)議事録が公表される。バーナンキ米連邦準備 制度理事会(FRB)議長は19日、政策金利は債券購入終了後もゼロ付 近にとどまるだろうとの見解を明らかにした。

RIAキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、ニック・ス タメンコビッチ氏(エディンバラ在勤)は、ECBをめぐり「観測が強 まりつつあるようだ」と指摘。「デフレリスクの高まりを示す兆候が出 た場合、ECBには講じることができる手段が幾つかあることは確か だ。その一つは中銀預金金利をマイナスにすることだ。これが短期債の 支援材料なのは明らかで、ドイツ国債を多少押し上げるのに役立った」 と語った。

ロンドン時間午後5時現在、ドイツ2年債利回りは前日比2ベーシ スポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.10%。一時は0.091% と、12日以来の低水準となった。同国債(表面利率ゼロ%、2015年12月 償還)価格はこの日、0.04上げ99.80。5年物利回りも2bp下 げ0.64%、10年物利回りはほぼ変わらずの1.71%。

イタリア10年債利回りは2bp上昇の4.08%。7日には4.04%まで 下げ、5月28日以来の低水準となった。

英国債相場は続落し、10年債利回りは1bp上昇し2.74%。一時は 5bp上昇した。同国債(表面利率2.25%、2023年9月償還)価格 は0.11下げ95.84。

原題:German Notes Advance as ECB Said to Mull Negative Deposit Rate(抜粋) Pound Rises Against Dollar After BOE Minutes, Jumps Versus Euro (抜粋)

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