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円が上昇、日本株安受けて買い優勢-対ドルで一時99円台後半

東京外国為替市場では円が上昇。日 本株が下落したことを背景に買いが優勢となった。対ドルで一時1ドル =99円台後半まで買われたほか、主要16通貨に対しても小幅ながらほぼ 全面高となった。

この日のドル・円相場は、前日の米国時間にドル高・円安が進んだ 流れを継続して始まったものの、取引が進むにつれて円買い優勢の展開 となった。午前の取引終盤にかけては99円94銭まで円が上昇した。

みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、この日のド ル・円について、朝方は、「日経平均株価が上昇し、貿易収支の赤字も 1兆円台に乗せたこともあり、一時100円22銭のドル高値をつけた」と 説明。しかし「株価が高く寄り付いた後、ずるずると落ちてきて、ド ル・円も上値が重くなった。上値は重いものの、100円割れでは一定の 買いが入る感じ」と語った。

国内株式市場では、TOPIX、日経平均株価ともに続落。朝方は 買いが先行したものの、株価の上値は重く、前日の終値を下回ってこの 日の取引を終了した。

バーナンキ米FRB議長は19日、ワシントンで講演し、「資産購入 の終了後も、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標はかなりの期 間ゼロ近くで推移する見通し」と発言。債券購入プログラムの開始以 来、労働市場が大幅な改善を示したが、指標金利は債券購入終了後も長 期間低水準にとどまるだろうとの見解を明らかにした。

みずほ証券の鈴木氏は、バーナンキ議長の発言について、「当初は 必要なだけ緩和を続けるとハト派的なヘッドラインが流れたものの、中 身は景気が良くなれば、量的緩和を縮小するという従来から何も変わら ない内容だった」と述べた。

RBCキャピタル・マーケッツの豪経済・債券戦略担当責任者、ス ーリン・オン氏(シドニー在勤)も、「発言を読むと、ヘッドラインが 示唆するほどハト派的な内容でもなかった。非常にバランスの取れた感 じ。景気の改善に言及しているものの、実際の量的緩和縮小に関する時 期は示唆していない」と解説した。

FOMC議事録

米国で20日に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)の10 月29、30日分の議事録にも注目が集まっている。

三井住友銀行市場営業部ニューヨークトレーディンググループの柳 谷政人グループ長(ニューヨーク在勤)は、市場関係者が目先注目する 材料について、「多分、議事録になると思う。材料になるかどうかでい うと、例えば失業率の目安の変更などこれまでの発言を聞く限り今回は それはないと思うが、それが議論されている様子とか、どちらかという と米国債にとってフェーバーになる話には反応してくる可能性はある」 と話していた。

また米商務省が10月の米小売売上高を発表する予定。ブルームバー グのまとめたエコノミスト調査によると、同小売売上高は前月比 で0.1%増が予想されている。前月は0.1%の減少だった。米労働省が同 日発表する消費者物価指数(CPI)は前月比横ばいと予想されてい る。前月は0.2%の上昇だった。

上田ハーロー外貨保証金事業部の黒川健氏は、米政府機関閉鎖に伴 う消費マインドの低下が懸念されている半面、景況感の悪化は見られ ず、政府機関閉鎖の影響は限定的と見る向きもあると指摘。「きょう発 表の指標がポジティブな結果となった場合は、株価、米金利が堅調に推 移し、上値が抑えられているドル・円も再び上昇する可能性が高い」と みている。

ユーロ

午後3時37分現在のユーロ・円相場は1ユーロ=135円52銭前後。 朝方には一時135円95銭と2009年10月29日以来の円安・ユーロ高水準を 付ける場面があった。ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.3543ドル前後。

市場では、欧州中央銀行(ECB)のアスムセン理事が低インフレ と闘う手段としてマイナス金利を適用する場合には「極めて慎重である べきだ」と述べたことが手掛かりとなり、同中銀による積極的な金融緩 和観測が後退している。

UBSシニア為替ストラテジストのジェフリー・ユー氏(ロンドン 在勤)は「ECBが量的緩和やマイナス金利などの積極策を講じようと しているのではとの観測があった。しかし、それ以降のECB当局者の 発言内容を受けて、そうした観測は後退した」と述べた。

--取材協力:大塚美佳、Mariko Ishikawa. Editors: 青木 勝, 崎浜秀 磨

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