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日本株続落、金融や不動産弱い-過熱感、高値購入組の売りも

東京株式相場は続落。先週の急騰を 受けた短期過熱への警戒が続き、年初来高値を付けた5月の上昇局面で 買った向きの売り圧力も強いとみられた。業種別では、直近の強さが目 立っていた保険や銀行などの金融株が安く、電気・ガスや不動産、建設 など内需関連株が相対的に弱い。

TOPIXの終値は前日比3.43ポイント(0.3%)安の1233.43、日 経平均株価は50円48銭(0.3%)安の1万5076円8銭。

みずほ投信投資顧問の岡本佳久執行役員は、急ピッチの上昇の後 で、「日経平均1万5000円を固めるような動きになっている」と指摘。 証券優遇税制の廃止を前に売りが出やすい中で、「日本銀行の追加金融 緩和など強い材料がなければ、どんどん上がっていく展開にはなりにく い」との見方を示した。

国内の景気回復期待に加え、為替が前日の海外市場で円安に振れた ことなどを好感し、きょうの日本株は反発して取引を開始。ただ、朝方 の買い一巡後は伸び悩み、午前後半以降の日経平均はマイナス圏で推移 する場面が増えた。前週1000円以上上げたことで短期過熱への警戒が残 るほか、5月22日の年初来高値付近で信用取引を通じて買った向きの決 済期日も迫り、売りが出やすいともみられている。

信用買い残、ことし最大の減少を記録

東京証券取引所が19日に発表した15日申し込み時点の信用買い残 は、前の週末に比べ2760億円減の2兆7139億円とことし最大の減少幅と なり、残高は5月第1週以来の水準に減った。

また、野村証券投資情報部の山口正章エクイティ・マーケット・ス トラテジストは、きょうの夕方に年金積立金管理運用独立行政法人 (GPIF)など、公的・準公的資金の運用に関する有識者会議の報告 書が発表されることから、「様子見のスタンスが強い」と話していた。 これまでの会議では、国内債が6割を占めるGPIFの資産構成見直 し、リスク資産への投資増加、組織改編などをめぐり議論が行われてお り、今後の機関投資家の運用姿勢などに影響が及ぶ可能性がある。

東証1部業種別33指数は保険、銀行、電気・ガス、不動産、水産・ 農林、建設、その他金融、陸運など24業種が下落。個別では、前日に決 算を発表した東京海上ホールディングス、MS&ADインシュアランス グループホールディングス、NKSJホールディングスの損保3社がそ ろって安い。SMBC日興証券が投資判断を「アンダーパフォーム」に 下げたスタートトゥデイも売られた。

一方、繊維製品やパルプ・紙、鉱業、ゴム製品、食料品など9業種 は上昇。個別では、米ヒューレット・パッカードと複写機事業で提携を 検討している、と共同通信がきょう報じたシャープが急伸。情報通信材 料の下振れ懸念がおおむね株価に織り込まれ、投資機会が到来したと し、野村証券が投資判断を「買い」に上げた東レも高い。

東証1部の売買高は概算で21億7821万株、売買代金は1兆7658億 円、値上がり銘柄数は805、値下がり791。国内新興市場は、東証ジャス ダック指数が0.1%高の95.92と反発、マザーズ指数は2.3%高の873.44 と7日続伸した。

--取材協力:竹生悠子 Editor: 院去信太郎

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