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200万円のエスプレッソマシンでバリスタ気分-わが家がカフェ

キース・ファンデルベステン氏が初 めてエスプレッソに出会ったのは学生時代だった。1980年代のことで、 同氏はベルギーのゲンクで工業デザインを勉強していた。ほとんどの大 学生と同じで、同氏が近所のカフェでこの濃い苦い液体を飲むのはそこ に含まれるカフェインが目的で、複雑な味と香りを楽しむためではなか った。

それが変わったのは、卒業プロジェクトにエスプレッソマシンを選 んでからだ。当時作られていたエスプレッソマシンはどれも金属製の箱 のような退屈な見かけの代物だったと同氏は振り返る。改良の余地がた っぷりあったという。ブルームバーグ・パースーツ誌2013年ホリデー号 が報じている。

今では、20世紀半ばの米国のクラシックカーを思わせる優美なライ ンとクロムメッキで輝くファンデルベステンのエスプレッソマシンがコ ーヒー通の間で熱狂的に支持されている。

米ワシントン州オリンピアに本社を置くエスプレッソ・パーツ社で デザインやカスタム化などの責任者を務めるデーブ・リングウッド氏は 「ファンデルベステンのマシンは至高の逸品だ」と話す。

値段も現在販売されているマシンの中で最高クラスだ。最小サイズ の低価格モデル「スピードスター」の小売価格は約8800ドル(約88万 円)。最も大きなサイズの「スピリット」になると2万ドルだ。

機能する美術品

それでも、ファンデルベステン氏によると、富裕な個人は最近、自 宅のキッチンに置くために商業用のエスプレッソマシンを購入し始め た。特別な電気の配線と水道管、ろ過装置が必要なことを考えると、気 軽にできることではない。

ロンドンで働くメディア専門弁護士、エドウィン・メイヤー氏は近 所のカフェでファンデルベステンのスピードスターを見て一目で気に入 った。「見た目が素晴らしい」とほれ込んだ。値段を見て迷ったが、絵 や彫刻を買うようなものだと考えたという。「機能する美術品だ」と同 氏は絶賛する。

美的価値のために購入したマシンだが、すぐにコーヒーを入れる機 能の方にも感心した。「味は素晴らしいし扱いは簡単」と評価する同氏 によれば、大半の家庭用マシンはいつも同じ品質の素晴らしいエスプレ ッソを確実に入れてくれるわけではない。

サンダーバードとキャデラック

ファンデルベステン氏が作ったマシンの美しさの秘密は同氏が保有 するクラシックカーだ。1964年の「フォード・サンダーバード」と62年 の「キャデラック」。エスプレッソマシンにはこの時代のスタイルが反 映されている。

「速さを生かす形が好きだ」と同氏は言う。「エスプレッソは速い コーヒーだ。マシンもそういう外観でなくては」。同氏によれば、オー ストラリアのバリスタたちは午後2時までに1000杯以上のエスプレッソ を入れる。彼らの手は常に忙しく動いている。「見ていて美しい」とい う。

ファンデルベステン氏のエスプレッソマシンについて、同じことを 言うコーヒー好きが増えている。

原題:Espresso Machines at $20,000 Bring Corner Cafe Flavors to Homes(抜粋)

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