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米国債:10年債利回り上昇-バーナンキ議長の講演に注目

米国債相場は下落。10年債利回り は1週間ぶり低水準から上昇した。市場では米金融緩和の今後を見極め ようと、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演が注目 されている。

FRBの次期議長に指名されたジャネット・イエレン氏が14日の議 会証言で、力強い景気回復の達成に向け全力で取り組む決意を表明して 以来、米国債は堅調に推移してきた。FRBは20日に連邦公開市場委員 会(FOMC)10月会合の議事録を公表する。コカ・コーラ・フェムサ (メキシコ)がドル建て債の起債を準備しているとの関係者情報が伝わ ると、米国債は下げ足を速めた。

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツの米金利セールス責任者、 トーマス・ディガロマ氏は「今夜のバーナンキ議長講演と明日の FOMC議事録公表を控えて、市場にはリスクプレミアムが織り込まれ つつある」と指摘。「方向性が定まらず静かな市場に新たな供給が出る という意味で、コカ・コーラの予想外の発表が市場を圧迫している」と 続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時6分現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇の2.71%。一時は2.66%に下げ、8日以来の最低 を付けていた。同年債(表面利率2.75%、2023年11月償還)価格 は11/32下げて100 3/8。

イエレン氏の書簡

ブルームバーグ世界債券指数によると、償還期限が10年以上の米国 債リターンは年初から前日までに9.5%のマイナスだった。償還期限1 -3年物のリターンは0.4%のプラスとなっている。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォード) の政府債ストラテジスト、イアン・リンジェン氏は「FOMCが12月会 合で何らかの行動に出る可能性はあるが、2014年1-3月期まで待つと いうのが当社の基本シナリオだ」と述べた。

イエレンFRB副議長は上院議員に宛てた書簡で、当局による債券 購入策は経済成長を押し上げ、リスクを上回るほどの恩恵をもたらすと して同策を擁護した。

イエレン氏は18日付でヴィター上院議員(共和、ルイジアナ州)に 返書を送り、「金融当局の資産購入は長期金利に下向きの圧力をかけ、 緩和的な金融環境を後押しすることで、より強力な景気回復を促進し、 労働市場の環境を改善するとともに、インフレを2%の目標付近にとど める一助となった」と指摘した。

ハト派的な語調

GMPセキュリティーズ(ニューヨーク)の債券戦略ディレクタ ー、エイドリアン・ミラー氏は「債券自警団を抑え込もうとイエレン氏 は懸命だ」と指摘。「書簡では再びハト派的な語調を出そうとしたが、 株式市場も債券市場も反応は芳しくない。まだ十分にハト派的ではなか ったようだ」と続けた。

米財務省は21日に10年物インフレ連動債(TIPS、発行額130億 ドル)の入札を予定している。9月19日の前回入札での最高落札利回り は2011年7月以来の最高となる0.5%だった。

トレーダーのインフレ見通しの指標となる10年債と同年限の TIPSの利回り差(ブレークイーブンレート)は2.19ポイント。過 去12カ月の平均は2.31ポイント。

原題:Treasury 10-Year Yield Rises From 1-Week Low on Fed Speculation(抜粋)

--取材協力:Anchalee Worrachate. Editors: Paul Cox, Kenneth Pringle

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