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金ちりばめた花嫁衣装健在-インド政府、伝統には勝てず

伝統的なドラムやトランペット、シ ンバルの音に迎えられ、アムリタ・マンニルさん(25)は結婚式場に入 場する。精巧な細工が施されたネックレス4つと指輪、腕輪を16個、き らきらと光るベルト、シャンデリアのようなイヤリングのほか、絹のド レスに合わせ、宝石がちりばめられた髪飾りも付けている。マンニルさ んが身に着けている宝飾品には計約800グラムの金が使用されている。

広告会社の幹部であるマンニルさんは、ケララ州の都市コーチから 約180キロメートル離れた町でビマル・モハンさんとヒンズー教の伝統 的な結婚式を挙げている。音楽と祈りの声が響く中、金のネックレスが マンニルさんの首に掛けられた。友人や親類約500人が出席している。

マンニルさんの姉のナミタ・シャムさん(28)は「金は女性が持つ 資産の一つだ。家族の価値や地位、富が金によって表され、女性は結婚 する際に身に着ける。身に着ける金の量が多いほど家族の誇りも高い」 と話す。

花嫁が身に着ける宝飾品は、インド人が数世紀にわたり金に対して 抱いている文化的、社会的な親近感を示しており、同国は2012年に世界 最大の金消費国となった。インドと中国の需要を背景に金相場は2000年 以降、1オンス当たり1000ドル以上高騰。今年は年初来で23%下落して いるものの、両国の需要によって下落は抑制されている。

インドの需要は堅調で、同国は消費する金のほぼ全てを輸入してい る。過去最高水準にある経常赤字を抑制し、年初来で15%下げている通 貨ルピーの下落を食い止めることを目指すシン首相にとって金輸入の削 減が課題となっている。

輸入税引き上げ

インドのチダムバラム財務相は金消費の抑制に向け、今年に入って 金の輸入税を3回にわたって引き上げた。インドの金需要は昨年、世界 の約20%を占めた。

インドの金価格は08年以降2倍以上に上昇し、8月に過去最高値に 達した。価格高騰に伴い、アムリタさんの父親、ラメシュ・バブさん (61)がアムリタさんのために購入した金の量は、5年前にアムリタさ んの姉が結婚した時と比べて少なくなった。

インド人は、祭礼や婚礼の際に、花嫁道具や贈り物として金宝飾品 を購入する。業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)によ れば、インドの今年の金需要は900-1000トンと、昨年の864.2トンから 増加すると予想されている。

金相場は年初来で23%下落し今月15日は1オンス当たり1290.20ド ル。一方、ルピー建ての金価格の下落率は1.7%にとどまっている。

原題:Gold-Laden Brides in India Defying Singh as Culture Triumphs(抜粋)

--取材協力:Pratik Parija. Editors: Thomas Kutty Abraham, Philip Revzin

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