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円がじり高、株伸び悩みでリスク選好一服-対ドル100円付近

東京外国為替市場では、円がじり高 に転じた。株価の伸び悩みを受けて、米金融緩和の継続観測を背景とし たリスク選好に伴う円安の流れは一服。ドル・円相場は一時1ドル =100円台を割り込んだ。

午後3時40分現在のドル・円は100円06銭前後。朝方には100円39銭 を付け、前週末に記録した9月11日以来の円安値(100円44銭)に接近 する場面も見られたが、その後円は下げ渋り、午後には一時99円97銭ま で円買いが進んだ。

三菱UFJ信託銀行為替営業グループの酒井聡彦シニア・マネジャ ーは、「今回は金利ではなく、株式相場で為替も動いたと思うが、それ も投機的な動きとみられ、調整があっても仕方がない」と指摘。ドル・ 円も「レンジを切り上げていくにはもう少し材料が必要」だとし、「こ こにいる時間帯が長くなれば長いほど、徐々に重くなるイメージでみて いる」と話した。

ユーロ・円相場は1ユーロ=135円台を回復した前週末の流れを引 き継ぎ、週明け早朝に一時135円40銭と10月30日以来の円安値を記録。 しかし、同月22日に記録した2009年11月以来の水準(135円51銭)には 届かず、午後には一時134円88銭まで円買いが進んだ。同時刻現在は135 円10銭前後。

一方、ユーロ・ドル相場は午後の取引で一時1ユーロ=1.3507ドル と、今月7日以来の水準までドル売りが進行。セント・ジョージ銀行の チーフエコノミスト、ハンス ・クネン氏(シドニー在勤)は米国のテ ーパリング(量的緩和縮小)がすぐには起こらないということが現実と なることで、「短期的にドルは下落する可能性がある」と指摘した。

この日の東京株式相場は買い先行で始まったが、日経平均株価は先 週1週間で1000円以上上げるなど、短期的な急上昇の反動による売りに 押され、前週末比1円62銭安の1万5164円30銭で終了。TOPIX は2.63ポイント高の1241.67で引けた。

FOMC議事録に注目

みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、先週末は米国 の経済指標が弱かったものの、米緩和縮小が後ずれするとの期待が強ま り、リスク選好で米株が最高値を更新するなど「良いとこ取り」の展開 になったと指摘。この日の東京市場は、日本株が寄り付き後に下げるな ど伸び悩む展開となったため、ドル・円は上値を試し切れなかったと説 明していた。

米国では今週、10月の小売売上高や消費者物価指数、中古住宅販売 といった経済指標が発表されるほか、米連邦公開市場委員会 (FOMC、10月29、30日)の議事録の公表が予定されている。

みすほ証の鈴木氏は、「前回の議事録ではまだメンバーの大半が年 内のテーパリングの可能性が高いとの認識を示していたので、それがど う変化しているかが注目」と語った。

一方、この日はニューヨーク連銀のダドリー総裁やフィラデルフィ ア連銀のプロッサー総裁などの講演が予定されている。

上田ハーロー外貨保証金事業部の山内俊哉氏は、「来年投票権を得 ることになるタカ派のプロッサー連銀総裁からQE(量的緩和)縮小に 前向きな発言が出ると株価の調整につながる可能性があり、ドル・円 も100円を割り込むかもしれない」と指摘した。

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