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ウォール街がレズビアンやゲイに注目する理由

ニック・マドック氏は以前なら、ゲ イである自分がウォール街で働ける機会は非常に限られると思ってい た。ところが、ウォール街の方から扉を開けてくれた。

サウスイースト・ミズーリ州立大学4年生のマドック氏(22)は 「ゲイが将来就きたい職業についてのステレオタイプを打ち壊したい」 とJPモルガン・チェースのニューヨーク本社で開かれた会議のレセプ ションで話した。金融機関も寄付するこの会議で同氏は就職を目指す業 界のリクルーターと会うことができ、旅費と宿泊代は主催組織がカバー した。

ウォール街は大学4年生を採用する過程で、レズビアンやゲイ、バ イセクシャル、トランスジェンダーを指すLGBTの若者に特に注目し ている。彼らの権利尊重にとどまらず、米国の大手銀行、証券会社、コ ンサルティング会社は旧態依然とのイメージを払拭(ふっしょく)し多 様な人材を備えることで利益を改善しようと図っている。

バンカー出身で現在はLGBT関連の事業機会コンサルタントをし ているトッド・シアーズ氏(37)は「ウォール街には歴史的に、非常に 男性的でそれと異なるものを認める度量は必ずしもないというイメージ があった」と振り返る。それが今では「多様性が事業のために賢い選択 であることに企業は気づきつつある」という。

ほぼ全てのウォール街企業で、LGBTの被雇用者の権利は守ら れ、そのパートナーも福利厚生を受けられるようになっている。ゴール ドマン・サックス・グループは同性愛婚を認めない州法の変更を支持し てきた企業の一つだ。

ゴールドマンのロイド・ブランクファイン最高経営責任者 (CEO)は4月に、「LGBTの権利擁護は単に市民権の問題ではな く、ビジネス上の問題でもある」と講演し、「成功するためには、でき るたけ幅広い集団の中から人材を引きつけ、社内にとどめ、そして昇進 させなければならない」と述べている。

米国のLGBTらの購買力は今年8300億ドル(約83兆2820億円)と なり、2012年の7900億ドルを上回る見通し。試算した市場調査会社ウィ テック・コミュニケーションズのボブ・ウィテック氏はゲイを採用した 金融サービス会社は、LGBTの顧客層を広げるチャンスだと気付くか もしれないとして、ゲイのファイナンシャルアドバイザーはそうした顧 客の「ニーズや問題に対してずっと敏感だろう。親身になって理解でき るからだ」と分析した。

原題:Wall Street Courting Gay Students to Bolster Bottom Line: Jobs(抜粋)

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