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アウシュビッツ生き延び米加州で起業、残した娘が億万長者に

ベラ・ゲリン氏は今月、億万長者の 仲間入りを果たした。ナチス・ドイツの強制収容所を生き延びた父が起 こしたカリフォルニア州の不動産開発会社の事業を16億ドル(約1610億 円)で売却することが決まったからだ。

亡くなった父、ネーサン・シャペル氏の会社、シャペル・インダス トリーズはビバリーヒルズにある。州内で最大の不動産開発会社の一つ だ。高級住宅建設で米最大手のトール・ブラザーズが、カリフォルニア 州で扱う宅地を増やすためシャペルの住宅建築事業の現金買い取りを決 めた。

トールのダグラス・イヤリー・ジュニア最高経営責任者(CEO) によれば、シャペル氏は一族とともに1950年代から加州の最良の場所に 土地を取得してきた。トールの資料によれば、1955年創業のシャペルは 同州で住宅約7万戸などを建設したほか、ショッピングセンターなどの 商業用不動産を運営している。

1922年にポーランドで生まれたシャペル氏は、第2次世界大戦の大 半の期間をブーヘンバルトとアウシュビッツの強制収容所で過ごした。 母親を含め家族のほとんどは処刑されたという。戦後はドイツで住宅建 設に携わっていたが、1952年に米国に移住し55年にシャペルを設立し た。

シャペル氏が2007年に亡くなる前に、ゲリン氏(66)はシャペル社 の父の持ち分である43%を譲られたと、事情に詳しい関係者が匿名を条 件に述べた。トールへの事業売却で同氏は税引き前で約6億9000万ドル を受け取る。事業売却後もシャペルは集合住宅やショッピングセンタ ー、オフィスビルを保有しており、それらのゲリン氏の持ち分は約7 億3500万ドル。ブルームバーグ・ビリオネア指数によれば、同氏の資産 は少なくとも13億ドルとなっている。

原題:Auschwitz Survivor’s Daughter Turns Billionaire on Toll Deal (3)(抜粋)

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