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イエレン氏:金融刺激策を性急に解除すべきでない-議会証言

米連邦準備制度理事会(FRB)の 次期議長に指名されたジャネット・イエレン副議長は、力強い景気回復 の達成に向け全力で取り組む決意を表明した。また金融刺激策を性急に 引き揚げることはないとの立場を示した。

同氏は14日、上院銀行委員会で開かれた指名承認公聴会で証言。証 言後の質疑応答で、「極めて力強い景気回復を達成するために、金融当 局としてできることを行うのは責務だと考える」と言明した。

さらに米景気の「支援をやめないことが重要だ。特に回復が弱々し く、また短期金利がゼロという現状で景気が腰折れした場合に金融政策 として利用可能な手段が限られている状況では、支援をやめるべきでは ない」と述べた。

イエレン氏がこの日の証言でバーナンキ現FRB議長の戦略を踏襲 すると示唆したことを受け、米株は最高値を更新。S&P500種株価指 数の終値は前日比0.5%高の1790.62だった。イエレン氏はバーナンキ議 長が連邦準備制度の100年の歴史で最も強力な緩和プログラムを策定す るのを助けた。同プログラムには、労働市場の見通しが「大幅に改善」 するまで月850億ドル(約8兆5100億円)の債券購入を続ける方針も含 まれる。

レイモンド・ジェームズ・アンド・アソシエーツのチーフエコノミ スト、スコット・ブラウン氏は、イエレン体制への「移行はかなり円滑 に進むだろう」とした上で、「米経済の持続的なたるみや低インフレ傾 向など現在見られる兆候は、FRBが少なくとも当面は現在の方針を維 持することを示す」と指摘した。

来週にも採決か

民主党12人と共和党10人で構成される上院銀行委の指名承認採決は 来週にも実施される予定だと、同委関係者が明らかにした。承認されれ ば上院本会議での採決へと進む。本会議での承認には少なくとも60の賛 成票が必要になる。

三菱東京UFJ銀行のチーフ金融エコノミスト、クリス・ラプキー 氏は「イエレン氏とバーナンキ氏に対して批判的なことで知られる議員 も含め、銀行委は質疑で配慮を尽くしたようだ」とし、「イエレン氏が 承認される可能性は高まっている」と述べた。

イエレン氏は資産購入プログラムについて、「経済成長および見通 し改善に大きく寄与した」と指摘した上で、「永遠に続くことはない」 とも述べた。インフレについては2%という当局の目標に向けて取り組 む姿勢を強調。「徐々に政策を正常化させ、金利を通常水準に戻す上 で、経済を前進させる低金利政策を追求することが最も確実な道筋だろ う」と表明した。

政策金利は低水準を維持

政策金利については、債券購入の縮小を開始した後も低水準で据え 置かれるとの認識を示した。

イエレン氏は「当局は、債券購入プログラムが徐々に縮小する状況 においても、極めて緩和的な金融政策を維持する方針を表明してきた。 われわれが送りたいメッセージは、力強い景気回復を確実なものにする ために当局は政策能力を発揮するということだ」と説明した。

株価に関する質問に対しては、「バブルのような状況」は見られな いとの見解を示した。

イエレン氏は、「株価はかなり力強く上昇してきたが、(株価収益 率など)従来の基準で計れば、株価がバブルのような状況を示唆する領 域にないことが分かるだろう」と述べた。

原題:Yellen Says Fed Should Not Withdraw U.S. Stimulus Too Soon (抜粋)

--取材協力:Jeff Kearns、Caroline Salas Gage、Cheyenne Hopkins、Craig Torres、Aki Ito. Editors: Chris Wellisz, Brendan Murray

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