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11月14日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル上昇、対円で100円台ー緩和縮小観測が根強く

ニューヨーク外国為替市場ではドル買いが優勢となり、ドル指数は 1週間ぶりの低水準から戻した。米連邦準備制度理事会(FRB)議長 に指名されているジャネット・イエレン氏が国債購入について、「永久 に続くわけではない」と発言したため、当局はなお緩和縮小の方向に動 いているとの見方からドル買いが入った。

円は対ドルで9月以来初めて1ドル=100円台まで下げた。日本の 7-9月期実質国内総生産(GDP)速報値の伸びが前期から減速した ため、日本銀行が追加緩和に動くとの見方が強まった。新興市場通貨は 米金融当局が国債購入を継続するとの思惑から上昇した。イエレン氏は 力強い景気回復の達成に向け全力で取り組む決意を表明し、金融面での 刺激策を近く引き揚げることはないと約束した。

シティグループの主要10カ国(G10)通貨戦略責任者、スティー ブ・イングランダー氏は「金融当局がハト派的な姿勢を維持できるかど うか、為替市場は確信できていない」と指摘した。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドル相場を反 映するブルームバーグ米ドル指数は前日比ほぼ変わらずの1018.82。一 時は7日以来の低水準となる1015.83に下げた。

円は対ドルで0.8%安の1ドル=100円01銭。一時は100円15銭と、 9月11日以来の安値を付けた。対ユーロでは0.6%安の1ユーロ=134 円61銭。ユーロは対ドルで0.2%安の1ユーロ=1.3461ドル。一時 は0.5%下げた。

イエレン氏証言

イエレン氏は現在ゼロから0.25%のレンジで維持されている政策金 利について、債券購入の縮小を開始した後も低水準で据え置かれるとの 認識を示した。

同氏は証言後の質疑応答で、「極めて力強い景気回復を達成するた めに、金融当局としてできることを行うのは責務だと考える」と言明。 「支援をやめないことが重要だ。特に回復が弱々しく、また短期金利が ゼロという現状で景気が腰折れした場合に金融政策として利用可能な手 段が限られている状況では、支援をやめるべきではない」と述べた。

野村ホールディングスの為替調査のマネジングディレクター、イェ ンス・ノルドビグ氏(ニューヨーク在勤)はイエレン氏の証言について 「緩和的な金融政策のメリットに対する確信を表明した」と指摘。「そ の結果、緩和縮小は早期には実施されないとの明るいシグナルを市場に 送り、リスク資産の支援材料となった。それがこの日の主な動きだ」と 語った。

米経済指標

米貿易赤字の拡大を嫌気し、ドルは軟化する場面もあった。商務省 が発表した9月の貿易収支統計によると、財とサービスを合わせた貿易 赤字(国際収支ベース、季節調整済み)は前月比8%拡大し、418億ド ルとなった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の 中央値は390億ドルだった。前月は387億ドル(速報値388億ドル)に修 正された。

労働省の発表によると、先週の新規失業保険申請件数(季節調整済 み)は33万9000件と、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミス ト予想の中央値33万件を上回った。前週は34万1000と速報値の33万6000 件から上方修正された。

円は主要通貨全てに対して下落した。麻生財務相は為替介入という 政策手段を有していることは必要だと語った。

日本のGDP速報値は、前期比年率で1.9%増と、前期の3.8%増か ら減速。ブルームバーグ・ニュースがまとめた予想は1.7%増だった。

モルガン・スタンレーの欧州為替戦略責任者、イアン・スタナード 氏(ロンドン在勤)は「弱い日本の指標は追加の政策が実施される可能 性が高いことを示唆している」と述べた。

原題:Dollar Rises From Lowest in Week on Bets Yellen Won’t Stop Taper(抜粋)

◎米国株:続伸、最高値更新-イエレン氏が金融緩和策の継続示唆

米株式相場は続伸。主要株価指数は最高値を更新した。米連邦準備 制度理事会(FRB)の次期議長に指名されたジャネット・イエレン氏 が刺激策の継続を示唆したことが手掛かり。

パルト・グループなど住宅建設関連が大きく上昇。オフィス用品小 売りのオフィス・デポも高い。バンク・オブ・アメリカ(BOA)が投 資判断を「買い」としたことが好感された。一方でシスコ・システムズ などテクノロジー株は下落。同社が示した利益と売上高の見通しはアナ リスト予想を下回った。

S&P500種株価指数は前日比0.5%高の1790.62。ダウ工業株30種 平均は54.59ドル(0.4%)上げて15876.22ドル。

JPモルガン・アセット・マネジメントのグローバルマーケットス トラテジスト、ジョゼフ・タニアス氏は「明らかに、市場で主な材料に なったのはイエレン氏の証言だ」と指摘。「発言を聞くと、イエレン氏 は少なくともあと2、3カ月は量的緩和を縮小させない可能性が高いと いう市場の見方が確認された。投資家は安心感を若干強めつつある」と 続けた。

イエレン氏は米経済が潜在力を大きく下回っており、そうした状況 で量的緩和を時期尚早に引き揚げるべきではないとの認識を示した。

イエレン氏の公聴会

同氏は14日、上院銀行委員会で開かれた指名承認公聴会で、「支援 をやめないことが重要だ。特に回復が弱々しく、また短期金利がゼロと いう現状で景気が腰折れした場合に金融政策として利用可能な手段が限 られている状況では、支援をやめるべきではない」と述べた。

ブルームバーグが8日、エコノミスト32人を対象に実施した調査の 中央値によれば、連邦公開市場委員会(FOMC)は3月18-19日の会 合で資産購入のペースを月額700億ドルに縮小する見通しだ。

当局の緩和策を背景に、S&P500種は2009年3月の安値から165% 上昇している。

イエレン氏はまた、株式市場に資産価格バブルの兆候は見られない と指摘した。同氏は「株価はかなり力強く上昇してきたが、(株価収益 率など)従来の基準で計れば、株価がバブルのような状況を示唆する領 域にないことが分かるだろう」と述べた。

米労働省の発表によると、先週の新規失業保険申請件数(季節調整 済み)は33万9000件と、前週の34万1000件(速報値33万6000件)から減 少した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央 値は33万件だった。

フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁はこの日、金融当局の主要 責務を物価安定に絞るべきだとの見解を示した。

住宅建設株が高い

S&P500種の業種別10指数では9指数が上昇。公益株が0.9%高と 最大の上げとなった。

S&Pスーパーコンポジット住宅建設指数は3%上昇。構成する11 銘柄全てが上げた。パルト・グループは4.9%高の17.86ドル。レナー は2.7%上げて34.22ドル。D.R.ホートンは2.8%高の19.59ドル。

オフィス・デポは4.5%高の5.62ドル。BOAはオフィス・デポの 投資判断を「買い」に指定し、従来の「アンダーパフォーム」から引き 上げた。

シスコは11%安の21.37ドル。11-1月(第2四半期)の利益と売 上高の見通しはアナリスト予想を下回った。

原題:S&P 500 Extends Record as Yellen Signals Support for Stimulus(抜粋)

◎米国債:利回り格差が2年ぶりの大きさ、イエレン氏が緩和策支持

14日の米国債市場では5年債と10年債の利回り格差が約2年ぶりの 大きさに拡大した。米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長に指名 されたジャネット・イエレン氏が議会証言で、力強い景気回復が達成さ れるまで金融面での刺激策を近く引き揚げることはないと約束した。

30年債相場は160億ドル規模の入札後に一時上げ幅を削る展開。投 資家の需要を測る指標の応札倍率は2.16倍と、過去10回の平均2.48倍を 下回った。イエレン氏はインフレ統制が重要だと述べた上で、当局の資 産購入プログラムが「永遠に続くことはない」とも述べた。同氏は上院 銀行委員会で開かれた指名承認公聴会で証言した。

CRTキャピタル・グループの米国債戦略責任者、デービッド・エ ーダー氏は「イエレン氏がハト派的な見方であることに反応し、償還期 限の短い国債もハト派的に反応した」と述べ、「30年債は若干割安にな っている」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、30年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下の3.79%。同年債(表面利率3.625%、2043年8 月償還)価格は18/32上げて97 1/8。10年債は3bp下げて2.69%。

イエレン氏の証言

5年債と10年債の利回り格差は1.37ポイントと、2011年8月以降で 最大となった。イエレン氏の下でも政策金利が低位で据え置かれるとの 観測が背景にある。同氏は「現在の景気回復を支援することが金融政策 をより正常なアプローチに戻す最も確実な方法だと確信している」と強 調した。

ブルームバーグがまとめたフェデラルファンド(FF)金利先物動 向によると、当局が2014年12月までFF金利を据え置く確率は87%と、 1カ月前の74%から上昇した。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は失業率が6.5%を上回り、今 後1-2年のインフレ率が2.5%以下にとどまると予想される限り、政 策金利をゼロ近辺にとどめる方針を維持している。

フェデレーテッド・インベスターズのマルチセクター戦略責任者、 ドナルド・エレンバーガー氏は「失業率の目安が6.5%から5.5%に引き 下げられる可能性が強まった」と指摘、「実際に引き下げられたら米国 債に大きな影響を及ぼすだろう」と続けた。

米当局の金融政策目標

ニューヨーク連銀はこの日、景気刺激策の一環として、2020年11月 から23年8月に償還を迎える国債を31億7100万ドル購入した。

フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁はワシントンで講演。事前 原稿によると、「連邦準備制度の金融政策目標を物価安定のみに、ある いは少なくとも第一に取り組むよう再定義することが適切となろう」と 指摘。「これは2つの事実に基づいている。金融政策が雇用のように実 に変化しやすいものに対して持つ影響力は非常に限られているというこ とと、不換通貨の体制にあっては中央銀行のみが物価安定を確保できる ということだ」と述べた。

ブルームバーグがまとめた調査によると、10年債利回りは年末 に2.75%に上昇し、来年3月31日までには2.90%に達すると予想されて いる。

30年債入札の結果によると、最高落札利回りは3.810%。入札直前 の市場予想は3.793%だった。前回入札(10月10日)での最高落札利回 りは3.758%。

原題:U.S. Yield Gap Widens to 2-Year High as Yellen Backs Stimulus(抜粋)

◎NY金:6日ぶりに上昇、イエレン氏が金融緩和の継続を示唆

ニューヨーク金先物相場は6営業日ぶりに上昇。米連邦準備制度理 事会(FRB)の次期議長に指名されたイエレン副議長が金融緩和策の 継続を示唆したことが背景。新規失業保険申請件数が市場予想を上回っ たことも買い材料となった。

RJオブライアン・アンド・アソシエーツ(シカゴ)のシニア商品 ブローカー、フィル・ストライブル氏は電話インタビューで、「失業保 険申請件数が予想よりも悪い内容となり、金が上昇する要因になった」 と指摘。「イエレン氏のハト派的な発言も大きな支えとなった」と述べ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物12 月限は前日比1.4%高の1オンス=1286.30ドルで終了した。前日までは 8月以来で最長の5日続落となっていた。

原題:Gold Climbs as Yellen Signals Continued Federal Reserve Stimulus(抜粋)

◎NY原油:小反落、米在庫増を嫌気-緩和継続期待で下げ渋る

ニューヨーク原油先物は小幅反落。米国での在庫増加を嫌気した。 次期米連邦準備制度理事会(FRB)議長に指名されているジャネッ ト・イエレン副議長が議会で証言。市場はこれを緩和継続の示唆と受け 止め、原油は下げを縮める場面もあった。

マニュライフ・アセット・マネジメント(ボストン)のシニアマネ ジングディレクター、チップ・ホッジ氏は「在庫増加はウェスト・テキ サス・インターミディエート(WTI)に下押し圧力をかけ続ける」と 指摘。「そのためにブレント原油に対するディスカウントが広がってい るが、この傾向が近く弱まることはなさそうだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物12月限は前日 比12セント(0.13%)安の1バレル=93.76ドルで終了した。一時 は92.51ドルまで下げ、6月4日以来の安値を付けた。

原題:WTI Oil Falls on Supply as Brent Spread Widens Most Since March(抜粋)

◎欧州株:3日ぶり上昇、イエレン氏発言で米緩和継続との観測

14日の欧州株式相場は3日ぶりに上昇。米連邦準備制度理事会 (FRB)の次期議長に指名されたジャネット・イエレン氏が力強い景 気回復の支援に全力で取り組む姿勢を示し、金融面での刺激策を近く引 き揚げることはないと約束したことが好感された。

建設サービスや通信などを手掛けるフランスのブイグは6.2%上 昇。第3四半期利益がアナリスト予想を上回った。英エネルギー探査会 社、オフィール・エナジーは10%の大幅上昇。ガス田3カ所の権益20% を13億ドルで売却したことが買い材料。一方、ドイツの公益事業会社 RWEは5.1%安。来年の減益見通しが嫌気された。

ストックス欧州600指数は前日比0.8%高の322.43で終了。同指数は 前週まで5週続伸していた。米金融当局による債券購入の継続や欧州中 央銀行(ECB)の利下げが支えとなった。

ハーグリーブズ・ランズダウン(ロンドン)の株式部門責任者、リ チャード・ハンター氏は電子メールで、「イエレン氏のコメントはハト 派的と受け取められ、これが相場上昇を後押しした」と指摘。「株式を 支える環境は続いている。緩和的な金融政策が続く公算が大きいほか、 最近の四半期決算は総じて予想を上回った。これらの要因は年末相場は 上昇するとの伝統的傾向を支える良い前兆かもしれない」と続けた。

14日の西欧市場では、18カ国中16カ国で主要株価指数が上昇。仏 CAC40指数は1%、独DAX指数は1.1%それぞれ上げ、英 FTSE100指数は0.5%高となった。

原題:European Stocks Climb as Investors Bet Yellen Will Hold Stimulus(抜粋)

◎欧州債:総じて上昇、米緩和策継続との観測で-英国債も上げる

14日の欧州債市場ではユーロ圏諸国の国債が総じて上昇した。米連 邦準備制度理事会(FRB)の次期議長に指名されたジャネット・イエ レン氏が米景気改善までの支援策継続を示唆したことを背景に、国債の 需要が高まった。

ドイツとイタリアの10年債はいずれも続伸。ユーロ圏の経済成長ペ ースが7-9月(第3四半期)に鈍化したことも支援材料となった。ア イルランド国債は3日ぶりに上昇。同国のケニー首相が信用枠を求める ことなく救済策から脱却する意向を示したことが手掛かり。米当局は、 毎月850億ドルの規模で債券を購入している。

バイエルン州立銀行のシニア債券ストラテジスト、マリウス・ダハ イム氏(ミュンヘン在勤)は「文字通りに受け止めるならば、イエレン 氏は少なくとも債券購入の縮小開始は準備してないようだ」と述べた。

ロンドン時間午後4時56分現在、イタリア10年債利回りは前日比6 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の4.06%。前日は4b p下げていた。同国債(表面利率4.5%、2024年3月償還)価格はこの 日、0.47上げ104.03。同年限のドイツ国債利回りは3bp下げ1.70%

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が14日発表した7-9 月の域内総生産(GDP)は前期比0.1%増加と、伸び率は4-6月 (第2四半期)の0.3%を下回った。ドイツの7-9月GDPは前期 比0.3%増と、前期の0.7%増から拡大ペースが鈍化した。

英国債相場も上昇し、10年債(表面利率2.25%、2023年9月償還) の利回りは前日比5bp低下の2.76%、価格は0.38上げ95.67となっ た。

原題:European Bonds Rise on Yellen Testimony as Region’s Growth Slows(抜粋) Pound Climbs to 4-Year High Versus Yen on U.K. Economic Outlook (抜粋)

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