コンテンツにスキップする

NY外為:ドル上昇、対円で100円台ー緩和縮小観測が根強く

ニューヨーク外国為替市場ではドル 買いが優勢となり、ドル指数は1週間ぶりの低水準から戻した。米連邦 準備制度理事会(FRB)議長に指名されているジャネット・イエレン 氏が国債購入について、「永久に続くわけではない」と発言したため、 当局はなお緩和縮小の方向に動いているとの見方からドル買いが入っ た。

円は対ドルで9月以来初めて1ドル=100円台まで下げた。日本の 7-9月期実質国内総生産(GDP)速報値の伸びが前期から減速した ため、日本銀行が追加緩和に動くとの見方が強まった。新興市場通貨は 米金融当局が国債購入を継続するとの思惑から上昇した。イエレン氏は 力強い景気回復の達成に向け全力で取り組む決意を表明し、金融面での 刺激策を近く引き揚げることはないと約束した。

シティグループの主要10カ国(G10)通貨戦略責任者、スティー ブ・イングランダー氏は「金融当局がハト派的な姿勢を維持できるかど うか、為替市場は確信できていない」と指摘した。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドル相場を反 映するブルームバーグ米ドル指数は前日比ほぼ変わらずの1018.82。一 時は7日以来の低水準となる1015.83に下げた。

円は対ドルで0.8%安の1ドル=100円01銭。一時は100円15銭と、 9月11日以来の安値を付けた。対ユーロでは0.6%安の1ユーロ=134 円61銭。ユーロは対ドルで0.2%安の1ユーロ=1.3461ドル。一時 は0.5%下げた。

イエレン氏証言

イエレン氏は現在ゼロから0.25%のレンジで維持されている政策金 利について、債券購入の縮小を開始した後も低水準で据え置かれるとの 認識を示した。

同氏は証言後の質疑応答で、「極めて力強い景気回復を達成するた めに、金融当局としてできることを行うのは責務だと考える」と言明。 「支援をやめないことが重要だ。特に回復が弱々しく、また短期金利が ゼロという現状で景気が腰折れした場合に金融政策として利用可能な手 段が限られている状況では、支援をやめるべきではない」と述べた。

野村ホールディングスの為替調査のマネジングディレクター、イェ ンス・ノルドビグ氏(ニューヨーク在勤)はイエレン氏の証言について 「緩和的な金融政策のメリットに対する確信を表明した」と指摘。「そ の結果、緩和縮小は早期には実施されないとの明るいシグナルを市場に 送り、リスク資産の支援材料となった。それがこの日の主な動きだ」と 語った。

米経済指標

米貿易赤字の拡大を嫌気し、ドルは軟化する場面もあった。商務省 が発表した9月の貿易収支統計によると、財とサービスを合わせた貿易 赤字(国際収支ベース、季節調整済み)は前月比8%拡大し、418億ド ルとなった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の 中央値は390億ドルだった。前月は387億ドル(速報値388億ドル)に修 正された。

労働省の発表によると、先週の新規失業保険申請件数(季節調整済 み)は33万9000件と、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミス ト予想の中央値33万件を上回った。前週は34万1000と速報値の33万6000 件から上方修正された。

円は主要通貨全てに対して下落した。麻生財務相は為替介入という 政策手段を有していることは必要だと語った。

日本のGDP速報値は、前期比年率で1.9%増と、前期の3.8%増か ら減速。ブルームバーグ・ニュースがまとめた予想は1.7%増だった。

モルガン・スタンレーの欧州為替戦略責任者、イアン・スタナード 氏(ロンドン在勤)は「弱い日本の指標は追加の政策が実施される可能 性が高いことを示唆している」と述べた。

原題:Dollar Rises From Lowest in Week on Bets Yellen Won’t Stop Taper(抜粋)

--取材協力:小宮弘子、Kevin Buckland、Candice Zachariahs、Masaki Kondo、Neal Armstrong. Editors: Kenneth Pringle, 西前 明子

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE