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債券先物は反発、米金利低下や5年入札順調-株高で上げ幅縮小場面も

債券先物相場は反発。前日の米国市 場で長期金利が低下に転じた流れを引き継いで買いが先行し、きょう実 施の5年債入札が順調だったことも支えとなった。一方、午後に入ると 株高への警戒感から上げ幅をやや縮小する場面があった。

東京先物市場で中心限月の12月物は前日比13銭高の145円03銭で開 始し、いったんは19銭高の145円09銭まで上昇した。午後1時前後から 上値が重くなり、一時は8銭高の144円98銭まで伸び悩んだ。その後は やや持ち直して、結局は12銭高の145円02銭で引けた。

大和住銀投信投資顧問の伊藤一弥債券運用部長は「注目点は米連邦 準備制度理事会(FRB)のイエレン次期議長による議会証言と量的緩 和縮小の行方、米国債市場の反応だ」と指摘。きょうは5年債入札にも かかわらず中期債に売りは出ず、10年債や20年債には年金基金を中心に 多少の買いが入ったと述べた。7-9月期の国内総生産(GDP)速報 値に対しては、消費の減速など否定的な見方が多かったと言う。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の331回債利回 りは同1ベーシスポイント(bp)低い0.595%で始まり、午前は同水準で 推移。午後は低下幅を縮め0.605%を付けた。5年物の115回債利回り は0.5bp低い0.20%で開始。午後零時45分の入札結果発表前後に一 時0.195%を付けたものの、その後は再び0.20%で取引された。

超長期債は軟調。20年物の146回債利回りは午後3時半すぎに1bp 高い1.49%、30年物の40回債利回りも1bp高い1.635%と、ともに7日 以来の高水準を付けた。

5年債入札

財務省がこの日実施した表面利率0.2%の5年利付国債(115回債) の入札結果によると、最低落札価格は100円02銭と事前予想と一致し た。小さければ好調とされるテール(最低と平均落札価格との差)は1 銭と前回と同じ。投資家需要の強弱を示す応札倍率は5.03倍と8月以来 の高水準となった。

ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、5年債入札につ いて「ロールダウン(保有継続による値上がり)効果が存在するため、 相応の買いが入った」と説明。新発5年債利回り0.20-0.21%近辺で推 移しているのが、来月の5年債入札時には0.195%程度へ低下してくる との見通しも示した。

内閣府がけさ発表した7-9月期のGDP速報値は物価変動の影響 を除いた実質で前期比0.5%増、年率換算では1.9%増。前期より伸び率 は縮小したが、4四半期連続でプラスとなった。海外経済の減速で外需 が低迷したほか、アベノミクス効果で堅調だった個人消費にも一服感が 出た。

東京株式相場は上昇し、TOPIXは前日比1.2%高の1218.55で引 けた。一時は1.7%高となった。ドイツ証の山下氏は「為替動向のわり に国内株が強い印象」と話した。野村証券の松沢中チーフストラテジス トは海外市場での債券高が追い風となる一方、株高が向かい風だと指 摘。「足元のテーマは金融政策観の変化よりも世界的なリスクオン(選 好)であり、利回り曲線の傾斜化」だと言う。

13日の米国債相場は上昇。米10年債利回りは前日比7bp低下 の2.70%程度に下げた。前日に約8週間ぶりの高利回りを付けた反動で 買いが優勢だった。次期米連邦準備制度理事会(FRB)議長に指名さ れているイエレン副議長が、金融刺激策の縮小前に経済の改善が必要だ との見解を明らかにしたことも支えとなった。

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