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野村:日本株は「最後のチャンス」に、政府は海外に強く発信を

野村ホールディングスは日本株式は 上昇に転じる「最後のチャンス」を迎えており、政府は外国投資家に日 本の成長戦略について「強いメッセージ」を伝える必要があるとの見方 を示した。株式相場は安倍晋三政権発足後、5月に数年来の高値を付け たが、10月は主要国で最低の上昇率にとどまった。

野村の明渡則和エクイティ担当執行役員はブルームバーグ・ニュー スとのインタビューで「日本の成長戦略に懐疑的な投資家はたくさんい る。規制の岩盤を本当に突き破れるのか、本当に変われるのか」など成 長戦略の中身を見極めようとしていると指摘。その上で、「日本にとっ て今回が最後のチャンスかもしれない」とし、政府には「強いメッセー ジを出して欲しい」と語った。

明渡氏は仮に政府が投資家に日本の成長戦略の実現性と発展性を示 すことができなければ、日経平均株価は約1万2000円程度まで下落し、 外為市場では再び1ドル=90円付近まで円高が進む可能性もあるとみて いる。日経平均は5月22日に1万5627円と5年半ぶりの高値を記録した が、その後は消費増税が経済回復を遅らせるとの懸念などから約5%下 落している。野村証券では2013年末の日経平均の目標値を1万8000円に 設定している。

内閣府が14日発表した今年7-9月期の実質国内総生産(GDP) の速報値は、前期比年率で1.9%増と4四半期連続でプラス成長となっ た。プラス幅は予想を上回ったが、前期からは縮小した。海外経済の減 速で外需が低迷したほか、アベノミクス効果で堅調だった個人消費にも 一服感が出た。

大和日比野社長の見方

大和証券グループ本社の日比野隆司社長は14日午後の秋季経営戦略 説明会で、14年の日経平均は07年の第一次安倍政権時の高値である1 万8261円付近まで上昇するだろうとの見通しを示した。

日比野氏は、現在の日本企業の利益水準が07年のレベルに迫ってき た点を指摘し、株価についても「そういうところを視野に入れた展開が あってしかるべき。環境は来年度にかけていいと思う」と述べた。

外国投資家集う

野村は12月に都内でインベストメント・フォーラムを開催する。海 外からは過去最高となる500人、国内からも1500人の機関投資家が参加 する見通しで、甘利明経済再生相をはじめ5人の政府関係者らが講演を 行う。投資家として6カ国の政府系ファンド(SWF)の担当者も来日 する予定だ。

このほか、NTT、パナソニック、シャープ、ヤフー、グリー、キ リンホールディングス、コマツ、テルモ、カルビーなど日本企業37社の 経営トップが投資家向けにプレゼンテーションを行う予定だ。

明渡氏によると、投資家側は企業経営者に対するチェックリストと して、消費増税で悪影響が生じる可能性、円安傾向が止まっても業績は 上向いていくのか、賃上げを実施する計画はあるか、今後の設備投資や M&A(企業の合併や買収)は加速化していくか、また自社株買いや増 配の計画はあるかなどを挙げているという。

野村は3月以降、海外投資家などが現職の国会議員や政府の政策担 当者、元日銀理事、閣僚経験者などと直接対話する機会をアレンジして きた。明渡氏によれば、朝食会やランチミーティングなど国内外でこれ までに100件近くの会合を設定してきたという。

野村の投資家会議は12月2日から5日間の日程で東京・丸の内のパ レスホテルで開催される。出席予定の海外投資家500人は前年より6割 以上多く、日本株への関心の高さが表れている。

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