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7-9月GDPは4期連続プラスも、前期から減速-予想は上回る

今年7-9月期の実質国内総生産 (GDP)速報値は、前期比年率で1.9%増と、4四半期連続でプラス 成長となった。プラス幅は予想を上回ったが、前期からは縮小した。海 外経済の減速で外需が低迷したほか、アベノミクス効果で堅調だった個 人消費にも一服感が出た。

内閣府が14日発表した同四半期のGDP速報値は物価変動の影響を 除いた実質で前期比0.5%増となった。ブルームバーグ・ニュースによ る事前調査の予想中央値は前期比が0.4%増、年率換算では1.7%増だっ た。項目別では、GDPの約6割を占める個人消費が0.1%増と前期か ら減速。外需が成長率全体に占める寄与度はマイナス0.5ポイントと、 全体の足を大きく引っ張った。

一方で、公共投資は6.5%増と引き続き堅調で、0.2%増となった設 備投資とともに全体を下支えした。在庫の寄与度はプラス0.4ポイン ト、内需の寄与度はプラス0.9ポイントだった。前期(4-6月)の実 質GDP成長率は前期比0.9%増、年率換算3.8%増だった。

記者会見した甘利明経済再生担当相はGDP速報について、「緊急 経済対策の効果が発現した」とし、景気が引き続き上向いているとの認 識を示した。半面、海外景気の下振れリスクを今後も注視していく必要 があると述べた。

SMBC日興証券のシニアエコノミスト、宮前耕也氏は発表内容を 受けたリポートで、成長の減速は「アベノミクスのうち、『第一の矢』 (株高に伴う資産効果)の勢いが落ちた影響」と指摘。一方で「『第二 の矢』(公共投資)をはじめとした投資関連が景気の下支え役となって いる」と述べた。

増税前の駆け込み需要

国内景気は先行きも堅調に推移する見通し。日本銀行は先月末公表 した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で、2013年度の実質 GDP成長率の見通し(政策委員の中央値)を2.7%増、14年度は1.5% 増としている。日銀は「2回の消費税率引き上げに伴う駆け込み需要と その反動の影響を受けつつも、基調的には潜在成長率を上回る成長を続 ける」との見方を示している。

SMBC日興の宮前氏は、「年度後半に向けては、駆け込み需要が 本格化し、成長率が再加速する見込みだ」と予測。「7-9月期の成長 率鈍化は、振り返ってみれば『中だるみ』であった、との位置づけにな ろう」とみている。

一方、先行きに慎重な見方も聞かれる。みずほ証券のチーフマーケ ットエコノミスト、上野泰也氏はリポートで、今回下支え要因となった 公共投資の伸びには持続性が伴いにくいとし、消費増税前の駆け込み需 要の反動も来年4-6月期を中心に表れると予想。景気回復のけん引役 が期待される輸出が力強さを欠くままでは、「景気の下振れリスクは大 きくなる」と述べた。

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