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ドルが下落、株安や米長期金利低下で売りやや優勢-99円半ば

東京外国為替市場では、ドルが対円 で下落。国内株価の下落や米長期金利の低下が重しとなり、売りがやや 優勢となった。

朝方は前日の海外の流れを引き継ぐ格好でドル買いがやや優勢の展 開となり、対円では一時1ドル=99円67銭までドル高・円安が進んだ。 しかし、日経平均株価が前日の終値を下回って始まるなど、株安基調が 強まった場面では、99円43銭を付けた。午後3時44分現在のドル・円 は99円56銭と、前日に付けた2カ月ぶりのドル高値99円80銭から25銭近 く下げている。

IG証券の石川順一マーケットアナリストは、ドル・円の動きは、 「アジア時間では日経平均の動向に振れやすい」と指摘。国内株価がマ イナス圏で推移したことから、相場も上値が重い展開となったと説明し た。また、「時間外取引で米10年債利回りが低下していることもドル買 い圧力を弱めている要因」と話した。

国内株式市場で、日経平均は前日比21円52銭安の1万4567円16銭、 TOPIXは同1.22ポイント安の1204.19で取引を終えた。米10年債利 回りは一時2.74%まで低下した。前日は一時2.79%と9月18日以来の高 水準を付けた。

IG証の石川氏は、14日のイエレン次期連邦準備制度理事会 (FRB)議長の指名承認公聴会を控えて、「念のため、ドルや株のポ ジション(持ち高)を軽くしておこうという動きではないか。万一にも タカ派的な発言が出ると困るので、ドルや株のロング(買い建て)を解 消する動きもあるのではないか」と語った。

ドル・円見通し

JPモルガン・チェース銀行の棚瀬順哉チーフFXストラテジスト は、「100円の大台に乗せるには、株価の大幅上昇や米長期金利の上昇 などがなければ厳しいのではないか。100円に近いので、何かの弾みで 大台に乗せる可能性は否定しない。しかし米長期金利はフェデラルファ ンド(FF)金利先物と比べて、やや水準が高過ぎる感じ」と指摘。米 国の7-9月期実質国内総生産(GDP)は「強い数字だったが、10 -12月期はそれほど強くはならない見通し。利上げ期待は高まらず、米 長期金利の上昇は限定的だろう。年内に100円を大きく超えることはな いと思う」と述べた。

一方、クレディ・アグリコルの外国為替戦略の欧州責任者、アダ ム・マイヤーズ氏は「数日以内にドルが100円に達する可能性は高い。 米国の金融緩和の縮小が早まるとの思惑からドルは対円で上昇するだろ う」とみている。

これまで90日移動平均と200日移動平均の間を中心に推移していた ドル・円は、10月の米雇用統計が発表された8日以降、上振れが鮮明と なっている。今週に入ってからは上限の90日移動平均を上回っての展開 となっている。

三菱東京UFJ銀行の武田紀久子シニアアナリスト(ロンドン在 勤)は、「円安方向に抜けて決着したというのが目下のドル・円相場の レベル感だと思うので、もちろん円安は続行であるという相場観はまっ たく揺らいでいない」と述べた。

ユーロ

主要10通貨に対するドル相場を反映するブルームバーグ米ドル指数 は同時刻現在、1021.57前後。ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.3436ド ル前後。ユーロ・円相場は1ユーロ=133円77銭前後で推移している。

ユーロ圏では、14日にブリュッセルで財務相会合や7-9月期国内 総生産(GDP)、15日に欧州連合(EU)財務相理事会などが予定さ れている。

--取材協力:大塚美佳. Editors: 崎浜秀磨, 青木 勝

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