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三井住友FG:通期純利益7500億円に上方修正-株高と景気回復

三井住友フィナンシャルグループ は2014年3月期の連結純利益予想を7500億円に上方修正した。アベノミ クス効果による株価上昇や景気回復で、株式関係損益や与信関係費用が 改善、投資信託などの販売手数料も増加、4-9月(上半)期の利益が 予想を上回る速さで拡大した。従来予想は5800億円だった。

日銀などで12日開示した。上半期の純利益は半期ベースでは過去最 高の前年同期比53%増の5057億円となった。通期予想は最高益を記録し た前期実績の7941億円からは5.6%の減益。ブルームバーグ・データに よるアナリスト19人の予想平均6967億円を上回る。三井住友FGは同 日14年3月期の1株当たり配当予想を110円から120円に引き上げた。

三井住友FGの宮田孝一社長は決算会見で、国内の経営環境は「ア ベノミクスで設備投資の資金需要に回復の兆しが見えてきた」と指摘。 ただ、「利ざや低下のプレッシャーが大きい」と述べ、当面は融資を増 やしても収益貢献は見込めないとの見通しを示した。資金利益の増加で は、順調に貸出残高を伸ばしている「海外分が大きい」と述べた。

4-9月期の連結業務純益は前年同期比18%増の7081億円。株式等 損益が1329億円の損失から604億円のプラスに転換。資金利益が15%増 の7803億円に拡大、与信関係費用は396億円の戻入益(前年同期は480億 円の負担)となった。投信販売手数料など役務取引利益は22%増の4901 億円となった。SMBC日興証券などの好調も寄与した。

本業回復には時間

アベノミクスの下でTOPIXが年初来で約40%上昇、景気も回復 する中で経営環境は好転。日銀の統計によれば全国銀行の10月の総貸出 平残は407兆7500億円と前年同月比2.3%増加した。しかし、日銀による 「異次元」の金融緩和政策の影響で、銀行の本業である貸出業務の収益 を左右する資金利ざやは伸び悩んでいる。

三井住友銀行の9月末の海外貸出金残高(単体と一部海外子銀行) は前年同月比6%増の1510億ドル。第2四半期の貸出金利回りから預金 等利回りを差し引いた国内預貸金利ざやは0.1 ポイント低下して1.4% となった。その他有価証券のうち日本国債の保有残高は、9月末で9 兆9000億円となり3月末から10兆8000億円減少した。

フィッチレーティングスの村上美樹ディレクターは通期予想の上方 修正について、「株式の償却が減ったというところで株式市場の盛り上 がりが大いに貢献した」と、アベノミクス効果を指摘。ただ、本業の銀 行業務を含めた下期に関しては「トップラインを支えるような材料が出 てくるにはもう少し時間がかかるだろう」と見通している。

宮田社長は、みずほ銀行で問題となった反社会的勢力との取引につ いて「同様の提携ローンはない」と強調。今回の件を受けて三井住友銀 行の反社との関係遮断のための体制を確認したが、「大きな見直しは必 要ない」と述べた。その上でグループで信販子会社セディナの対応強化 に取り組む方針を示した。

--取材協力:谷口崇子. Editors: 平野和, 持田譲二

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