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円全面安、対ドルで1カ月半ぶり安値-内外株高でリスク選好

東京外国為替市場では、円が全面安 の展開。対ドルでは約1カ月半ぶりの安値を更新した。前日の米国市場 でダウ工業株30種平均が過去最高値を更新し、国内株価指数も大幅上昇 となる中、リスク資産に対する選好ムードを背景にした円売りが強まっ た。

円は午後3時44分現在、主要16通貨全てに対し、前日終値比で下落 している。ドル・円相場は、1ドル=99円55銭前後。一時は99円60銭と 9月20日以来の水準までドル高・円安が進んだ。先週の取引で約1カ月 ぶりの円高値を付けたユーロ・円相場は、1ユーロ=133円32銭前後と 3営業日ぶりの円安水準で取引されている。

あおぞら銀行市場商品部の諸我晃為替マーケットメイク課長は、ド ル高・円安の背景について「米金利の上昇に加え、日米の株価も大幅に 上昇した」と指摘。突破すれば9月11日以来となる100円超えの可能性 については、米量的緩和の縮小時期が今後の米経済指標を見ながら判断 されていくため、「さらなる材料と時間が必要になる」と述べた。

前日のニューヨーク外為市場では、ダウ工業株30種平均やS&P 500種株価指数が堅調だったことを背景に、円はドルやユーロに対して 売られた。この日の東京株式市場では株価指数が軒並み上昇し、TOP IXは前日比1.7%高の1205.41で高値引けした。終値ベースでは10月22 日以来の高水準だ。

楽天証券の相馬勉債券事業部長は、国内外の株高で円売りが優勢に なっていると指摘。「米雇用情勢の改善など経済指標の裏付けによって 信頼感が醸成されているので、米量的緩和の縮小観測にもかかわらず、 株価が下がらない」と説明した。懸念材料としては新興国からの資金流 出が再燃する可能性を挙げた。

ノムラ・インターナショナルシニアFXストラテジストの後藤祐二 郎氏(ロンドン在勤)はドル高・円安基調を予想しているが、米金利の 上昇が速過ぎると「それ自体が米緩和縮小の可能性を低下させ、後ずれ させる要因になる」と指摘。世界的なリスクオフにつながった場合も、 ドル・円の上昇は緩やかになるとの見方を示した。

きょうはミネアポリス、アトランタ、ダラスの米連銀総裁らによる 講演が予定されている。14日には米上院銀行委員会で、イエレン次期連 邦準備制度理事会(FRB)議長の指名承認公聴会が開かれる。

みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、イエレン氏に 対する市場の見方は「かなりハト派的ということになっている。緩和解 除にかなり慎重姿勢とみられている」と指摘。その上で、「今回の証言 などでかなり慎重な姿勢を示せばあらためて材料視されるかもしれな い」と話していた。

--取材協力:Masaki Kondo、大塚美佳. Editors: 崎浜秀磨, 青木 勝

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