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「1%の金持ち御用達」質屋の質草ピカソやピンクダイヤ,BMW

マーク・ケイ氏は昨年、現金不足に 陥った。ハーバードとコロンビアを含め3つの大学に学費を払わなけれ ばならないのに、保険事業の手数料は十分な収入を生んでいなかった。

ケイ氏はふと、同じように困っていたロンドンの友人がパテックフ ィリップの腕時計を質入れしたという話を思い出した。通常の質屋で質 入れされている品は銃とパソコンが多いが、ボロは高級品を担保(質 草)に金を貸す、いわば「1%の金持ち御用達」の質屋だ。ブルームバ ーグ・パースーツ誌が報じている。

美術収集家のケイ氏は自分が持っているピカソの3人の裸婦のエッ チングを壁から降ろし、ニューヨーク州ロングビーチの自宅からマンハ ッタンのボロの店へと急いだ。翌日には同氏の銀行口座には3万9500ド ル(約390万円)の記載があり、質入れしたピカソはボロの美術品用倉 庫に安全に保管されていた。

「借金は6カ月で返済でき、ピカソは帰ってきて今私の目の前にあ る」と、ケイ氏(61)はフロリダ州デルレービーチの別荘から電話イン タビューに応じ語った。「自営業者はしばしば手元資金が乏しくなる」 と指摘した。

ロンドンを本拠とするボロは、英国の起業家ポール・エイトケン氏 が設立した。同氏は2007年の英ノーザン・ロックの取り付け騒ぎ後、金 持ち用の質屋というアイデアを思い付いた。富裕層はそれまで低金利を 活用して借入金で高級車ベントレーやピンクダイヤモンド、大量の高級 腕時計を買い込んでいたので、これらを現金に戻したいと思う日が近く 訪れるだろうと考えたのだった。

エイトケン氏のタイミングは完璧だった。ボロはリーマン・ブラザ ーズ・ホールディングスが破綻する1カ月前の2008年8月にロンドンに 開店。ロンドンに住む金持ちがBMWを買うのをやめ、ポンドを節約し 始めるのに間に合った。12年1月には米国店も開いた。

以来、ハリー・ウィンストンのダイヤとルビーのイヤリング、 BMWのM5(2013年モデル)、パテックフィリップの5960P、ダリの 水彩画などを質草に期間6カ月で資金を貸し付けている。期間は延長で きる。今年の収入は1700万ドルと12年からほぼ倍増の見通しで、来年に は黒字化できると見込んでいる。

質屋というと絶望的なイメージがあるが、エイトケン氏の金持ち用 質屋は違う。90%が期限内に返済し、質流れはほとんどないという。

原題:Pawnshops for 1 Percent Turn Conspicuous Consumption Into Cash(抜粋)

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