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日本株3日ぶり反発、米雇用懸念薄れ輸出や金融、NTT堅調

東京株式相場は3営業日ぶりに反 発。米国の雇用情勢に対する懸念が後退、朝方までの為替の円安進行も 好感され、輸送用機器や化学など輸出関連の一角、保険や銀行など金融 株が上げた。自社株消却と期末配当の上積み方針を示したNTTなど、 情報・通信株も高い。

TOPIXの終値は前週末比9.23ポイント(0.8%)高の1185.65、 日経平均株価は183円4銭(1.3%)高の1万4269円84銭。

りそな銀行の戸田浩司チーフ・ファンド・マネージャーは、「雇用 統計の改善を受けた米国株高、円安に反応した格好だ」と指摘。日経平 均の上げが相対的に大きい点に触れ、「先物中心のショートカバー(売 り方の買い戻し)で、裁定買いが入った影響が強い」と見ていた。

米労働省が8日に発表した10月の雇用統計によると、非農業部門雇 用者数は前月比20万4000人増加した。ブルームバーグがまとめたエコノ ミスト予想の中央値は12万人増。9月は16万3000人増と、速報値の14 万8000人増から上方修正された。一部政府機関が閉鎖したものの、雇用 に大きな影響は及ぼさなかったとみられる。

為替市場では、米労働市場の改善を背景に金融当局が量的緩和策を 早期に縮小させるとの見方が再浮上し、日米金利差の拡大で円売り・ド ル買いが先行。11日朝の東京市場では、午前7時に1ドル=99円25銭ま で円安方向に振れた。前週末8日の東京株式市場終了時は98円12銭近辺 だった。また、8日の米国株は、ダウ工業株30種平均が167.80ドル (1.1%)高の15761.78ドルと、2日ぶりに過去最高値を更新した。

マネックス証券の金山敏之シニア・マーケット・アナリストは、米 雇用統計について「政府機関閉鎖などの影響に対する懸念があっただけ に、米景気回復への期待感が量的緩和第3弾(QE3)の早期縮小観測 をはねのけた格好」と話していた。

一時200円超す上げ、徐々に伸び悩み

週明けの日本株は米景気回復による需要増加、円安による経済への 好影響などが期待され、日経平均は朝方に一時200円以上高くなった。 東証1部33業種は化学、通信、保険、金属製品、医薬品、銀行、陸運、 食料品、倉庫・運輸、輸送用機器など22業種が上昇。

個別では、発行済み株式総数の14.09%に当たる自社株消却の実施 と年間配当計画を引き上げたNTTが高い。2014年3月期の営業利益計 画を1600億円から1900億円に増額したクボタは反発。売買代金上位では ソフトバンク、KDDI、ホンダ、ヤマダ電機、三井住友フィナンシャ ルグループ、信越化学工業も上げた。

もっとも、朝方の買い一巡後はTOPIX、日経平均とも伸び悩む 展開。りそな銀の戸田氏は、前週末は雇用統計の改善が素直に米国株高 につながったが、今後の米国では経済指標の改善がQE3縮小時期の接 近に伴う流動性変調を意識させる場面も出てくると見られ、「積極的に 買い上がれないムードがある」とも言う。

また、東洋証券の土田祐也ストラテジストは、所得収支の黒字拡大 で、経常収支の黒字額が市場予想を上回ったこと受け、「円がじり高に 転じたことが、日本株の上値を重くさせた」と見ていた。財務省が11日 朝に発表した9月の国際収支(速報)によると、海外とのモノやサービ スの取引を示す経常収支は5873億円の黒字。エコノミスト予想中央値は 前年度比10.4%減の4008億円の黒字だった。

下落業種は鉱業、空運、電気・ガス、海運、その他金融、ゴム製品 など11業種。個別では、野村証券が投資判断を下げた丸紅が売られ、シ ャープ、オリンパス、ディー・エヌ・エー、オリックスも安い。東証1 部の売買高は21億9833万株、売買代金は1兆7176億円、上昇銘柄数 は908、下落715。

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