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経常収支は8カ月連続黒字、額は予想上回る-所得収支が黒字拡大

9月の日本の経常収支は8カ月連続 で黒字となった。額は予想を上回った。うち貿易収支は自動車などの輸 出が増えたものの、通信機や半導体などを中心に輸入が引き続き増加 し、赤字幅が拡大。一方、海外投資からの収益を示す所得収支が黒字幅 を増やし、経常収支全体では黒字を維持した。

財務省が11日発表した9月の国際収支(速報)によると、海外との モノやサービスの取引を示す経常収支は5873億円の黒字だった。うち貿 易収支は8748億円の赤字。赤字額は比較可能な1985年以降、9月として は過去最大だった。所得収支は海外子会社の配当金の増加などにより、 黒字が2カ月ぶりに拡大。前年同月比25%増の1兆6279億円と、9月で は過去最大となった。

ブルームバーグ・ニュースが集計した経常収支のエコノミスト予想 中央値は前年度比10%減の4008億円の黒字だった。

第一生命経済研究所の星野卓也エコノミストは貿易収支の動向につ いて、輸出が新興国向けの低迷で増勢が一服する一方、堅調な内需を背 景に電気機械などを中心に輸入が増加傾向にあるとし、「ここへきて赤 字縮小の動きが止まっている」と指摘。先行きも「消費税引き上げ前の 駆け込み需要を背景に、目先の輸入は増勢が強まる可能性」が高いとし て、貿易赤字の縮小や経常黒字の拡大は見込みづらいとみている。

貿易収支の内訳を見ると輸出が前年同月比12%増の5兆7172億円、 輸入が同18%増の6兆5921億円だった。輸入額は9月としては2番目に 大きな額。例年、9月の輸入額は大きくないことから、季節調整済みの 経常収支は1252億円の赤字に転化した。統計として連続性のある96年以 降では3回目の赤字で、額は最大だった。

併せて発表された今年度上期の経常黒字は前年同期比11%増の3 兆548億円と6期ぶりに拡大。うち、貿易収支は5期連続の赤字で、額 は4兆6664億円と過去最大だった。一方で、所得収支の黒字が同20%増 の8兆9950億円と6期連続で拡大し、額は過去最大となった。

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