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東電:福島第一原発の汚染水タンク容量や人員を倍増へ

東京電力は8日、福島第一原子力発 電所の汚染水やタンクからの漏えい問題に対応するため、汚染水を貯め るタンクの容量を倍増する計画などを盛り込んだ緊急安全対策を発表し た。

原子力規制委員会は汚染水問題の解決に必要な対策が示されていな いために柏崎刈羽原発6、7号機の安全審査に着手しておらず、同社が 緊急対策を示したことで両機の審査が始まる可能性が高い。

汚染水タンクの容量は現在41万トン。タービン建屋地下などにたま った37万トンの汚染水が貯蔵されている。地下水の流入により1日 約400トンのペースで増える汚染水や、タンク群を取り囲む堰(せき) の内側にたまった水を貯蔵するため、新たにタンクを立てるエリアを広 げ、2015年度末までに容量を80万トンまで増やす。

このほか、漏えいが起きたフランジ型と呼ばれる鋼板をボルトで留 めたタイプのタンクを信頼性の高い溶接型に建て替える作業も15年度中 に終える。パトロールやタンクの新設、建て替えなどの作業に現在200 人が従事しているが、対策を強化するために他の部門や原発、他の電力 会社などから人を集めて220人増やす。

原子力規制委員会の田中俊一委員長は、同原発で問題が相次いだの は作業環境が悪いために作業員の士気が下がっていることが原因だと指 摘し、同社に改善を訴えていた。東電の広瀬直己社長は8日都内で会見 し、「いくつかご指摘をいただき、そういったものを踏まえて対策を取 りまとめた」と話した。

全面マスクをすると作業員の間の会話もままならず視界も狭まる。 作業性を改善するため全面マスクの着用を義務付けないエリアを広げ る。14年6月までには仮設の事務棟を建て、より多くの社員が現地にと どまれるようにする。14年度中に8階建ての大型休憩棟を建設するほ か、作業員の給料を1日あたり1万円増額する計画も示した。

広瀬氏は、これらの対策に必要なコストについては明言を避けた。 同社は9月の安倍晋三首相の現地視察時に、コスト削減や投資抑制で今 後10年間で廃炉費用として1兆円を確保する計画を示しており、広瀬氏 は「そういったものの中からやっていこうと考えている」と述べ、対策 費の一部について国に負担を求める考えはないとの認識を示した。

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