コンテンツにスキップする

米国債:上昇、ECB利下げで米利回りに相対的な投資妙味

米国債相場は上昇。5年債利回りは 6月以来の低水準近くに下げた。欧州中央銀行(ECB)が政策金利を 引き下げたため、米国債の相対的な投資妙味が高まった。

10年債利回りは2日連続で低下。第3四半期の米実質国内総生産 (GDP、季節調整済み、年率)速報値は前期比2.8%増と、エコノミ スト予想の2%増を上回ったものの、個人消費と企業設備投資が減速し た。

ECBは短期金利の調節手段である短期買いオペ(売り戻し条件付 き債券買いオペ=レポ)の最低応札金利を0.50%から0.25ポイント引き 下げ0.25%とすることを決めた。4年ぶりの低インフレを受けて物価安 定の責務遂行が危うくなったと判断した。

キャンター・フィッツジェラルドの金利取引責任者、ブライアン・ エドモンズ氏は「政策金利がゼロから0.25%のレンジに当面とどまるな ら、利回りの上昇余地はあまりない。12月の緩和縮小の可能性が高まる には雇用統計は非常に強い内容になる必要がある」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下の2.60%。同年債(表面利率2.5%、2023年8月 償還)価格は3/8上げて99 5/32。

30年債利回りは6bp低下の3.71%。ニューヨーク連銀はこの日、 景気刺激策の一環として、2036年2月から43年8月に償還を迎える国債 を14億7000万ドル購入した。

5年債利回りは3bp低下の1.31%。一時は1.27%まで低下した。

グロース氏

パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の ビル・グロース氏はツイッターへの投稿で、「ECBは利下げに踏み切 り、追加策も示唆した。低利の融資金は今、どこにでもある」と指摘。 期間が短めの米国債を選好していることを明らかにした。

連邦公開市場委員会(FOMC)が債券購入プログラムを縮小する との思惑を背景に、米国債は海外の国債に対し約3年ぶりの割安水準に ある。バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によれ ば、償還期間が10年以上の米国債は米国外の国債よりも利回りが1.06ポ イント高い。2012年9月には米国債利回りは他国の利回りを下回ってい た。

ドイツ5年債利回りは一時、12bp低下の0.59%と、8月1日以来 の低水準となった。米独5年債の利回り差は68bp。2013年の平均は48 bp。

利回り差

米5年債と10年債の利回り差は1.29ポイント。一時は1.33ポイント と、2011年8月以降で最大の幅に拡大した。今週発表された金融当局の 研究論文が低金利の長期維持を支持する内容だったことが背景にある。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によれば、8日発表 の10月の雇用統計で非農業部門雇用者数は12万人増と予想されている。 9月は14万8000人増だった。

グッゲンハイム・セキュリティーズの米政府債トレーディング担当 マネジングディレクター、ジェーソン・ローガン氏は「8日の数字がコ ンセンサス予想からわずかでも外れれば、流れを変える材料となるだろ う」と話した。

原題:Treasuries Advance After ECB Rate Cut Boosts U.S. Yield’s Allure(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE