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NY外為:ユーロ下落、対ドル2年ぶり大幅安-ECB利下げ

ニューヨーク外国為替市場では、ユ ーロがドルに対しここ2年で最大の下げとなった。欧州中央銀行 (ECB)が域内の成長押し上げを狙い、予想外に政策金利を過去最低 の0.25%に引き下げたことに反応した。

チェコ・コルナは対ユーロで過去最大の下げ。チェコ中銀は約10年 ぶりとなるコルナ売り介入を開始した。また米国内総生産(GDP)の 統計を受けてドルが上げを拡大。7-9月(第3四半期)の米実質 GDPは市場予想に反し伸びが加速した。ユーロ圏中銀の複数の当局者 は、7日のECBの利下げにはドイツ連邦銀行(中央銀行)のバイトマ ン総裁と少なくともあと2人の政策委員が反対したと明らかにした。こ れに反応し、ユーロは下げを縮めた。また円は、株式相場の下落を手掛 かりに逃避需要から買い進まれた。

ミラー・タバクのチーフ経済ストラテジスト、アンドルー・ウィル キンソン氏は「記者会見後のニュースを見ると、ドイツ連銀が今回の利 下げを支持しなかったことが示唆される」とし、「これは利下げ決定が 全会一致ではなく、追加利下げの可能性はほぼ消えたことを示してい る」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前日比0.7%安 の1ユーロ=1.3419ドル。一時1.6%安と、2011年12月以降で最大の下 げとなった。また1.3296ドルと、9月16日以来の安値を付ける場面もあ った。ユーロは対円では1.3%安の1ユーロ=131円63銭。円は対ドル で0.6%高の1ドル=98円09銭。一時0.8%安まで下げる場面もあった。

主要10通貨に対するドル相場を反映するブルームバーグ米ドル指数 は0.4%上げて1017.12。一時1022.30と、9月13日以来の水準に上げ た。

コルナ急落

コルナは急落。チェコ中銀は、インフレ率が3年半ぶりの水準に低 下したことを受け、金融政策を緩和し、コルナを1ユーロ=27コルナ付 近で維持するため「必要なだけの期間」、無制限のコルナ売りを実施す る。チェコ中銀は政策金利を0.05%で据え置いた。中銀は同水準を「テ クニカルにはゼロ」と説明している。

コルナは一時4.7安の1ユーロ=26.977コルナを付けた。下落率 は1999年のユーロ導入以来で最大。

ブルームバーグ・ニュースが市場関係者70人を対象に実施した調査 では、ECBの利下げを予想していたのはバンク・オブ・アメリカ (BOA)、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ (RBS)、UBSの3社のアナリストのみだった。残りの67人は据え 置きを見込んでいた。

ECB政策決定

関係者が匿名を条件に述べたところによると、独連銀のバイトマン 総裁および、伝統的に独連銀と同調する政策委員らはECBの最新景気 予測やより多くのデータが出揃う来月まで利下げの決断を待ちたい考え だった。

ドラギ総裁は政策金利を「長期にわたり」低水準にとどめる方針を あらためて表明。物価上昇圧力の弱さが利下げを正当化すると説明し た。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)の為替ストラテジスト、イア ン・ゴードン氏(ニューヨーク在勤)はECBの利下げについて、「イ ンフレと成長の見通しを背景にECBが米金融当局よりも行動を迫られ るという当社の見方に沿った動きだ」とし、「これにより、ドルが堅調 に推移する環境が生まれるのは確実だ」と続けた。

米商務省が発表した第3四半期の実質国内総生産(GDP、季節調 整済み、年率)速報値は前期比2.8%増加した。ブルームバーグ・ニュ ースがまとめたエコノミストの予想中央値は2%増だった。4-6月 (第2四半期)は2.5%増。

また米労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数(季節調整済 み)は33万6000件と、前週の34万5000件から9000件減少した。

ウエストパック銀行の北半球通貨担当チーフストラテジスト、リチ ャード・フラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「市場は良いニュー スが出ればドルを買い、悪い数字は無視する」とし、「データが弱けれ ば全て政府機関閉鎖の影響と捉えられ、堅調ならば経済の底堅さを示唆 する内容と見なされる」と述べた。

原題:Euro Falls on Unexpected Interest-Rate Cut; Czech Koruna Tumbles(抜粋)

--取材協力:David Goodman、Lucy Meakin. Editors: Kenneth Pringle, Dave Liedtka

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