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米国債:10年債反発、低金利継続観測で-総裁発言などが材料

米国債市場では10年債相場が反発。 利回りは前日に付けた約3週間ぶりの高水準から低下した。米金融当局 が量的緩和を縮小し始めた後も事実上のゼロ金利政策を長期にわたって 維持するとの思惑が背景にある。

5年債と10年債の利回り差は過去2年余りで最大の幅に拡大した。 金融当局の研究論文が低金利の長期維持を支持する内容だったことも材 料視された。クリーブランド連銀のピアナルト総裁は量的緩和の縮小に ついて、金融引き締めと捉えるべきではないと発言した。

ウィリアムズ・キャピタル・グループの債券取引責任者、デービッ ド・コード氏(ニューヨーク在勤)は「相場を動かしている2大材料は 経済指標と、緩和縮小に関する当局の見解と協議だ」と指摘。「当局内 部には経済の現状についてなお懸念があるのだろう。緩和縮小が遅れる との見方は何であれ、米国債の買い材料になるはずだ」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下の2.64%。同年債(表面利率2.5%、2023年8月 償還)価格は7/32上げて98 25/32。

5年債と10年債の利回り差は1.31ポイントと、2011年8月以降で最 大の幅となった。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォード) の政府債ストラテジスト、イアン・リンジェン氏は「金融当局が失業率 の目安を引き下げた場合、政策金利をゼロ近辺で長期に維持するだろ う」と予測。「低金利の長期化は最終的にインフレにつながる可能性が あり、10年債や30年債はアンダーパフォームするだろう」と述べた。

FRB報告書

米連邦準備制度理事会(FRB)による失業率押し下げを目指す政 策は効果的であり、経済のたるみのレベルを考えれば、緩和スタンスは 妥当だとFRBの局長らが2つの調査報告書で指摘した。

FRBのイングリッシュ金融政策局長は、失業率が6.5%を上回る 状況では、利上げしない戦略が効果的な刺激を提供しており、その基準 を引き下げることも有効である可能性があると分析。ウィルコックス調 査統計局長は別の報告書で、インフレ期待が抑制された状況では経済の たるみが緩和策を正当化するとの認識を示した。

報告書は7日からワシントンで開催される2日間の会議に先立って 国際通貨基金(IMF)のウェブサイトに掲載された。FRB上級スタ ッフは連邦公開市場委員会(FOMC)会合向けの説明資料や金融政策 の選択肢の草案を作成する。

財務省は12日から始まる入札の詳細を発表。3年債を300億ド ル、10年債を240億ドル、30年債を160億ドル発行する。発行総額は700 億ドルとなり、前四半期の720億ドルを下回った。

変動利付債

財務省は2014年1月29日に100億-150億ドル相当の変動利付債を発 行すると発表した。新たな形式の国債発行はインフレ連動債が導入され た1997年以来で初めて。

同省のラザフォード次官補(金融市場担当)は記者団に対し、変動 利付債を毎月発行することを明らかにした。新規発行を年4回、追加発 行をそれぞれの新規発行に対して2回実施して銘柄統合する。

ピアポント・セキュリティーズのチーフエコノミスト、スティーブ ン・スタンリー氏は「変動利付債は財務省の矢筒に新たな矢が加わった ようなものだ。財務省短期証券(TB)の買い手には魅力的になるだろ う。固定利付債市場とはさほど重ならないだろう。成功の鍵は新たな投 資家を呼び込める能力があるかどうかだ」と語った。

原題:Treasury 10-Year Note Gains on Speculation Fed to Keep Rates Low(抜粋)

--取材協力:Cordell Eddings. Editors: Paul Cox, Greg Storey

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