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ユーロが反発、ECB・米雇用統計にらみ-対円は133円台前半

東京外国為替市場ではユーロ相場が 反発。欧州景気の停滞を警戒した利下げ観測による売り圧力が一服した うえ、対円では日本株の上昇が追い風となった。

ブルームバーグのデータによると、ユーロは午後3時49分現在、主 要16通貨のうち11通貨に対して前日の終値を上回っている。対円では一 時1ユーロ=133円45銭に上昇し、午前に付けた132円55銭から大きく上 振れた。

外為どっとコム総合研究所のジェルベズ久美子研究員は「ユーロは 近い将来の利下げ観測で下げてきたが、政策決定の直前になって様子見 ムードが広がっている」と指摘。今回は「ドラギ総裁が先行きの金融政 策を示唆する発言をするかが注目点だ」とし、年内利下げの示唆がなけ れば、ユーロは「いったん買い戻される可能性がある」と読む。

ユーロ圏では10月の消費者物価上昇率が前年同月比0.7%と約4年 ぶりの低水準となり、欧州中央銀行(ECB)が目標とする2%を若干 下回る水準から一段と遠のいた。9月の失業率は12.2%と前月に記録し た過去最低に並んだ。欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員 会は最新の経済見通しで、14年のユーロ圏成長率を1.1%と5月時点の 予測から下方修正した。

ECBのアスムセン理事は5日の講演で、ユーロ圏の景気回復が 「実に脆弱(ぜいじゃく)で、むらがある」と述べるなど、同圏経済が 依然として極めて弱々しいとの認識を示した。ブルームバーグのエコノ ミスト調査では、70人中67人がECBがあすは政策金利を据え置くと予 想。米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) の欧州外国為替責任者、トマス・クレッシン氏はインタビューで、 ECBが新たな行動を起こすのは12月の可能性が高いと述べた。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン外国為替部の村田雅志通貨ストラ テジストは「ECBの追加利下げに関する行き過ぎた思惑が後退し、ユ ーロ売りに材料出尽くし感が広がってきた」と指摘。ユーロ・ドル相場 は「当面、1ユーロ=1.35ドル前後で方向感が出にくい」と予想する。

ユーロはドルに対しても一時1.3521ドルまで反発。対円とともに、 正午すぎごろから上昇が加速した。4日には1.3442ドルと9月18日以来 の安値を付けていた。

TOPIXの終値は前日比0.8%高の1192.16。朝方は安く始まり、 上値の重い展開がしばらく続いたが、午後には1.3%高の1198.07を付け た。ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの村田氏はきょうのドル高・円安 について、日本株の上昇に伴いクロス円(ドル以外の通貨の対円相場) で円安が進んだ結果だと指摘した。

同時刻現在のドル・円相場は1ドル=98円60銭前後。一時は98円76 銭までドル買い・円売りが強まった。

5日発表された米供給管理協会(ISM)の非製造業指数は55.4と 製造業指数に続き、市場予想を上回った。同指数で50は活動の拡大と縮 小の境目を示す。

外為どっとコム総研のジェルベズ氏は、ISMの景気指数が両方と も良かったので、市場は米雇用統計前にドルを「追い込みに行っていな い」と指摘。このため、市場予想と比べた良し悪しで「相場は素直な反 応を示すのではないか」とみていた。

--取材協力:. Editors: 崎浜秀磨, 青木 勝

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