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債券続落、米債安や株高・円安受け-10年債入札順調で一時買い優勢も

債券相場は続落。米国債相場の下落 に加え、国内株高や円安基調が売り手掛かりとなった。一方、きょう実 施の10年債入札結果が順調となり、買いが優勢になる場面があった。

東京先物市場で中心限月の12月物は前日比5銭安の144円92銭で開 始し、午前は144円90銭台でもみ合った。午後の取引開始後には株高・ 円安進行を受けて一時13銭安の144円84銭と日中取引で10月28日以来の 安値となった。その後、午後零時45分の入札結果発表後には1銭高まで 水準を切り上げたが、終了にかけて再び売られ、結局は12銭安の144 円85銭で引けた。

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、10年債入札は順調にこ なされても、ここ2カ月ほど金利低下を促してきた米量的緩和縮小の先 送りが目先見込みづらくなっていると指摘。「金利水準で購入を促すほ どに相場は調整しておらず、週末の米雇用統計への警戒もあろう」と言 う。ブルームバーグ・ニュースの調査によると、10月の米雇用統計で非 農業部門雇用者数は前月比12万人増加が見込まれている。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の330回債利回 りは0.5ベーシスポイント(bp)高い0.605%と10月30日以来の高水準で始 まり、午前は同水準で推移。午後の入札結果発表後には横ばいの0.60% を付けたが、再び0.605%で推移した。5年物の115回債利回りは横ばい の1bp高い0.205%と10月29日以来の高水準を付けた。20年物の146回債 利回りは横ばいの1.50%。30年物の40回債利回りは一時1.5bp低 い1.635%に低下した。

10年入札、最低価格は予想上回る

大和住銀投信投資顧問の伊藤一弥債券運用部長は、30年債の堅調推 移について、「足元まで弱含みだったことや米30年債が売られて利回り 曲線が傾斜化して追随売りが出るかと思ったものの、これまでの反動で 買いが入っている」と説明した。

東京株式相場は上昇。TOPIXは午後に上げ幅を拡大し、前日 比0.8%高の1192.16で引けた。東京外国為替市場で円は1ドル=98円台 後半に下落した。一方、5日の米債相場は下落し、米10年債利回りは前 日比7bp上昇の2.67%程度に上昇した。

財務省がこの日実施した表面利率(クーポン)0.6%の10年利付国 債(331回債)の入札結果によると、最低落札価格は99円94銭と市場予 想を1銭上回った。小さければ好調とされるテール(最低と平均落札価 格の差)は1銭と前回と同じ。投資家需要を示す応札倍率は3.69倍と前 回の3.74倍からやや低下した。

伊藤氏は、10年債入札について「無難からやや良い結果となった。 応札倍率はそこそこ、テールは前回と変わらず。国内証券を中心にまん べんなく応札が入り、在庫確保の需要で良かった。最終投資家の需要を 見てから徐々に相場が反応していくのではないか」と分析した。

きょう入札された10年物の331回債利回りは一時0.61%にやや上昇 したものの、その後は買いが入り、午後4時1分現在では0.605%と平 均落札利回りと同水準で取引された。

--取材協力:赤間信行. Editors: 山中英典, 青木 勝

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