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ユーロ圏の14年成長率予想1.1%に下方修正-欧州委員会

欧州連合(EU)の行政執行機関で ある欧州委員会は、ユーロ圏の2014年成長率予想を引き下げた。債務危 機の後遺症と記録的な高失業率の中で、景気が勢いを増すのは難しいと みられる。

欧州委は5日公表した最新の経済見通しで、14年のユーロ圏成長率 を1.1%と予想。5月時点に予測した1.2%から下方修正した。失業率見 通しは12.2%と、従来予想の12.1%から引き上げた。8、9月の失業率 はユーロ導入来の最高の12.2%だった。

レーン欧州委員(経済・通貨担当)は発表文で、「欧州で実行され た財政引き締めと構造改革は回復の基盤を築いた」とした上で「しか し、勝利宣言には時期尚早だ。失業率は容認できないほど高い。欧州経 済を近代化する取り組みを続けなければならない」と指摘した。

欧州委は今年については、マイナス0.4%成長との見積もりを示し た。12年はマイナス0.7%だった。2年連続のマイナス成長は1999年の ユーロ導入以来で初めて。

14年にはドイツとベルギー、エストニア、アイルランド経済が勢い を増すとみられる一方、スペインとギリシャ、イタリア、ポルトガルは 低成長が見込まれる。フィンランドとオランダは他の北部諸国に比べ低 い成長となる見通し。

EU内でさらに多様に

欧州委のマルコ・ブティ経済部長は発表文で、「1年半前には壊滅 的な結果に現実味がありユーロ圏の分裂すら想像が可能だったが、その ようなリスクはほぼ完全に消滅した。しかし、EU内の回復の速度はさ まざまで、従来型の中核・周辺国のパターンはさらに多様になった。今 後数四半期の成長は引き続き、危機から派生したレバレッジ低下の必要 性や金融の分断、セクターの調整、高失業によって抑えられるだろう」 と分析した。

ユーロ圏のインフレ率は14年が1.5%、15年が1.4%との予想が示さ れた。

スペインの14年成長率予想は0.5%と、5月予想の0.9%から引き下 げられた。フランスも0.9%と1.1%から下方修正。欧州委はフランスに ついて、財政赤字が13年に国内総生産(GDP)の4.1%、14年 が3.8%、15年が3.7%となりEU規定の3%以下を15年までに達成でき ないとの見通しを示した。EUは目標達成の期限を15年に先延ばしして いた。

イタリアの14年成長率は0.7%と予想。財政赤字は13年にGDPの 3%となり14年は2.7%と見込んでいる。ドイツは14年に1.7%成長が予 想される。従来見通しは1.8%成長だった。経常黒字は13年がGDPの 7%、14年が6.6%の見通し。それぞれ従来予想の6.3%と6.1%から上 方修正された。

欧州委は15年のユーロ圏成長率を1.7%と予想。同年にはマイナス 成長の国はなくなるとみている。

原題:EU Lowers Euro-Area Growth Forecast With Unemployment at Record(抜粋)

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