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米国債(1日):10年債利回りが3週ぶり高水準-経済指標で

米国債市場では10年債利回りが3週 間ぶり高水準に上昇。米製造業の拡大ペースが市場予想を上回ったこと から、金融当局が緩和策を維持するとの見方が後退した。

10年債相場は3週間ぶりとなる5日続落。セントルイス連銀のブラ ード総裁は、2012年以降に見られる労働市場の改善が債券購入規模の縮 小を正当化し得るとの認識を示した。連邦公開市場委員会(FOMC) は10月30日発表の声明で、債券購入ペースを維持する方針を示した一 方、経済の底堅さも指摘した。

キャボット・マネー・マネジメント(マサチューセッツ州セーラ ム)の債券ポートフォリオマネジャー、ウィリアム・ラーキン氏は電話 取材で、「米供給管理協会(ISM)製造業総合景況指数は若干力強か った。よって緩和縮小の懸念が再燃し、利回りは上昇し始める」と指 摘。「金融当局中心の相場環境になっている」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比7ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の2.62%。一時2.63%と、10月17日以来の高水準を付 けた。同年債(表面利率2.5%、2023年8月償還)価格は1/2下げて98 31/32。利回りは今週は11bp上昇した。

グロース氏の助言

パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の ビル・グロース氏はツイッターへの投稿で、「短期債の選好を続けるべ きだ」とし、「緩和縮小はあるかもしれないが、政策金利の引き上げは 別の問題だ」と続けた。

金融当局はフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2008年12 月以降、0-0.25%の範囲で据え置いている。今週発表のFOMC声明 によれば、当局による債券購入の内訳は引き続き、住宅ローン担保証券 が400億ドル、米財務省証券が450億ドルとなる。

総裁は1日、セントルイスで講演。「労働市場の情勢を表す2つの 重要な指標である失業率と非農業部門雇用者数が、過去1年間にはっき りと改善を示してきている」と指摘。「これは縮小の正当性を裏付ける 最も説得力のある根拠になる」と述べた。

2012年9月に7.8%だった失業率は直近では7.2%に低下。非農業部 門雇用者数の過去1年間の増加幅は月平均18万5420人。それ以前の半年 間は月平均13万人増だった。

緩和縮小の時期見通し

ブルームバーグが今月17-18日に実施したアナリスト調査では、債 券購入の縮小開始は3月会合になると見込まれている。FOMCは次 回12月17-18日に会合を開く。

RBCキャピタル・マーケッツのシニアエコノミスト、ジェーコ ブ・オウビナ氏は「当社は4月縮小を予想している」とし、「データの 約65%が市場予想を下回っている。当社は金融当局が年内に縮小を開始 するとは考えていない」と続けた。

ISMの発表によると、10月の製造業総合景況指数は56.4と、2011 年4月以来の最高だった。前月は56.2だった。ブルームバーグがまとめ たエコノミスト予想の中央値は55だった。同指数で50は活動の拡大と縮 小の境目を示す。これに反応し、米国債は下げを拡大した。

原題:Treasury 10-Year Yields Highest in 3 Weeks After Factory Report(抜粋)

--取材協力:Lukanyo Mnyanda. Editors: Kenneth Pringle, 西前 明子

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