コンテンツにスキップする

【M&A潮流】三つどもえの争奪戦にキリンも参入

オーストラリア産チーズをめぐる三 つどもえの争奪戦で、すでに割高な買収案件の金額がさらに引き上げら れそうだ。

豪乳製品メーカー、ワーナンブール・チーズ・アンド・バター・フ ァクトリーに対し、カナダのモントリオールに本社を置くサプートが先 月、競合する2社を上回る4億2500万ドル(約416億円)の買収額を提 示した。キリンホールディングスは今週、ワーナンブールの株式を 約10%取得したが、その取得価格はサプートの買収提示額より高かった ため、RBSモルガンズの見通しでは買収額が膨らむ可能性がある。

リブキン・セキュリティーズは、サプートが買収に成功すれば成長 著しいアジア市場に深く参入するきっかけをつかめるため、豪州のマリ ー・ゴールバーンやベガ・チーズはサプートを阻止したい考えだと指摘 する。ベガはワーナンブールの筆頭株主で18%を保有、マリーは17%を 持っている。

豪州で最も歴史のある酪農品会社ワーナンブールの株価はサプート の1株当たりの買収提示額(8豪ドル)を上回って推移しており、一部 の投資家の買収額引き上げ期待を示唆している。RBSモルガンズは買 収提示額が9豪ドルに達する可能性があるとみている。

会計事務所EY(アーンスト・アンド・ヤング)の豪州取引責任者 グレーム・ブラウニング氏(シドニー在勤)は、「もっと動きがあるだ ろう。全ての買い手にとって非常に戦略的な資産だ」と述べる。豪ビク トリア州の同じ名前の町の近くに本社を置く創業125年のワーナンブー ルによると、同社の前年度の売り上げのうち46%が輸出向け。

キリンの懸念

キリンの豪飲食品部門ライオンは今週、ワーナンブールの株 式9.99%を買い入れた。取引所への届け出によれば、取得したのは10 月29日で、この時はサプートの買収提示額を上回る株価となっていた。

リブキン・セキュリティーズのシドニー在勤ディレクター、シャノ ン・リブキン氏は、サプート傘下に入るとワーナンブールとの契約がリ スクにさらされるとキリンは懸念していると分析する。サプートは買収 を進めるためには50%を超える株式を取得しなければならないと表明し ているが、ライオンによる株式取得はこの目標をこれまで以上に難しく するという。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE