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ソフトバンク:7~9月純利益は予想以上-国内外で成長見込む

米携帯電話会社スプリントを買収し たソフトバンクが10月31日に発表した7-9月期連結純利益は、前年同 期比ほぼ2倍の1567億円となり市場予想も上回った。スマートフォン 「iPhone(アイフォーン)」を中心に国内携帯電話契約が伸びた ほか、海外でも成長を目指す。

ブルームバーグ・データによるアナリスト3人の7-9月の純利益 の予想平均は1151億円だった。7-9月期は営業利益3240億円、売上高 は1兆7175億円だった。今期(2014年3月期)の営業利益予想1兆円は 維持した上で、売上高6兆円の予想を新たに示した。孫社長は会見で 「今後、コンスタントに営業利益1兆円を突破できるめどが立った」と も述べた。

ソフトバンクは、国内市場の縮小を見据え、海外企業の買収を積極 的に進めている。7月には米携帯電話3位スプリントの買収を完了。10 月に入ってからも、ともに1000億円超の買収額となるゲーム会社と携帯 端末の卸売事業者の買収を相次いで発表した。7-9月期はスプリント の業績が連結された初の決算。

朝日ライフアセットマネジメントの中谷吉宏シニアファンドマネジ ャーはソフトバンクについて「投資家の期待に応えている」と評価。他 社に先行してアイフォーンを販売したことで、アイフォーンと言えばソ フトバンクというイメージが強くある、とも述べた。

端末調達は1億台超

ソフトバンクは7月、スプリントの株式の78%を216億ドル(会社 発表で1兆8000億円)で取得。また9月までに約500億円を投じて80% まで買い増した。スプリントが、10月30日に発表した7-9月(第3四 半期)決算は黒字を達成。解約者数はアナリスト予想を下回った。

携帯端末の卸売事業者、米ブライトスターの買収には、携帯端末を 多く調達することで、メーカーへの交渉力を高め、調達価格を下げる狙 いがある。ソフトバンクは12億6000万ドル(約1200億円)を投じ、最終 的にブライトスターの株式70%を取得する。

孫社長は、ソフトバンク、スプリント、ブライトスターの3社で携 帯電話端末を「年間1億数千万台を調達する」と説明した。調達数は世 界一になるとして、携帯電話メーカーとの交渉で優位に立てると強調、 「10年かけて果実を得ることになる」と述べた。

来期の営業益1兆円

買収するフィンランドのモバイルゲーム会社スーパーセルは「コン テンツ分野のけん引役」と位置付けている。スーパーセルの議決権株 式51%の取得額は15.3億ドル(約1500億円)。10月31日午後の会見には スーパーセルのイルッカ・パーナネン最高経営責任者(CEO)も出 席、ソフトバンクについて「理想的なパートナー」と話した。

ソフトバンクは子会社のガンホー・オンライン・エンターテイメン トの海外展開にスーパーセルの知名度やノウハウを生かす。中長期では 両社のコンテンツを生かしたソフトバンクやスプリントの契約者増加策 も検討する。

来期(2015年3月期)については売上高7兆円、営業利益は一時的 な利益を含まずに1兆円と予想した。来期の業績予想は初めて。孫社長 は、国内は確実に成長すると明言。上期で223億円の赤字となったスプ リントについても「これから確実に反転させたい」と述べた。

決算を受け、1日のソフトバンク株価は一時、前日比4.4%高 の7620円となり、約1カ月ぶりの日中上昇率を記録した。午前終値は 同2.9%高の7510円。

--取材協力:Jason Clenfield. Editors: 上野英治郎, 中川寛之

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