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JT:今期営業益増額、国内縮小も「アベノミクス」円安などで

日本たばこ産業(JT)は10月31 日、今期(14年3月期)の連結営業利益見通しを従来予想の6160億円か ら6320億円に上方修正した。円安と固定資産売却益の増加が理由だ。

修正値はブルームバーグがまとめたアナリスト20人の事前予想の平 均6399億円を下回った。会社予想の売上高2兆3680億円、純利益4150億 円はそれぞれ据え置かれた。同日会見した宮崎秀樹副社長によると、円 安の影響による今期営業利益の押し上げ効果は660億円。

国内ではたばこ需要の落ち込みで事業再編に取り組むが、海外たば こ事業の売上高が全体の約半分を占めるJTにとって、円安が追い風に なっている。安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」の効果もあり、 円は過去1年間に対ドルで約19%下落。同社は今期の為替前提を1ドル =97円とし、前回予想(同95円)に比べて円安方向に修正した。

みずほ投信投資顧問の青木隆シニアファンドマネジャーは、ロシ ア・ルーブルなど新興国の通貨安が戻ってきていることを理由にあげ、 通期決算にはさらに「上振れ余地が残る」と述べた。

海外たばこ事業の売上高は前年同期比22%増の5962億円だった。南 欧やロシアなどでの販売数量の減少を、値上げなどで補った。国内たば こ事業の売上高は同0.5%増の3523億円。

JTは30日、コスト削減などを通じた競争力強化のため、1600人規 模の希望退職者を募集すると発表。国内のたばこ関連4工場も閉鎖、営 業拠点も再編する。JTの年次報告書によると、国内たばこの総需要は 昨年度には1951億本と、05年度から32%減少している。

宮崎副社長は従業員の報酬引き上げについて言及し「前向きに検討 したい」と述べた。

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