「アジアの病人」フィリピンの復活にムーディーズもお墨付き

米格付け会社ムーディーズ・インベ スターズ・サービスは3日、フィリピンの格付けを投資適格級に引き上 げた。これで主要格付け会社3社全てから投資適格級を付与されたこと になる。同国はアキノ大統領の政権下で東南アジアで最も高い成長を示 している。

ムーディーズはフィリピン政府の格付けを1段階引き上げて「Ba a3」にしたと発表した。「力強い経済」と現在取り組んでいる財政健 全化、政治的安定、ガバナンス(統治)改善を理由に挙げている。格付 けはトルコおよびスペインと同水準。アウトルック(格付け見通し)は 「ポジティブ」とした。

5月の中間選挙での与党勝利で議会の過半数を握ったアキノ大統領 は景気回復を持続的なものとするため、必要な改革の加速を表明してい る。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は既に5 月に、フィッチ・レーティングスは3月にそれぞれ同国の格付けを投資 適格級に引き上げていた。フィリピンの4-6月(第2四半期)の成長 率は7.5%で、中国と同じだった。

野村ホールディングスのシンガポール在勤エコノミスト、ユーベ ン・パラキュレス氏は「格上げは予想されていた。やや驚きだったのは アウトルックをポジティブとしたことだ。他の格付け会社よりも強気の 見方だ」と指摘。「アキノ大統領にとって大きなプラスであり、財政改 革と経済成長の持続可能性に向けた取り組みの成功を反映してい る。2016年の退任までにもう一度格上げされる可能性があるのは確か だ」と述べた。

フィリピンはかつて経済成長が数十年にわたって域内の他の国・地 域を下回り、「アジアの病人」と呼ばれた。世界銀行は現在、同国が15 年まで毎年6%超の成長を達成すると予想。今年4-6月期までは4四 半期連続で7%を超えた。アジア開発銀行(ADB)は2日、アジア新 興国・地域の成長率予測を下方修正したが、フィリピンについては今年 が7%、来年が6.1%それぞれ拡大するとして見通しを引き上げた。

原題:Philippine Investment-Grade Climb Complete as Moody’s Raises (1)(抜粋)

--取材協力:Khalid Qayum、Lars Klemming、Chua Baizhen、Ven Ram. Editors: Rina Chandran, Stephanie Phang, Malcolm Scott

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