安倍晋三政権は来年4月に予定通り 消費税率(現行5%)を8%に引き上げる際の景気腰折れを防ぐための 経済対策として、法人実効税率の引き下げを検討している。事情に詳し い関係者3人が明らかにした。

日本の法人実効税率は復興増税の上乗せ分と合わせると約38%と国 際的に高い水準にあり、経済界が引き下げを求めてきた。ただ、実効税 率を1%引き下げると4000億円の税収減につながるだけに財務省が慎重 姿勢を崩しておらず、実現にはなお曲折がありそうだ。

甘利明経済再生相は13日午前、閣議後の記者会見で、法人実効税率 の引き下げは「メニューの中には当然入っている」と述べ、検討課題と なっていることを認めた。経済対策の規模と内容については「財政の許 容範囲は財務省とわれわれでは若干、認識が違うところがあることを前 提に最適な組み合わせを実行していくということだ」と語った。

これに対し、麻生太郎副総理兼財務相は会見で、法人実効税率を引 き下げることへの景気に与える効果は「極めて限られている」と慎重な 考えをあらためて示した。

復興増税は15年3月までの時限措置のため、法人実効税率は同年4 月からは約35.6%に下がる予定。経済産業省は法人実効税率引き下げに ついて14年度税制改正要望で「重要な課題」と明記しており、自民党に 先月提出した資料で、韓国の実効税率は24.20%、シンガポール が17.00%と日本に比べて大幅に低い水準にあることを指摘している。

法人実効税率の引き下げに関しては、公明党の斉藤鉄夫税制調査会 長が8月のインタビューで、消費増税の際の経済対策として実効税率引 き下げも「一つの方法」になり得るとの考えを示している。また、岩田 一政元日銀副総裁は法人の復興増税を1年前倒しで終了する案を8月26 日の「今後の経済財政動向等についての集中点検会合」で提唱した。

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