日本から2人選出、第3回「時代を変える影響力、世界の50人

経済を形作り、市場を動かし、企業 の合併を演出、そして世界を変える-。この人たちのパワーは、運用す る資金や経営する企業、実行する政策、提唱する理論などを源とする。 3年目となった「世界で最も影響力のある50人」の2013年版がブルーム バーグ・マー ケッツ誌10月号で公表される。世界の金融システムを支 配する彼らから、目を離してはいけない。

法廷や政府のオフィスから世界を動かす人もいれば、教育を受ける 権利や機会均等、貧困撲滅のために闘う人もいる。いずれにせよ影響力 のある50人だ。

今年の50人を探すに当たっては、世界146のブルームバーグ・ニュ ースの支局に勤務する記者とエディターたちの専門知識を活用した。ブ ルームバーグ・マーケッツ誌が過去1年にまとめたさまざまなランキン グも考慮に入れた。

選考にあたっては長年の経歴よりも、最近の功績を重視した。ウォ ーレン・バフェット氏(83)のように双方で際立つ人もいるものの、今 年のリストでは50人のうち36人が入れ替わり、世界の変動ぶりを浮き彫 りにしている。

3年連続で選ばれたのはウォーレン・バフェット氏、ロイド・ブラ ンクファイン氏、ジェイミー・ダイモン氏、ラリー・フィンク氏を含む 7人のみ。

今年のリストは「バンカー」、「政策当局者」、「資金運用者」、 「企業経営者と創業者」、「学者や文筆家など新しいビジョンの提唱 者」の5グループに分けて掲載した。政策当局者のカテゴリーでは首脳 を除外し、実際に政策を実行する人々を選んだ。

バンカー

ポール・アハライトナ氏 (56):ドイツ銀行の監査役会会長

ロイド・ブランクファイン(58):ゴールドマン・サックス・グループ 最高経営責任者(CEO)

アナ・パトリシア・ボティン氏(52):スペインのサンタンデール銀行 の英部門CEO

ジェイミー・ダイモン氏(57):JPモルガン・チェースCEO。会長 職兼務の是非を問う株主投票を乗り切ったものの、「ロンドンの鯨」事 件の後遺症を引きずっている。

イザベル・イーレット氏(50):ゴールドマン・サックス・グループ証 券部門共同責任者。ゴールドマンで最高位にある女性。パブロ・サレー ム氏とともに同社の収入の半分以上を稼ぐセールス・トレーディング事 業を率いている。.

セルジオ・エルモッティ氏(53):スイスのUBSのCEO。投資銀行 を縮小しウェルスマネジメントを中核事業に据えるUBSは、世界の億 万長者の半分と付き合いがあると豪語。

姜建清氏(60):中国工商銀行会長

ゴードン・ニクソン(56):ロイヤル・バンク・オブ・カナダ (RBC)CEO。レバレッジ制限が銀行を安全にするという考えの支 持者。

ルース・ポラット氏(55):モルガン・スタンレー最高財務責任者 (CFO)

ジョン・スタンプ氏(59):ウェルズ・ファーゴCEO

政策当局者

甘利明氏(64):日本の経済再生相。日本経済再生に向けた安倍晋三首 相の政策「アベノミクス」の陣頭指揮官。

プリート・バラーラ氏(44):米連邦地検検事正

マーク・カーニー氏(48):イングランド銀行(英中央銀行)総裁。高 報酬と三顧の礼をもってカナダ中銀から招かれた。英中銀創立1694年以 来で初の外国人総裁。

マリオ・ドラギ氏(66):欧州中央銀行(ECB)総裁。ユーロを守る ためなら「何でもする」と約束。

ジェーコブJ・ルー氏(58)米財務長官。ティモシー・ガイトナー氏の 後任。

ヌゴジ・オコンジョイウェアラ氏(59):ナイジェリア財務相

ラグラム・ラジャン氏(50):インド準備銀行(中央銀行)の新総裁。 イノベーションは金融システムのリスクを高めると警告し、金融危機を 予言した元シカゴ大学教授。5日に就任。

メアリー・ジョー・ホワイト氏(65):米証券取引委員会(SEC)委 員長

肖鋼氏:中国証券監督管理委員会(証監会)主席

ジャネット・イエレン(67):米連邦準備制度理事会(FRB)副議 長。次期議長の座をラリー・サマーズ氏と争っている。

資金運用者

ハメド・ビン・ザーイド・アル・ナヒヤン氏:アブダビ投資庁マネジン グディレクター

レオン・ブラック氏(62):投資会社アポロ・グローバル・マネジメン ト共同創業者

メアリー・アードス氏(46):JPモルガン・チェース資産運用部門 CEO。アジアと欧州から巨額の新資金を集める辣腕。

ラリー・フィンク氏(60):ブラックロック共同創業者

カール・アイカーン氏(77):アイカーン・エンタープライゼズ会長。 もの言う株主。現在は米アップルに自社株買い拡大を求めている。

ダニエル・イバシン氏(43):米パシフィック・インベストメント・マ ネジメント(PIMCO)の運用者。同氏が運用する、PIMCOイン カム・ファンドの運用成績はブルームバーグ・マーケッツ誌の投資信託 年間成績ランキングで債券部門1位。

ダニエル・ローブ氏(51):ヘッジファンド会社サード・ポイントの創 業者。ソニーにのエンターテインメント事業分離を提案したもの言う株 主。

ヘレナ・モリッシー氏(47):米銀バンク・オブ・ニューヨーク・メロ ンの英資産運用部門ニュートン・インベストメント・マネジメントの CEO。

スティーブン・シュワルツマン氏(66):プライベートエクイティ (PE、未公開株)投資会社ブラックストーン・グループの共同創業者

ドミニク・セネキール氏(60):アクサ・プライベート・エクイティ CEO

企業経営者・幹部

ジェフ・ベゾス氏氏(49):アマゾン・ドット・コム創業者。米紙ワシ ントン・ポストの買収で先月合意した。

ウォーレン・バフェット氏(83):米投資・保険会社バークシャー・ハ サウェイ最高経営責任者(CEO)。富裕層に高額納税や寄付を勧める 億万長者。

アイバン・グラゼンバーグ氏(56):グレンコア・エクストラータ CEO。商品取引会社と鉱山会社の合併で資源業界の巨人を創り出し た。

李健熙氏(71):韓国サムスン電子の会長。父親が創業したサムスンを 米アップルと競い合うハイテク業界のリーダーに育て上げた。

ホルへ・パウロ・レマン氏(74):PE投資会社、G3キャピタル共同 創業者。バフェット氏の信頼厚く同氏とともに食品大手ハインツを買 収。

モーリス・レビー氏(71):仏広告会社ピュブリシス・グループCEO

マリッサ・メイヤー氏(38):米ヤフーCEO。ブログサービスのタン ブラーを買収し、ヤフーが失っていた活気を多少は取り戻した。

ディリップ・シャンビ氏(57):インド最大の製薬会社、サン・ファー マシューティカル・インダストリーズの創業者

孫正義氏(56):ソフトバンク創業者。米スプリントを買収し世界一の 携帯電話サービス会社となる目標に向かって大きく前進。

アリシェル・ウスマノフ氏(60):鉱山会社メタロインベスト創業者。 ロシア一の富豪。08年から国際フェンシング連盟会長を務め、昨年12月 に再選された。ウズベキスタン出身で若き日に2回、同国のフェンシン グチャンピオンとなった。フェンシングで培った機を見る力をビジネス にも生かし、90年代終わりから育てた金属コングロマリットで商品ブー ム時代に富を増やす。その後、ロシアのソーシャル・ネットワーク・サ ービス(SNS)最大手、Mail.ru・グループや米フェイスブッ クなどハイテク企業に投資。ロシア富豪の多くが商品相場で富を減らす 中、資産200億ドル超のロシア一の富豪に成り上がった。フェンシング は「攻撃に出るべき瞬間を待つ忍耐を教えてくれる」と語った。Mai l.ru共同創業者のユーリ・ミルナー氏は投資パートナー。

Richest Russian Usmanov Scores Billionaire Touch as Peers Shrink

ビジョン提唱者

ダン・アリエリー氏(46)米デューク大学教授。専門は行動経済学。

エスター・デュフロ氏(40):マサチューセッツ工科大学(MIT)教 授

ロバート・ゴードン氏(73):ノースウェスタン大学教授。

サルマン・カーン氏(36):非営利の教育ウェブサイト、カーン・アカ デミーの創業者

ポール・クルーグマン氏(60):プリンストン大学教授。ノーベル経済 学賞受賞者。

マイケル・マン氏(47):ペンシルベニア州立大学教授。「人為温暖化 説」を強く主張。

イーロン・マスク氏(42):電気自動車のテスラ・モーターズの創業者

シェリル・サンドバーグ氏(44):フェイスブック最高執行責任者 (COO)。働く女性の強い味方、重役室での男女機会均等の旗手。

マイケル・ウッドフォード氏(57):コロンビア大学教授。ゼロ金利の 状況での成長促進策についての理論が世界の中銀総裁に注目されてい る。

謝国忠(アンディ・シエ)氏:エコノミスト。元モルガン・スタンレー のアジア担当チーフエコノミスト。中国国有企業の民営化を説く。

原題:Most Influential 50’s New Names Show Shakeup in Global Finance(抜粋)