オゾン水を使って半導体ウエハーな どを洗浄・殺菌する技術を持つベンチャー企業、オプトクリエーション (横浜市)は、米ナスダック市場への上場を計画している。同社の飯田 準一最高経営責任者(CEO)がブルームバーグ・ニュースの取材に明 らかにした。

飯田氏によれば、同社は2015年3月期までにナスダックに米国預託 証券(ADR)を上場し、最大100億円の調達を目指している。すでに 銀行や法律事務所と上場へ向けた協議に入った。

オプトクリエーションは02年設立。通常のオゾン水よりも長く殺 菌・消毒効果を保つ「持続型オゾン水」を世界で初めて開発し、半導体 ウエハーの洗浄や歯科を含む医療分野での消毒用として販売拡大を計画 している。日本企業のADRの上場は、5月のUBIC以来、初めて。

飯田氏(55)は先週、横浜市で行ったインタビューで、ナスダック を上場先に選んだ理由について、「革新的技術を開発する企業活動をリ ードする米国において上場することに、大きな意味がある」と説明。持 続型オゾン水の開発にあたり同社が使用した「ナノバブル技術」で「世 界一になりたい」と語った。

ナノバブル技術はオゾンガスを水中の超微細な気泡に注入し、それ が破裂する際のエネルギーで洗浄・殺菌効果を高めるもの。また、泡を 極小化することで、ガスが水中に長くとどまることを可能にした。

同社は5月に米フィラデルフィアで行われた米歯科矯正学会で、 「NAnO3」と名付けた持続型オゾン水について説明した。オゾン水 に含まれるガスは通常、数分以内に分解してしまう。これに対し同社が 開発したナノバブル手法では、7カ月以上も殺菌効果を持続させること が可能という。発表後に医師から寄せられた意見を踏まえ、同社は11月 にタイで行われる歯科インプラントや矯正に関する国際会議でも研究成 果を発表する計画。

今期売り上げ倍増へ

また日本半導体製造装置協会の小林正道広報部長によると、ウエハ ー洗浄後の廃液処理の手間やコストは、半導体メーカーにとって負担と なっている。小林氏は「使用量を無害な形で減らすことができれば、半 導体メーカーにとってコスト削減になり、環境にもよい」と述べた。

オプトクリエーションによると、同社の持続型オゾン水は有害物質 を発生することはなく、硫酸が含まれる通常のウエハー洗浄水に比べる と環境に対する影響が比較的軽微だという。

飯田氏によれば、同社の今期(14年3月期)の売上高は12億円の見 通しで、前期の5億円から2倍超となる見込み。次の5年間で売上高 を100億円まで拡大することを目指す。

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