8月30日の米国マーケットサマリー:円が総じて上昇、株は反落

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.3218   1.3241
ドル/円             98.15    98.35
ユーロ/円          129.72   130.22


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種       14,810.31     -30.64     -.2%
S&P500種           1,632.95      -5.22     -.3%
ナスダック総合指数    3,589.87     -30.44     -.8%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .40%        +.00
米国債10年物     2.78%       +.02
米国債30年物     3.71%       -.01


商品 (中心限月)                     終値   前営業日比 変化率
COMEX金     (ドル/オンス)  1,396.10    -16.80   -1.19%
原油先物         (ドル/バレル)  107.70     -1.10    -1.01%

◎NY外為市場

30日のニューヨーク外国為替市場では円が主要16通貨の過半数に対 して上昇。今月、新興市場の資産に圧力をかけている金融市場の混乱が まだ続くとの見方が広がり、安全資産として円が買われた。

週間ベースでの円は1通貨を除くすべての通貨に対して上昇した。 米国主導による対シリア軍事行動への脅威が背景にある。ユーロは対ド ルで1カ月ぶりの安値に下落した。

BNPパリバの通貨ストラテジスト、バシーリ・セレブリアコフ氏 (ニューヨーク在勤)は、「シリア情勢を背景に、多くの投資家が様子 見姿勢をとっている」と指摘しながらも、「対円でのドルをより強気に 見る向きもある。円に対するドルのポジションが盛り返している」と続 けた。

ニューヨーク時間午後3時5分、円は対ユーロで0.4%上昇して1 ユーロ=129円73銭。週間では1.8%上昇した。円は対ドルで0.2%上昇 して1ドル=98円18銭。ドルは対ユーロで0.2%高の1ユーロ=1.3211 ドル。一時は1.3174ドルと、7月25日以来の高値をつけた場面もあっ た。

◎米国株式市場

米株式相場は反落。米国がシリア攻撃に踏み切る可能性が材料視さ れたほか、個人消費支出の統計も失望を誘った。S&P500種株価指数 は月間ベースでの下落率が昨年5月以来の最大となった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指 数は前日比5.20ポイント(0.3%)安の1632.97で終了。月間では3.2% 下落。ダウ工業株30種平均は30.64ドル(0.2%)下げて14810.31ドル。 9月2日はレーバーデーの祝日で休場となる。

ギャベリ・ファンズのポートフォリオマネジャー、べス・リリー氏 は電話インタビューで、「週末に向けていずれの方向にも持ち高を大き く傾けておきたくない。シリアをめぐる不安が市場を覆っている現状で はなおさらだ」と指摘。「米国が爆撃に踏み切った場合に、軍事介入が どれくらい長期化するのかなど多くの懸念材料がある。市場は不透明感 を好まないが、シリアに関する不透明要素は多い」と述べた。

◎米国債市場

米国債相場は月間ベースで4カ月続落となりそうだ。これはここ2 年余りで最長の連続安。景気回復の兆候を受け、金融緩和策が縮小され るとの観測が広がっている。

10年債利回りはこの日低下。米国がシリアに対し軍事行動に出る可 能性があるとの見方から、逃避需要が強まった。オバマ大統領は、シリ アによる化学兵器使用は米国および世界の安全保障への直接の脅威だと 言明。大統領は、シリアへの対応について最終的な決断はまだしていな いとする一方、「いかなる場合も」シリアに米軍の地上部隊を送ること はないと述べた。9月6日に発表される8月の米雇用統計では、非農業 部門雇用者数18万人(ブルームバーグのエコノミスト調査の中央値)の 増加が見込まれている。

ソシエテ・ジェネラルのトレーダー、ショーン・マーフィー氏(ニ ューヨーク在勤)は「シリアへの攻撃や報復をめぐる不透明感から、方 向感に欠ける展開となっている」とし、「8月の雇用統計次第という面 が強い。雇用者数の増加幅が20万人強となれば、金融当局は緩和縮小に 動く可能性がある」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後2時45分現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下の2.74%。月初からは17bp上げている。同年債 (表面利率2.5%、2023年8月償還)価格は5/32上げて97 28/32。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続落。米経済の改善を背景に緩和縮小の 正当性が裏付けられるとの見方が強まった。月間ベースでは2カ月連続 の上昇。

前日発表された第2四半期の米実質国内総生産(GDP、季節調整 済み、年率)改定値は前期比2.5%増加した。速報値は1.7%増だった。 英議会がシリアへの軍事行動を求めた動議を否決したことも、逃避資産 としての金買いが後退する要因となった。

貴金属関連の調査などを手掛けるキトコの世界取引担当ディレクタ ー、ピーター・ハグ氏はリポートで、「米当局は9月に現行緩和政策の 修正を発表するだろうと大部分の市場参加者が信じている」と指摘。 「米国によるシリアへの軍事攻撃が差し迫っているとの見方は過去2日 間に著しく後退しており、金を圧迫している」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物12 月限は前日比1.2%安の1オンス=1396.10ドルで終了した。

◎NY原油先物

ニューヨーク原油先物相場は続落。シリア攻撃が差し迫っていると の観測が後退し、供給障害が発生するとの懸念が弱まった。

英下院は29日夜、シリアへの軍事行動の原則承認を求めてキャメロ ン首相が提出した動議を否決した。オバマ政権が公表した分析評価を受 けて原油相場はもみ合った。分析には、諜報機関はシリアのアサド大統 領の軍が21日の攻撃で化学兵器を使用したと「強く確信」していると記 述された。国際エネルギー機関(IEA)は、世界の原油市場の供給は 十分にあり、備蓄の緊急放出は必要ないとの見解を示した。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード)の 市場調査ディレクター、アディソン・アームストロング氏は「英議会が シリアへの軍事介入承認を求める首相の動議を否決したことで、近い将 来の攻撃観測が後退した。供給障害が発生するとの懸念も弱まった」と 指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物10月限は前日 比1.15ドル(1.1%)安の1バレル=107.65ドルで終了。週間で は1.2%、月間では2.5%それぞれ上昇した。9月2日はレーバーデーの 祝日で、通常取引はない。

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