米国債(30日):月間で4カ月続落、緩和縮小観測で

米国債相場は月間ベースで4カ月続 落となった。これはここ2年余りで最長の連続安。景気回復の兆候を受 け、金融緩和策が縮小されるとの観測が広がっている。

10年債利回りは今週低下。米国がシリアに対し軍事行動に出る可能 性があるとの見方から、逃避需要が強まる可能性がある。オバマ大統領 は、シリアによる化学兵器使用は米国および世界の安全保障への直接の 脅威だと言明。大統領は、シリアへの対応について最終的な決断はまだ していないとする一方、「いかなる場合も」シリアに米軍の地上部隊を 送ることはないと述べた。9月6日に発表される8月の米雇用統計で は、非農業部門雇用者数18万人(ブルームバーグのエコノミスト調査の 中央値)の増加が見込まれている。

ソシエテ・ジェネラルのトレーダー、ショーン・マーフィー氏(ニ ューヨーク在勤)は「シリアへの攻撃や報復をめぐる不透明感から、方 向感に欠ける展開となっている」とし、「8月の雇用統計次第という面 が強い。雇用者数の増加幅が20万人強となれば、金融当局は緩和縮小に 動く可能性がある」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇の2.78%。今月は21bp上げた。同年債(表面利 率2.5%、2023年8月償還)価格はこの日6/32下げて97 17/32。

30年債利回りは2bp下げて3.7%。

9月2日の米国市場はレーバーデーの祝日で休場となる。

緩和縮小見通し

ブルームバーグ米国債指数によれば、米国債のリターンは今月、前 日までの段階でマイナス0.7%。7月までの3カ月間ではマイナス3.5% だった。4カ月連続のマイナスは、2011年3月までの連続マイナス以降 では最長。

21日に公表された連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録によれ ば、会合のほぼ全参加者は景気が予想通り改善された場合、債券購入の ペースを年内に減速させるというバーナンキ議長の計画を「おおむね支 持」していることが分かった。一方で2、3人は「近いうち」に縮小開 始が必要になる可能性を指摘した。

CRTキャピタル(コネティカット州スタンフォード)のストラテ ジスト、イアン・リンジェン氏は「非農業部門雇用者数の増加幅が若干 改善すると仮定すれば、緩和縮小の発表が予想される」とし、「単に規 模と構成の問題になる」と続けた。

ブルームバーグが今月実施したエコノミスト調査では65%が、 FOMCが9月の会合で緩和縮小を決定すると予想している。

インフレ動向

米商務省が発表した7月の個人消費支出(PCE)は前月比0.1% 増加。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値は0.3%の増 加だった。前月は0.6%増と、速報値の0.5%増から上方修正された。個 人所得は前月比0.1%増加と、前月の0.3%増から伸びが減速した。

価格指数は前年同月比1.4%上昇、食品とエネルギーを除くコア指 数は1.2%の上昇だった。

ジェフリーズの政府債エコノミスト、トーマス・サイモンズ氏(ニ ューヨーク在勤)は「インフレ圧力が強まっている兆候は全くない」と し、「前年比でのデフレーターは2%を大きく下回っている」と続け た。

原題:Treasuries Drop in Longest Stretch of Losses in 2 Years on Fed(抜粋)

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